改めて思う青果部門
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
新店に携わって丸2年。
思えば2年前の2月に辞令を受けて赴任した。
そしてその16日後にチーフが赴任して一応のメンバーが揃った。
あれから2年。
そう思うと、新店から2年の時間的経過を体感できたのは今回が初めてである。
前回の新店はほぼ1年で人事異動になった。
そういう意味では、ゼロから始まる新店でチーフはゼロになっても新店の店長としてはその経過を見届ける立場に入れるということは幸せなことであろうか。
ゼロから始まる新店。
その新店で、採用から教育を経て、新店の開店そして一年を経過して更に進化していく過程。
その過程を見届けられる立場に未だいれるのが嬉しい。
やはり新店の店長としては、自分が携わったお店がゼロからスタートしてどのように進化し変遷して行くのかを検証したいという思いは強いだろう。
新店から3年年間はその変遷を見届けたい。
そんな想いである。
そして、実際に2年が経過し、その過程の中で自分が打った手がどのような数値に反映するのかを検証できるのも大いなる学びとなって返ってくる。
そこから多くのことが見えてくるのである。
そして、従来から言われている「青果部門」の強化。
そこを強化し業績を伸ばすことが、お客様のリピートを促し、店舗全体に潤いを与えてくれるという事実を実感できたこと。
“やはり青果の強化は大きな効果を生むなぁ〜”
相場高もあろう。
特に野菜の相場高による売上拡大はどこでも発生していること。
それを差し引いても、野菜や果実、そして生花の伸びが明らかに店舗の伸びを牽引していると思われる。
お店の入口に配置されているスーパーがほとんどだから、よく「お店の顔」と評されるのが青果部門。
入口を入った途端に日々のお買い得品が展開。
よって、入店してすぐの売場での魅力がまずもってお店の顔としての評価になるのだろう。
お店の顔は定番とは違う。
全てにおいて、そのような演出と展開、そして商品と価格でなければならない。
ここが毎日変化しながらお客様を惹きつける。
だから、ここはやはり市場感に溢れていなければならない。
市場感がありながら清潔で整然として賑わいがある。
そんな売場が日々展開されたなら、やはりお客様は日々のお野菜やくだものを目的に日々の来店動機を高めて行くだろう。
当然、定番の安定も重要。
でなければ目的を持って買い物には行けない。
以前単品量販したメロゴールド。
美味しかったので再度購入しに行ったら、痛んだものしか定番の冷蔵ケースになかった。
そんな経験が足を遠のかせてしまうのであろう。
単品量販の目的は、その場の売上拡大と同時にその商品を知ってもらって、リピート購入を促すという商品紹介的な部分もある。
単品量販した商品は当面定番でも強化し続ける。
これがリピーターを増やす鉄則でもある。
この部分に着目して果実というカテゴリーを強化していくと、徐々に果実の底上げになっていくのである。
改めて、青果という部門の重要性を知るここ数ヶ月である。
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コメント
ただのバイトさん、コメントありがとうございます。
野菜と果実。
青果部門にこの相反するカテゴリーが存在することで、青果担当者は商売の両面を学ぶことができるのでしょう。
そして、その青果部門が強くなることのメリットは、やはりリアル店舗の商圏内での強みになっていくのだろうと思います。商圏内の来店頻度を高め、安定した店舗での売り上げを高めていく1番の近道が青果の強化。これだけはリアル店舗の定石では無いでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2018年2月17日 (土) 06時25分
久しぶりにコメントします。したくなりました。(笑)
野菜と果物、前回は「必需品」と「嗜好品」のアプローチの違いという観点でしたが、今回は「目的買い」と「衝動買い」という点から思うところを語らせて頂きます。
