コンビニの不振
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
コンビニ業界が不振に陥っている。
2017年の既存店昨年比が100%を割ったという。
スーパーマーケットと違って、成長の一途をたどってきたコンビニ業界であるが、いよいよその限界が見えてきたということだろうか。
特徴的なのは、客単価は上昇しているが、客数が2年連続で減少しているという数値であろう。
コンビニからの客離れ。
これは何を意味するのであろうか?。
既存店での数値。
よって、一つはコンビニ同士の熾烈な競合関係にあるのは間違いないだろう。
同じコンビニチェーンでも隣接する場所に競合出店する例もある。
コンビニ同士の客の奪い合い。
コンビニという性格上、徒歩でいけるという利便性に勝る立地はない。
だから、コンビニを通り越して別のコンビニへ買い物へ出向くという選択肢は少ないということだろうか。
更にドラッグの急速な進出も要因かもしれない。
特に、コンビニの主力である飲料やアルコール、更にカップ麺等の簡便食材に関しては圧倒的に安い。
そこに弁当なども品揃えされたら。
コンビニの主力。
弁当、おにぎり、雑誌、飲料、アルコール、アイス。
これらは、弁当、おにぎりを除いて価格競争に晒されるカテゴリー。
従来であれば、価格感度の低い、自分で稼がない学生や低年齢、または引退した高齢者が主体となって顧客層を形成しいたのであろうが、その世代の構成比が低下してきたのも事実であろうか。
逆に、高齢者の取り込みを積極的に進めていけばいいのであろうが、高齢者は自活の経験者。
コスト意識はどの世代よりも敏感。
更に、素材本来の味を知る世代であるから、下手な外食や弁当類では満足できないのかもしれない。
弁当の食べ比べ。
そんな経験から、スーパーの惣菜部門の手作り弁当に引かれていくのかもしれない。
先日、コンビニと取引のあるあるメーカーさんと話をしたときのこと。
「コンビニの主要顧客の若年層が減少しているようですよ」
上記記述のように、自分で稼がない学生が社会人になり自活を始める。
すると、彼らの言葉としてよく聞くのは、
「最近、コンビニ利用しなくなったなぁ〜。」
そう、自活を始めると、コンビニの利用が激減してきたという。
自炊。
それもあるだろう。
しかし、飲料等も含めて食品を買い回ると、ドラッグやスーパーと比較しても購入金額に差が出るのにようやく気づいたということか。
弁当の最大の競合はコンビニ。
私は以前からそう認識していた。
そして、コンビニとの比較の中で、強み弱みを検証すると、コンビニの弁当は新規開発のスピードは圧倒的に早く飽きさせない品揃えではあるが、発注予測が難しく売り切れの時間帯も多い。
更に、最近の食品ロスの課題もあり、過剰発注にも敏感になってきているのだろう。
逆に製造バックヤードを持つスーパーの惣菜。
売れたら追加製造できる環境にはある。
そして、製造時間と消費とのタイムラグも少ない。
最後は美味しさであろうか。
これは商品にもよるが、やはり作りたての弁当やパンの美味しさには敵わない。
それを、最近では休憩スペースで食べられるというメリットも強みだろうか。
逆にその強みを如何なく発揮しなければならないのだろう。
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コメント
かおるさん、コメントありがとうございます。
これからのコンビニの課題は各オーナーさんがそれぞれに営業利益から生活できるのかという問題に直面していくのではないでしょうか。
当初描かれた利益構造のシナリオが大きく崩れてきてるとも聞いています。
そうなると、やはり今後はコンビニも出店加速よりも既存店の改善に向かうような気がしますね。
投稿: てっちゃん | 2018年4月12日 (木) 09時42分
かおるです。
コンビニの不振。第一は各社の出店が加速度的に進んだ結果の競合激化というところでしょう。
しかし今後の高齢化に伴う生活圏の縮小など考えると近くて便利なコンビニの存在感はますます高まるような気がします。
僕が贔屓にしている711さんはオーナーの方針もあるのか実にフレンドリーな接客でいつも感心します。
先日も常連とおばしき高齢の御婦人にニコニコしながらおでんを取り分けておられました。
御婦人の嬉しそうな顔が印象的で、この辺りになくてはならない店なのだろうなと思いました。
人対人のリアルな関係性が本当に大切になってくると思います。
ローソンの社長さんはスタッフさんが接客に集中できるようシステム整備を進めていくそうです。
スーパーマーケットにそれが出来るか、が鍵になるような気がします。
投稿: かおる | 2018年4月11日 (水) 21時08分
dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
やはりリアル店舗の強みは人対人のリアルな関係性が結ばれるということでしょうか。
その関係性を求めないで購買するということは、生鮮商材もネット購入される時代がくるでしょう。よって、ネットかリアルかの二者択一の選択となる。
だから、リアルに会話のできる店舗が最終的にはお客様の支持を絶大に得ていくだろうと思いますね。
投稿: てっちゃん | 2018年4月11日 (水) 00時14分
先月に開催された弊社の方針発表会 その際にもコンビニエンス事業の親会社?(笑)営業総利益で▲12億 日商▲8千円で販管費を▲25億抑えての利益達成 客数は1日あたり896人で前年割れだそうです 右肩上がりで破竹の勢いであったコンビニも我々SMと同じ厳しい時代がきたのだと思います 当然といえば当然ですが(笑)我々SMと違って店舗での差別化が難しい業界 どこで特色を出していくのか?やはり価格になってしまうのか?気になるところです 今のところ協業中(笑)のD社もディスカウントコンビニを再び模索中
益々 我々を取り巻く環境は厳しくなりそうですが 最終的にはどこで差別化するか?を個店々が考えないと生き残れない時代がきましたね
投稿: dondon-ki | 2018年4月10日 (火) 15時27分