規制の是非
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日の「ガイアの夜明け」。
この番組で以前から取り上げてきた「JA」関連。
ガイアの夜明けでは過去に何度もこの問題を取り上げてきた。
その甲斐あっての法改正も進められてきた。
しかし、番組ではその法改正も歪曲した見解で指定団体以外との取引を拒む「JA」側。
この番組を見ていて「規制」とは、を考えさせられた。
規制。
本来「JA」は農家や酪農家を守るために発足した団体。
全国に多くの農家が存在した時に、毎年の豊作や不作といった不安定な収穫と収入を安定させるべく、その流通を一手に司り、農家の安定収入に貢献する目的で活動し評価されてきた団体。
しかしいつしか時代は変わった。
減少する農家や酪農家と反比例して「JA」の組織は大きくなりすぎた。
「JA」自体の安定に基盤を置かざるを得ない状況。
目的がいつしか農家から自らの団体へと化していったのではないだろうか。
私は規制緩和だけがいいとは思っていない。
交通ルールや法律と同様に、この世の競争にもある程度の規制は必要であると思っている。
昨年5月の酒税法の改正。
賛否両論あろうが、この法改正という規制で小売業の酒の利益は大幅に改善されたのも事実。
適正な価格での販売ルールが功を奏したと言える。
他方、若者のビール離れに拍車を掛けたという見方もあるが、ビールを大量に消費していた時代のビールの価格は今の倍以上していたではないか。
倍の価格でも倍の消費。
法に守られ、お酒を販売できる小売が免許制によって限られていた時代は、規制というルールによって、今以上に価格コントロールされていた時代。
それでも今の何倍もの消費がされていた。
これが時代というものだろう。
そして、どの小売業でもお酒が販売できるレベルの免許制になり、一気に価格破壊が進んでしまった。
お酒は儲からない。
我々小売業のビールの荒利率はとりわけ低い。
そこにちょっとした規制が入ることによって、利益が大幅に改善された。
規制とはこのようなものである。
逆に、「JA」の限定された販路には規制緩和が必要なのであろう。
しかし「JA」とて人材を抱えた組織である。
急にそれを撤廃したら、「JA」の人材が路頭に迷うことになる。
徐々にお互いの組織を変えていくしかないのだろう。
更にこの問題で、規制を完全に撤廃したら、逆に酪農家が追い込まれる結果に繋がることも大いに考えられる。
しかし将来的に言えることは・・・。
いずれ農業も酪農も大規模な組織運営に変わっていくであろうということだ。
農家や酪農家という個人運営ではなく組織運営に。
そして、農業や酪農に従事する従業員も、安定した週休2日制度により、より人間らいし暮らしを享受できる日がきて欲しいものである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
JAとしても組織自体を崩壊させるわけにはいきませんからそれ相応の対応をしていかなければなりませんね。
いずれ政府が関与して競争原理が導入されていくのだろうと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2018年8月22日 (水) 08時33分
私も今の職種を与えられて地方巡業してるとJAの体質に不満を持っている方々はいる反面、それを察して新たなるチャレンジをされてるJAも見受けられます。JAは生産者よりだからこそ生産者の販路を広げてあげる事でWIN &WINの関係になれるかも・・・あくまで地域は限られますが(笑)。
投稿: dadama | 2018年8月21日 (火) 15時08分