青果部門で目的買いが多い商品は野菜なら圧倒的にもやしです。もやしを探すまでに他の商品が目に入ってくるよう、たいていは青果売り場の冷ケースの1番奥まった箇所に配置しているはず。果物で言えばバナナがそう。やはり平台でもバックエンドに置くことがお多い。
しかしどちらも工業野菜と輸入果実。安さと手軽さがある商品ではありますが、青果部門の「本質」からはそれこそ遠い距離にある商品でもあります。
青果部門の売上を増やすには、旬の商品、何にも代え難い自然が育む味、そうした商品の中から一つでも目的買いして頂けるものを増やす、そして商品をきっかけに目的買いしに行く売り場、目的買いしに行く店を目指さないといけない。そのための一歩が衝動買いさせること。
しかし野菜でこれを行うのは難しいです。こればかりは日々の積み重ね。当たり前のことを当たり前にやる。品出し遅れ、商品化の遅れがない、欠品しない、鮮度をしっかりとチェックする等、地道な作業を淡々と積み重ねるしかない。また野菜は内食の材料ですから、珍しい商品が入ってきても、そのまま試食させればいいではなくて、他の食材との組み合わせ、調理方法などの提供からとなると、なかなか難しい面があります。
一方、果物に関しては素材そのものの味で勝負できる。衝動買いに適しているとも言えます。実際売り場にいると
「この前買ってみた○○、美味しかったからまた買いたいんだけど、まだある?」というような質問をよく受けます。
果物はいかにリピーターを増やすかです。
特に柑橘類。みかん、ぽんかん、いよかん、デコポン、はるみ、せとか、甘平…etc.
なんだか色々置いてあるけど、何が売りたいのかよくわからない、八方美人のごった煮売り場になりやすい。誰にでも合わせているようで誰にも伝わらない売り場です。
果物は「あれもこれも置いて」とやると、逆に売上が上がらないのではないかと思います。味もバラバラになるからリピーターが増えない。東京の地下鉄の路線図のように、詳細ではあるけれど、情報量が多くて不慣れな乗客は自分が目的地に行くのにどの路線に乗ればいいのか、かえってわかりにくくなっている。
もっと単純明快に、自分がこれは、と思った商品を売り込む、美味しいと思った商品を食べてもらいたい、それを明確に伝える。これが一番大事なことなんですね。
こちらのブログで以前「殺気立つ単品量販」という表現がありましたが、その人目を惹く陳列量、ボリューム感からはそれが十二分に伝わる。量販型から提案型へと言われていても、結局商品ごとの強弱、メリハリが伝わるもっとも優れた販売方法は単品量販しかないのではないかとも思います。
何を売りたいのか信念を持つ、その部門担当者としての経験は、どんな売り場にしたいのか、どんな店にしたいのかにも繋がります。
競合店よりワンランク上の商品を売りたいなら価格は高くなるし、どこよりも鮮度の良さを売りにしたいなら夜の欠品は仕方ない。正解は一つではない。八方美人ではなくて、信念のある潔い売り場。それが買い手の支持を集めるんでしょうね。
以上、自分なりの正解を見つけるためにまだまだ勉強中のただのバイトでした。
投稿: ただのバイト | 2018年2月16日 (金) 12時20分
dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
我々世代の社員たちは皆同様の感想を持っていると思いますよ(笑)。
しかし、企業として効率的な仕組みが出来上がってしまった以上、部門の中でも一番労働時間の長かった青果部門の仕組みを昔に戻すことは多分不可能でしょう。とは言いながらも従業員が「うまい」と思える商品を直接商談して単品量販を仕掛ける仕組みも再構築しなければ売り場の活気がなくなってしまいますね。
それができるお店や担当者を育てていきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2018年2月13日 (火) 06時55分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
お店の入口を入ると、特設売場のあるなしはともかく、青果部門のトップに配置されるのは概ね果実でしょうか。
果実は年間の52週の変化を代表する商品でもありますから、まさにスーパーの顔と言えるでしょうね。
