マックスへの挑戦
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
単品量販。
古くて新しい言葉であろうか。
昔から色々な言い回しで表現されてきたように思う。
単品量販。
単品拡売。
徹底拡売。
マックス量販。
等々。
要は一品を徹底して販売金額最大値を目指すこと。
スーパーの品揃えは1万アイテムを超える品揃えであるが、そのアイテムの中から、これぞという商品を本部商品部なり店舗なりで独自に決めて徹底して売り込むこと。
その裏側には何が隠されているのだろうか。
本部主導の場合は、政策的にメーカーとの取引によりある一定数量以上の取引の場合にある一定金額のリベートが生まれたり原価引き下げが行われたりという場合が多いだろうか。
現場の担当者の場合は、上記政策に基づいて現場の担当者も自らが自分の意志で上記商品を単品量販してやろうと決定して実施する場合と、全くそのような背景は無く、単に自分がお客様に勧めたいという販売意欲が高まって、単品量販に至る場合があろう。
大切なのは後者。
そして、このような後者の思惑で単品を仕入れて量販する場合には、単品量販は成功するものだ。
単品量販が成功するとは?。
ここが重要なのである。
何を以って単品量販を成功と見なすのか。
自分の意志だろうが本部の意志だろうが、単品を大量に仕入れてそれを如何にして売り込むかという経験は、販売技術を高めてくれる。
その商品を通してどうやったら売れるのかを体験を通して販売技術を高めていくことができる。
特に自分の意志で仕入れた商品は間違いない。
売ろうとする意欲が本部主導の商品とは比較にならないほど高いから。
更に自分で仕入れた自己責任もあろう。
わざわざ自分で苦労を背負って立ち、単品を自分の限界を超えて仕入れ、それを売り切っていく。
この体験はなんとも言えない負荷を自分に与えるものだ。
そして、最終的には色々な知恵を駆使して販売数量を伸ばし、その過程で全社1位になったり上位になったり。
その過程でその単品の影響もあり荒利額も達成したりもする。
そして、結果的には予定期間内に売り切り完了して、また別の単品量販がスタートする。
この繰り返しから得られる販売技術は本物である。
更に、生鮮部門であれば、その鮮度管理から更に胃の痛みを感じるほどのプレッシャーを感じながら今日、明日を過ごすことになる。
商品が痛む前に売りきる。
日付期限までに売り切る。
このプレッシャーはグロサリー部門とは別世界の緊張感を持つ。
逆にいうと販売技術の習得も早いということ。
私も時折、自分でバイヤーと直接取引をして商品を入荷させて売場作りをし単品量販を行う時がある。
この時ほど最高の幸せを感じるときはない。
そう、最高の幸せを感じるのである。
なぜか?。
売る喜び、売れる喜びを感じることが出来るから。
店舗全体の業績は別の喜びである。
それは、自分自身に対する喜びや満足感から来るものであろう。
そして、商売勘を落とさないようにしているのかもしれない。
鮮魚部門の時の経験もあるのだろう。
たまにそのように自分自身への商売勘のチェックとして、自分の単品量販を強要するのかもしれない。
その勘の衰えていないことをチェックしているのだろう。
しかし、生鮮場合は在庫管理は意外に楽だった。
今日中に在庫をゼロにすれば良いのだから。
要は仕入れた分は全て売り場に出し切って、売り切って帰る。
だから、当日の中で荒利金額が確定し、荒利率が確定する。
間違いのない商売。
それが生鮮部門(鮮度落ちの早い部門特性)でもあるから。
そして、商売勘とは概ね、単品量販から身につけていくものでもある。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
飛べない鳥へ出向中のお弟子さんのこの後の飛躍が大いに楽しみですね。
是非、無事に帰国して欲しいものです。
投稿: てっちゃん | 2018年8月15日 (水) 07時04分
商売人である以上、自分が惚れた商品をお客様にも認めて頂きたい。この精神を失ったら商売=スーパーは楽しく無くなると思うのです。あの話題の飛べない鳥の企業もそこを押さえてるから成長があるのでしょうね。
投稿: dadama | 2018年8月14日 (火) 20時45分