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2017年12月 6日 (水)

冷食の伸び

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


冷凍食品。

  かっては単なる価格訴求の目玉商品。

しかし、着々とその売上が伸びてきている。
特に、2年目のお店は、冷食の割引セールの曜日の伸びが高まってくるもの。

  その例に漏れず高い伸びを示す冷食。

しかし、それ以上に全国的に高い伸びを示している冷食のカテゴリーがある。

  魚惣菜の冷食。

昨今の魚離れ。

  そう言われて久しい。

しかしそれは、スーパーや小売の鮮魚部門の売上低迷の話であって、魚自体に含まれるヘルシー要素は普遍であり、魚を摂取したいと願う主婦層はいまだに多いことがうかがえる実態である。

  先日、冷食のバイヤーが来店した。

そこで、冷食の現状の業績や魚惣菜の業績がどうなのかとの会話をしたのだが、当店の冷食の担当者からのリクエストの話になった。

「実はここのパートさんから商品のリクエストがあったんですよ(笑)。」

それは、その方のお子さんが肉類や中華類のお弁当の中身に飽きが来ており、魚が食べたいとお母さんにリクエストがあったらしい。

  しかし家での魚の調理は引いてしまうもの。

焼いた匂いや調理の手間等の問題が、魚の調理と料理を敬遠させてしまう。

  しかし冷食なら簡単にお弁当のおかずに。

そんな思いから、直接にバイヤーに品揃えのリクエストを出していたらしい。

  塩鮭の冷凍食品。

彼女に言わせると、どこでも品揃えがあるのに、当店だけ無いらしい。
確かに、今まで魚惣菜の冷凍食品を見たことは無かった。

しかし、これなら電子レンジで数分温めるだけ。
骨もなく、美味しく食べられる商品らしい。。
更に、子供からのリクエストはポイントが高い。

  「魚が食べたい。」

子供からの、魚を食べたいとのリクエスト。
昨今、最中嫌いの子供が増える中、魚を食べたいとのリクエストには、母として叶えてやりたい欲求が高いだろう。

  しかし、・・・。

家の台所ではやりたく無い。
冷食を購入すれば、半額の日に買いだめできる。

そして、冷食のバイヤーに話をした。

  「魚惣菜の冷食は伸びてないか?。」

彼は更に詳細にメーカーから情報をもらうと言ってその場を後にしたが、その後彼からカテゴリー別の商品動向の情報がファックスで流れてきた。

  そこには魚惣菜だけが飛び抜けて高い伸びを示されていた。

やっぱりなぁ〜。

  魚の消費が落ち込んでいるのでは無い。

需要はあるが、購入ルートが変化しているのだ。

  冷食の魚惣菜。

これを従来の流れで「日配」部門の冷食で売るのか、鮮魚部門の一部で売るのか。

  それは別にしてでもそのような時代になってきたのである。








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コメント

dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
いろいろな意味で魚に対する知識が乏しくなってしまった昨今。
しかしその現実に変化対応しなければならないのも我々の使命。そう考えるとどう魚をお客様にスーパーの品揃えとして提案していくかを模索する時だと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2017年12月 7日 (木) 00時30分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
冷凍食品を当たり前にメインディッシュとして食べる世代が主役になる時代には、売場の半分が冷凍食品の売場になるような予感はありますね。
ただし、時代は急には変わらない。そして地域性も残るでしょう。しかし結局は冷凍食品に頼る小売は侵食されていくのではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2017年12月 7日 (木) 00時19分

昨今の肉ブームも結局は簡便と食べやすさが根底にある気がしてます 本来なら魚を食べたいはずですが悲しいかな手間と匂いと骨がネックになって敬遠されているのだと思います 冷凍技術の進化で凍った魚も美味しく頂ける時代になりましたが魚も肉同様に匂いと骨のない肉と同一の存在にしないと売れない昨今 魚を使った食品に骨があるとクレームになる 魚の主な消費は寿司と刺身
魚の食べ方を知らない世代が増えていくのは悲しい事で その責任の一端はあまりにお客様の利便性に寄り添い過ぎ提案ができなかったスーパーの責任もあると思うのです

投稿: dondon-ki | 2017年12月 6日 (水) 21時35分

私たちの世代は冷凍食品=手抜き&不味いでしたが最近は侮れないレベルですね。手間いらず・ゴミも出ず・賞味期限も長い。時代のニーズにも合致してます。数年前にアメリカのスーパーをMRしたのですが売場の半分は冷凍食品で電気代は幾らかかるのかと心配したのを思い出しました。日本の家庭でも冷蔵庫は冷凍庫の大きさが選択の基準になるらしいですから時代の流れは流れと肯定し、更には日本人特有の生食文化を美味しさの追及と共に継承していかねばなりませんね。

投稿: dadama | 2017年12月 6日 (水) 20時18分

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