鮮魚部門の回復
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
ようやく、鮮魚部門に光が差してきた。
何年振りのことであろうか。
先月からこの兆候は見えていたが、今月に入りその兆候が現実の数値に現れてきたようだ。
鮮魚部門の売上昨年比をクリアできる。
本当に久しぶりの出来事である。
この現実が維持できるかどうか。
それが、今後の課題であろうか。
鮮魚部門が好調の要因は何か?。
既成概念を捨てて、現実の数値に対して本気で取り組んだ結果であろうか。
以前からこのブログでも記してきたが、従来からの成功体験から「刺身」「生魚」へのこだわりのあまりに、現実の実績に反した売場スペースを確保したり、売上の大小に関わらずに一定の売場スペースをチェーンストアオペレーションに即して実践したりと、お客様の買物動向に即した変化対応への遅れが、現実の売場からのお客様離れが鮮魚部門不振の要因であった。
その成功体験を捨てて現実に目を向け始めた結果であろうか。
各店の現状に合わせた売場レイアウトへの変更。
これにより、必要以上に広い刺身売場が縮小され、現実の売上に見合ったスペースでの刺身の展開が企業としても可能となった。
更に、縮小した刺身のリスクを鍋材やホットメニューでカバーしようとし、鍋コーナーや丸魚の客導線上優位な位置への変更や、塩干物の冷凍展開や販売強化策が実質の売り上げに貢献してきたことが売り上げ改善の要因だろうか。
仕組みとしては上記記載事項が功を奏したであろうか。
しかし、刺身に関してはやはり販売技術を持った担当者には敵わない。
要は、個人差が生まれるということである。
これだけ冷凍マグロやその他の素材が高騰し、更にアニサキスの問題も尾を引く中で刺身のカテゴリーの数値を上げるにはそれ相応の販売技術が必要であろう。
それでも刺身部門を伸ばしている担当者はいる。
しかしそれは個人個人でその目の付け所が違うのが実態。
生まぐろを相場で仕入れて量販するタイプ。
トレンドのねぎとろを継続売り込むタイプ。
盛合わせをアイテム豊富に量販するタイプ。
自分の目線で刺身の売り込みに取り組み、それぞれの手法で売上を上げていっているのが刺身の現状。
そしてやはりベテランチーフの目の付け所は流石だ。
そのベテランチーフの脳みその中をほじくって曝け出してみたいものである(笑)。
その知恵が企業の知恵に拡大できれば業績は維持できるのであるが。
それを表面化させる人間。
そこが企業力であると思う。
チェーンストアのメリットは、職人気質の手の打ち方や目の付け所を公開して若手担当者にも経験如何を問わずとも同様の技術を駆使できる環境を提供できるメリットである。
それがチェーンストアのメリット。
一人の知恵を全員で共有し、同様の技術を短時間で企業力とする。
そこに取り組み企業としての鮮魚部門の販売技術を高めていける企業は強い。
そして年末商戦。
どうしても「刺身」のウェイトが高まる時期となる。
再び刺身を強化していくタイミング。
個店としては、再びそこに目をつけて取り組んでいきたいと思っている。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
個店の数値動向や商品動向に合わせて時点で売り場レイアウトを考案してバイヤーと折衝する。そこから自店の責任に転換されて、数値に対してのツッコミも本気になる。そこのコミットメントの強さが業績回復の原動力なのだろうと、今回の取り組みで思いました。
更に、鮮魚部門の改善には時代の流れの中でのメニューへの追随が必須だろうと思います。もはや家庭のアルコールがワインメインになっていく時代にどう追随していくかが大きなポイントだというのはわかるのですが、これがいまだに追随できない現実です😥。
投稿: てっちゃん | 2017年12月 4日 (月) 10時05分
地域や客層によって鮮魚に求める期待値も異なるのでしょうがチェーンストア主導の押しつけ型(失礼な言い方ですが)売場展開ではお客様の満足は得られ難くなったのでしょうね。鮮魚カテゴリーも和食のイメージが強いのですがお客様は洋のメニューを求めているのかも知れません。明太子クリーミーパスタしかり、クリスマスも控えているので鮮魚のワインメニューを考えられてみては如何でしょう(笑)。
投稿: dadama | 2017年12月 3日 (日) 22時52分
dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
私も今、部門の成功事例を夕方5時からのチーフミーティングで共有化を図ろうとしております。部門別報告の段階で成功事例を口頭で発言させ、他部門の成功事例から全体的に拡散したい部分をまとめて私がいうようにしています。
日々のこのような繰り返しで自部門に取り入れるかが課題ですが。
投稿: てっちゃん | 2017年12月 2日 (土) 23時54分
百戦錬磨のベテランチーフのノウハウは確かに凄いと思う時があります 恐らくこのチーフも色々な店と上司について経験し体得して動物的な勘で今は判断できるレベルになったのだと思います この 動物的勘 をいかに共有できるかが企業の永遠の発展の鍵だと思うのですが 残念ならが弊社にはこれだけの店舗数と従業員がいるのにもかかわらず 仕組み がないために埋もれてしまっているのが現状です 個々の力が総合力で発揮されれば次世代もモチベーションが上がり成長し お客様に喜ばれる売場が構築できるはずです とりあえず店内の成功事例は皆で共有しできるところは横展を積極的にしております
投稿: dondon-ki | 2017年12月 2日 (土) 13時25分