私も果実の単品量販は大好きですが、やはりハズれると在庫処分に頭を痛めますので、如何に売り切るかという単品量販の販売技術を磨くには最適だと思うのですが、どうしても日々のルーティン業務が優先されてそこまで思考回路が働かなくなってしまったことと、就労時間の制限からくる時短の影響もあるのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2018年2月13日 (火) 06時51分
元スーパーの女さん、コメントありがとうございます。
人参に関してはお店の商品メンテナンス(常に商品を大量に見せるために在庫分の箱を解放して大陳しておくコト)が遅れていたのでしょうか。購買されて商品が減っていくと、品質の悪いものが残ってしまうもの。そんなものだけになってしまう前に他の在庫品の箱を開けてお客様に常に大量の在庫で選びやすい売場を提供し続けていくことが本来の仕事なのですが、それが遅れてしまったのでしょうか。
しかし、そのような鮮度劣化品の陳列が続くとそこのスーパーから足が遠のいてしまいますね。特に青果物は日々の鮮度落ちが早い部門ですから、1日で萎びた葉物に劣化していく。我々が一番注意しなければならない部門です。
投稿: てっちゃん | 2018年2月13日 (火) 06時45分
青果はお店の顔であり 大げさかもしれませんが青果の印象でお店の品質 品揃え 価格 の印象が決まってしまうと思ってます
肉や魚と違ってメインにはならない部門ですが絶対に買う部門それが青果だと思います ですので日々時間があれば青果に入ってます(笑)ですが青果メンバーにその意識が薄い担当者もおり日々指導の毎日(笑)青果で引きつけたお客様に あと一品買って頂く打ち出し それが各部門の単品拡販でもあると思います
しかしながら 私の努力不足で単品拡販の意識が低いメンバー それに加えて本部が決めてくる粗利重視の拡販商品 やらされ感満載でそれを適当に積んで売る担当者 やっぱり自分で食べ うまい! と惚れ込んだ商品でないと拡販なんてできないと思うのです
うまい! と思った商品 担当者が利益の最大化をする為に直接商談し 積んで売り込む これが商いの原点と思います
そんな仕組みにならないかなぁ(涙)
投稿: dondon-ki | 2018年2月12日 (月) 22時32分
すみません、元青果担当者です(笑)。野菜で葉菜類は鮮度管理が一番出ますね。真冬にほうれん草を氷水に浸して蘇生したのを思い出しました。刺身同様青果物は生で食べる機会が多いのですが意外と鮮度管理に疎い店舗が多いのも事実。この辺りは差別化になりますね。
店舗の顔としてはやはり旬のフルーツでしょうか。顔だからこそ意思の入ったダイナミックな売場展開が好きなのですが最近は品揃え的な売場が多いのも寂しいですね。
投稿: dadama | 2018年2月12日 (月) 20時42分
私は青果部門には詳しくなくて(繁忙時にはパック詰めとか手伝ってましたが)、話が逸れてしまって恐縮です・・・がコメントします。
自分が買い物に行った時に、葉物野菜の葉っぱがしなびていたことがありました。ちょっとショックでしたし、お店の鮮度管理体制を疑ってしまいました。
一番ひどかったのは、特売の人参事件(私が勝手にそう名付けました)。
段ボール箱に入った人参を、お客様自身が袋に詰める仕様になっていたのですが、
段ボールの中の人参のほとんどがところどころ黒ずんでいたのです。
それに気づいたお客様が、補充用の開封前の人参が入った段ボール箱を開けようとしていました。
おそらく、そちらの箱にきれいな人参が入っていないか見たかったようですが・・・
「安いからこんな程度でもいいや」とお店側が思ったのかどうかは分かりませんが、そういうのを感じ取ってしまい、二度と行かなくなりました。
開店前にセッティングした時点(箱を開け置いた状態)で気づくはずなのにと思うと…。
本当に、青果含め生鮮食品の鮮度が悪い所はどうしても足が遠のいてしまいます。それでなくても、今は野菜が高いのにぃ・・・とぼやく日々です(笑)
投稿: 元スーパーの女 | 2018年2月12日 (月) 19時01分