深刻さを増す人材不足
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
てっちゃん会の話題。
人材不足。
今や人材不足に悩まない企業は皆無であろうか。
そういう意味でも、同業他社の人材採用状況も詳細に把握できるのはこの会の良さでもあろう。
自社が直面する人材不足。
しかし、情報交換しみると、自社の悩みなど足元にも及ばないほどに他社の人材不足は更に深刻な状況に陥っているようだ。
店長が青果主任を兼務。
店長が開店前の魚調理。
このような店舗の存在に驚かなくなったというコメント。
要は、青果や鮮魚部門にチーフ不在ということ。
パートさんのみで運営したり、チーフでは無い社員のみの存在だったりという店舗があるということらしい。
もっと言うとそんな店舗が当たり前になりつつあると言うこと。
流石に当社も人員不足ではあるが、生鮮の担当者は不在でもチーフは各店に1名はいる。
チーフ休日の場合のみ他店舗からの援助が入る。
よって、私が鮮魚に入って品出しをするのは、決して人材不足からではなく、鮮魚部門を担当する店長として、鮮魚の課題改善を目的とした入り込みである。
これが他社では人員不足のシフトへの組み入れとなる。
この違いは大きい。
シフトだから簡単には抜けられない。
店長本来の店舗全体からの客数対策、競合対策という視点で自店の売場を見ることができなくなるということだ。
そこは店長次第。
だから、目の前の仕事を優先するあまり、本来の店長の目的である自店のお客様対策や競合対策にたどり着けない(たどり着かない)店長も存在しよう。
“今日も1日お疲れさま”
そう自分にご褒美をあげて1日を終了する店長も出てこよう。
自分がそのよな立場なら不安になってくる(笑)。
店長にだって休日はあるのだから、店長不在の日も存在はしよう。
しかし、店長が常に部門の刺身担当や品出し担当としてのシフトに組み入れられてしまったなら、店舗全体を見ることなしに日々が経過していく。
競合店の状況確認することなく日々が経過。
結果として気づいたら青果の価格で完全に負けていた。
その他、自店の食品の棚が欠品だらけで競合店にお客様が流れていた。
または、生鮮の冷蔵ケースの上や棚の上が埃で真っ白になっていた。
等々、価格のみならず接客、清掃、品切れの基本の乱れ。
そんな状況にいつしか陥ってしまうものだ。
それでも日々の背に腹は変えられない。
売場に商品が出ることが最優先。
以前であれば、生鮮は生鮮で完結させ、店長はグロサリーの品出し程度を担ったり、レジの応援に一時入ったりするということはあったが、店長自身が包丁を握って魚を捌く作業に入ることも珍しく無いという話を同じ同業者から聞かされると、自社との差がはっきりとわかってくる。
“自社の人員不足などまだ可愛いものだ💦”
そうやって安心してしまうのも困りものだが。
そしてそれによって夕方の売場がボロボロの状態もあるという。
人がいれば、売場が維持され、売上も落とすことなく対応できる。
それは、今後一番恐れなければならない事態であろうか。
売上が損益分岐点を超えられずに、やむ無く閉店へ。
それ以上に自社の基幹店舗へ人材を集中。
そんな選択肢を用意しなければならない時代になっていくということだろうか。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
商売の本質。
それは本来、非常に楽しいもの。
自分の目で仕入れ、売価を設定し、お客様とのコミュニケーションで販売、評価され感謝される。
その一連の流れから現代はよりパーツパーツ的な役割が細分化された仕事として定着し、スーパーで勤務する人たちを受け入れる。
効率という経営の側面とやりがいという商売の側面。そこをどう両立させるかが経営者や幹部、そして店長の最大の役割なのでしょうか。
でも現場でのパートさん達の仕事の楽しさはやっぱり店長で決まってしまうようですね。
店長がどんな部分でも現場から逃げないで現場の側に立って問題を解決していく姿勢に従業員が共感するという関係が、仕事の楽しさにも通ずるのではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2018年6月20日 (水) 06時41分
スーパーに働き甲斐は見いだせるのか。
人材不足だからこそ会社として考えなければならない時代ですね。人材不足を前提にセンター化や標準化を推進するのは否定しません。しかしながら競合との戦いにおいて武器になるべき
仕組みにせねば負のスパイラルに陥るリスクが高い。絵に描いた餅とか理想論と言われようが働き甲斐を感じる職場にしなければ企業の存続は困難になっていく。スーパーは楽しくなきゃ!スーパーを人気業種にしたいものです。
事実、楽しい職場なのですから(笑)。
投稿: dadama | 2018年6月19日 (火) 18時33分