トレーナーの援助
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日の日曜日。
ある部門のトレーナーが援助に入った。
チーフが身内の不幸により告別式に参列しなければならず、日曜日の稼ぎどきでもあり、部門のトレーナーが援助で来店したのである。
トレーナーの店舗への援助。
今回のような場面においては、トレーナーがお店の援助に入ることはあっても、普段はトレーナー本来の仕事は、店舗の売場や作業、商品化技術の標準化。
しかし最近は事情が大きく異なってきた。
これは企業グループの研修会に参加したときも同様の話題がグループ内で話し合われた。
人員不足によりトレーナーが店舗援助に追われる。
どの企業も、今やトレーナーの仕事とは不慮の事態以外にも構造的に店舗援助に終始しているのが実態のようだ。
幸いに当店はトレーナーの定期的な支援は無い。
よって、逆に言えばそうそう来店して売場の指摘やアドバイスが少ないとも言える。
久しぶりに朝からトレーナーが牛のスライサーに入り黙々と作業をする姿を見た。
「よし、今日は○○○万は売れるな(笑)。」
私は久しぶりの彼に冗談を飛ばした。
「任せてください(笑)。」
そして、徐々に完成されていく売場は従来の日曜日の売場と比較してもステージがワンランク上がっているのに目を見張った。
品揃えのスピード。
その後の売れ筋の追加。
カテゴリー毎の縦割り。
上下での売れ筋の構築。
魅力的な商品化と陳列。
売り場が締まり、魅力的な商品群がこれでもかと豊富に売場に展開されている。
“買って見たい食べて見たい”
そんな商品群が売り場に溢れていた。
流石である。
彼の担当の頃から見てきたが、やはり今が一番その部門での商品化と売場作りにおいての売れる売場を把握しているのであろう。
商品部に身を置くということはそういうことだ。
その結果、午前中から青果部門に劣らずの売り上げで推移した。
通常は、日曜日の売上でも青果には敵わない。
しかし、この日は午前中から青果部門の売上に勝る販売金額で推移した。
途中で彼はまた売場を直し始めた。
「売れ筋の牛小間が欠落していたもので。」
その売れ筋を入れ込むために、再び売場の縦割りを変更し始めた。
明確に売場のイメージを抱いて商品化をしたのだろう。
だから、商品化の段階から売場を描いて作業指示書を書く。
それが縦割りの売場に収納されて、お客様に明確にその売場が語り始めるのだ。
売場に明確なストーリーがある。
このことが如何に大切か。
しかし意外にこのことを理解する担当者は少ない。
売場のストーリーを語る訓練。
店舗でもなんらかの策を練る必要はありそうだ。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
商品政策に携わり、そして現場で商品作りと売場つくりをし、結果を検証してみる。
両方を経験させると言う教育は今後の教育の柱にしていくべきだと実感しました。
投稿: てっちゃん | 2018年4月13日 (金) 21時36分
dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
本部商品部で商品政策に携わり、更に現場の売場作りで政策を現実の売場に落とし込める立場。
やはり、私は若手はいずれ商品部で政策を立案し現場で実行する経験を絶対に積むべきだと思います。そして再び現場に戻る。この繰り返しで現場は圧倒的に強くなっていくのだと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2018年4月13日 (金) 21時30分
マニュアルでは網羅出来ない人間力の差。シズル感・ボリウム感・鮮度感は個の感性や経験に頼る所が大ですからね。商品力が差別化の大きな武器になる。肉や魚が薬屋で買える時代が来るのですから。商品力と人間力は比例する部分も多い。スーパーに働き甲斐を感じる職場環境。自分の演出した商品が売れる事を喜びや楽しみと感じる環境が益々大切になるのでしょうね。スーパーが生き残る為には。
投稿: dadama | 2018年4月13日 (金) 18時20分
毎日の売場作りの中でやはり担当者がいかに店のコンセプトを踏まえて売場を作れるか?が鍵だと思います その担当者が今まで培ってきた成功や失敗経験からの売場に対する担当者の考え方は誰でも持っていると思いますが それに甘んじる事なく常にチャレンジしようとする気持ちこそがその担当者と売場を進化させてくのだと思います しかしながら人手不足も相まって目の前の作業に集中するばかりで その売場に何のストーリーもありません 本日出したチラシも副店長以下担当者に任せましたがチラシにもストーリーはなく食のシーンは見えてきませんでした(涙) 来月リベンジしようと思います
投稿: dondon-ki | 2018年4月13日 (金) 13時20分