戦意
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
我々の仕事にとって、競争相手とのバトルは必須。
競合対策が占める割合は高い。
それだけ、競争相手の存在の業績に占める割合は高い。
だから、自店のレベルを高めると同時に、日々の競争相手の商売の仕方や特売情報、価格情報によっての対応も必須となって来る。
そして、競争相手が改装によって休業している期間の売り上げは相当高まるし、改装によってオープンした後の影響も大きい。
競合相手とはかように多大な影響を自店にもたらす存在である。
だから競争相手の戦意の有無が大きな関心となる。
競争相手は、こちらの店舗の価格や商品展開、商売の仕方に対応してその効果を妨害するような手を打つのかどうか。
競合店に対して対策を打たない企業もある。
逆に常に相手に対し関心の高い企業もある。
当店の競合店で、いっとき同企業の他店舗で発生した食中毒問題で惣菜部門の品揃えを大幅に変更した店舗がある。
その企業はその後従来の攻めの展開から大きく方向性を転換し、どちらかというとあまり目立たず強引な価格政策も取らず、チラシも地味にどちらかといえば守りの商売に転換してしまった。
そのお店の店長とよく話をする。
「上部から店長があまり派手に価格を全面に打ち出すなと言われているんですよ。」
要は価格リーダーからの脱却。
更に、チラシに関しても頻繁にチラシを打つのではなく、全社パターンと合わせたチラシに終始。
従来は当店との競争の為に、一部号外等も打ちながら、青果の価格を全面に打ち出した政策と売場展開で当店との競合関係を続けていたのだが、その攻めの商売がすっかりなりを潜めてしまった。
要は「戦意」が薄れてしまったということ。
店長の戦意というよりは、上層部の意向を受けて、店長が自分の意思とは裏腹に戦意を潜めてしまったという表現が正しいかもしれない。
そしてそれはお客様にも着実に伝わるのである。
当店との熾烈なバトルを演じていた当時の雲泥の差の駐車場の車の数。
店内はしっかりマネジメントされた売場が作られているが、それでもお客様の数は少ない。
戦意を持った売場か否か。
それは、日々のお客様にわかってしまうのだろうか。
単に、綺麗に店内を飾っただけの売場には売り込む意思が感じられずに、徐々にお客様が離れていく。
これが現実なのであろう。
いかに売り込む意思が大切であろうかということが、今回のこの店舗の現実からも見えて来る。
如何に店舗の店長の意思が大切か。
上層部の意向とは言え、それが店長に伝わり店長が競合相手とのバトルに対しての意欲を失う。
それは部下にもお客様にもいずれ伝わる。
そしてお客様が徐々に離れて行く。
そして私は競合店の店長の無念さがひしひしと伝わって来るのである。
店長の無念さ。
競合意欲や商売意欲をあまり表面に出さずに抑える。
それは、我々の仕事の意欲を大いに減退させるものであろう。
この業界の人間達に自然に備わる競争意欲を奪われる。
私ならそんな環境では生きていけない。
だからこそ、競合店の店長に対して不憫に思うのであろう。
しかし、競合店長の無念さとは裏腹に、このチャンスは逃さないという意欲は高まって行く。
今がチャンス。
そう、競争とは継続する忍耐力とここぞでスパートする瞬発力の併用が重要。
いよいよスパートの時のようだ。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
そこまで徹底した競合政策。
それはそれで明確な答えかもしれませんね。
しかし働くモチベーションには瞬間的な業績評価と同時に継続して安心して働く環境も提供も重要。
さて、そのバランスを取りながらの就業管理。しかしながら、どんどん業績管理に従業員がそぐわない時代になっているような気もしますがね。
投稿: てっちゃん | 2018年2月10日 (土) 23時49分
dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通りですね。
最大の防御は攻めること。
それを失ったお店は瞬く間に転がり落ちていく。その姿を間近に見てそう思いました。
だからこそ、自店はどんな時でも明るく前向きに攻め続けようと思いますね。
投稿: てっちゃん | 2018年2月10日 (土) 23時43分
k.kさん、コメントありがとうございます。
ここで書いているほど立派なお店ではございませんのでご容赦くださいませ(笑)。
しかし、妥当○○店の張り紙がそこらかしこらに貼られているという現実だけを見ても、そこで働くパートさん達にはどのように映っているのでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2018年2月10日 (土) 23時41分
とある企業(お察し下さい・笑)は競合価格調査のみのパートさんを雇い競合が諦めて価格を戻すまで徹底的に競合価格に合わせるらしいです。担当者は利益補填の為に血眼になって売れて儲かる商品を探してコト力と単品量販で高速回転させる。なぜそんな業務に耐えれるのか?
売上利益達成度=給料だからです。
良くも悪くもこんな企業相手にどう対抗していくのか?お客様に対して明確な企業コンセプトの発信も求められますね。
投稿: dadama | 2018年2月10日 (土) 18時51分
手脚をもがれる とはこのことでしょうか 私が赴任した現店舗 前任の店長は何もしない現状維持といい 経費の節減に終始し結果お客様を減らしジリ貧のお店にしてました メンバーに活気がなく 発注も適当 夕方は何もない 一度お店が元気をなくすと戻すには相当なパワーが必要で まともな数字に戻すに一年かかりました 攻める事が守る事であり 勢いをつけないとすぐに全てが負の方向に凄いスピードで転がり落ちます ただいちど良い方向に転がりだすと全て良くなるのも事実 メンバーのモチベーションを上げ勢いをつける この事は店長の重要な責務と思います
投稿: dondon-ki | 2018年2月10日 (土) 14時57分
当店は目の前に親会社?(提携上)のスーパーがあります。近隣他地区でもそのような光景がちらほら。自店の店長が用があってそのスーパーにいくとバックルームに「打倒○○店!!」って当店の名前があちらこちらに。グループ同士で売り上げをせめぎあってどうなんだ?ってのはありますね。
チャンスは逃さず一気攻勢で怒涛の価格、鮮度が待ってるんですね!
MR兼ねてそのうち勉強に伺います。きょろきょろした恥ずかしそうにしている中年男を見かけたら事務所に引きずり込んでください。それ、私です(^.^)
投稿: k、k | 2018年2月10日 (土) 10時08分