ポイント頼りのリスク
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
ポイントカードによる販売促進。
一歩間違うとポイント地獄に陥る。
ポイント○倍セール。
商品とは別の販売促進。
通常であれば、ある一定金額の購買金額に対して、一定のポイントを加算。
そのポイントがある一定のポイントになると、ある一定の買物金額券が発行されるという仕組みがほとんどであろうか。
そのポイント加算を通常の2倍、5倍、10倍と加算する設定。
例えば、毎週日曜日はポイント2倍デーとか。
設定当初は飛躍的な効果が生まれる。
前年比で2桁の販売金額の伸び。
さて、ここからが問題だ。
そして翌年。
前年が2桁の伸びを示した反動は大きい。
この2桁を伸ばした時に、それと同時に売り場のメンテナンスを図り、増加したお客様に対してどのような売場の良さを提案したか否かで翌年の伸びが重荷になってくる。
売上げの伸びに慢心して売り方を変えなかった。
その結果として、翌年は同じポイント2倍セールを継続したにも関わらず、売上は昨年の110%に対して、90%前後。
再び一昨年まで落としてしまった。
よくある話である。
結果、ポイント5倍セールで対策を打った。
これもよくある話。
そして更に翌年はポイント8倍へ。
これがポイント地獄である。
ポイント販促の低下はポイント販促の更なる強化で。
何がいけないのか?。
現場の販売力が何も進化しないからである。
現在の業績が何に起因しているのか。
そこが曖昧だと、現場は慢心してしまう。
“この業績はオレのチカラだ”
そのような慢心は、どんな人間でも陥る魔物。
どんなに意志が強くてもそれは防げない。
だから、ポイント販促の強化は慎重に慎重を重ねることである。
できれば、そこには手をつけない方が良い。
ポイント販促には一切頼らない。
そう覚悟した方が長い目で見て一番の近道ではなかろうか。
現場が、売場作りが、従業員の販売力が進化していかなければ、そして競争力がついていかねば、ポイント販促は逆効果としてしか後々には残らない。
ポイント販促とは、それだけ簡単に即効性のある販促である。
簡単に即効性のある販促。
それは逆に、そこに頼ろうとする人間の弱さの表れであり、結果として、その慢心により益々競争力を失っていく序章なのである。
その点を戒めていきたいものである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
ポイント効果が主役を逆転させてしまっている現象。
そして担当者がその本質を理解していなとポイント地獄に陥ってしまうという現実。
固定客を如何に自店に有利に来店していただけるかを商品や店舗の魅力から追いかけなければなりませんね。
投稿: てっちゃん | 2018年8月12日 (日) 06時03分
ポイントに限らずカード会員割引も然り、売上が厳しい時の特効薬?麻薬ですね(笑)。
ポイント施策は顧客の囲い込みや固定客作りには有効な手段である事は間違いありませんが商品ありきのポイント=販促手段ですから。
最近POPやポイント等販売促進物頼りの商売が確かに増えましたね。もちろん価格対応や新商品紹介の有効な手段ではありますが主役は売場の商品である事は忘れてはいけませんね。
投稿: dadama | 2018年8月11日 (土) 13時56分