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2017年12月20日 (水)

相乗積

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


相乗積。

  売上構成比 ×   荒利率(値入率)。

要は、どうあらリミックスを図るかという課題に対して、どの単品(カテゴリー)で放出した荒利をどの単品(カテゴリー)で取り戻すかという具体的手法の方程式である。

  生鮮部門であれば当たり前に知っている計算式。

そう思い込んでいた。

  がしかし、最近は意外にそう出ないことがわかった。

これは企業によっても違いがあるのかもしれない。
売価管理を本部主導で現場で決められない企業によっては、この計算式を用いる場面が無い。

そうなると、必ずしもこの方程式を習得する必要もない。

  単なる作業マンに終始して育っていく人材。

そんなチーフ達に、この方程式を見せても理解できないだろう。
逆に、生鮮で売価を自分で決めなければならない現場では、数値を作っていくためには、この考え方と手法、そしてこの方程式は必須である。

  それを以前は手作業で計算していた。

だから慣れてくると体が反応して、細かい計算をしなくても感覚で荒利ミックスが出来るようになっていくのだが、現代ではパソコンで簡単に多くの単品を入れ込んで計算できる時代であるにも関わらず、この計算式を現場が活用できない担当者達が多いのに驚く。

この方程式を盛り込んだ販売計画書を本部で現場に配信し、現場が自店の販売数量を打ち込めば、荒利ミックスが自動計算で求められるような時代である。

  こんな販売計画書であれば荒利は絶対にブレないだろう。

しかし、そんな便利な時代にもかかわらず、時代は逆行しているように思える。

  売価決定権が無いという弊害。

これが、現場力を弱め、数値達成能力を奪っているのでは無いのだろうかという危惧はある。

今年は、店長会のテーマとして鮮魚部門の業績改善に着手しているのだが、鮮魚のカテゴリーとして「刺身」「一般魚」「塩干」の3カテゴリーに分けて数値管理しているのだが、上記の相乗積の管理手法を用いて上記3カテゴリーの数値分析をしてみると面白い構図が見えてくる。

従来から鮮魚部門の中でも強化カテゴリーに位置してきた「刺身」に関しては、売上は高いのだが荒利は低い。

  更に売上によって荒利幅が非常に高まるのだ。

だから、売上の高い店舗は比較的荒利率は安定しているのだが、売上の低い店舗の荒利率は低空飛行となる。

更に荒利率の上位店舗と下位店舗との差が非常に大きくなるのが特徴。

  一番リスクの高いカテゴリーと言えよう。

逆に「塩干」のこの逆で、売上の上下に関わらず荒利率は安定している。

  売れば売るほど鮮魚全体の荒利が高まるのも「塩干」。

日付管理も比較的長く、最近では冷凍管理で更に日付管理が長くなっているのも一因であろう。

  この時期の最大のポイントは「一般魚」をどう活かすか。

このカテゴリーは売上の上下に関わらず、売上の伸びと荒利率が個店毎にバラバラ。

  これは担当者の販売力の違いであろうか。

「刺身」が春夏の旬であろうとするならば、「一般魚」は秋冬の旬であろう。

  寒の味覚。

その言葉に象徴されるカテゴリーが「一般魚」というカテゴリー。

  丸魚や切身魚、貝類に海藻類。

この時期の鍋物材料やホットメニューの用途が非常に高まる一般魚というカテゴリー。

  この時期に需要の高まるカテゴリー。

それが一般魚であり、このカテゴリーの提案の仕方がこの時期の鮮魚部門のお客様支持を左右するカテゴリーであると言えるだろう。

  この冬はこのカテゴリーで勝負していきたい。







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コメント

k.kさん、コメントありがとうございます。
少しはストレス解消されましたか(笑)。
k.kさんの仰る内容は概ねの企業の鮮魚部門の現実ではないでしょうか。
だから、幹部たちの頼る相手は少なくなっていくベテランチーフ達。
彼らには遠慮なく無理を言え、義理と人情で応えてくれる。だから益々彼らに期待が集中されていく。
k.kさん世代には益々しわ寄せが寄っていく現在の構図。私も何とかしたいと思っております。

投稿: てっちゃん | 2017年12月22日 (金) 23時06分

現役鮮魚チーフです。他社です。当社の現状の愚痴きいてください。定番塩干、鮭鱒、海藻類はしっかり守って生魚、切り身は鮮度勝負。刺身もしかり。相場安時の異常値造りも常に考えつつ月に一度はまぐろ、あんこう解体等のイベント企画。切ってる最中でもレジ応援がかかればダッシュ。はっきりいって就業時間内に収まりません、残業もつけません。(勝手なプライドで予算いきそうな時、欠員が出たときのみもらいます)朝、出勤遅くすればお客様から朝いっても何も無いよ、夕方~夜も刺身、鍋商材追加、計画などあってチーフは帰れないのが事実。売り上げの消化率(予算、前年に対して)悪ければ夕市商品追加施策。粗利落ちます。魚の調理頼まれれば昼休憩でも事務仕事中でもダッシュ。新人などは人事からサビ残は悪と言われてるからさせられません。する気もないようです。ベテランさんだけが残って手伝ってくれます。今後どうなっていくのか心配です。当然新人君の包丁レベルも上がらない。遅い。昔は先輩からビシバシと目に涙浮かべるほど指導されたから1年たったら最低限は出来ましたが。この子たちはこれでやっていけるのか?疑問です。粗利も上がらず毎月改善書提出。全店レベルで見ても1/5の店舗しか基準粗利取れてないですね。前年は90%前半がほとんど。売り上げ予算、粗利予算どちらも取れてる店舗は皆無です。残念です  私も感ピューター派です。古いタイプなんでしょうね
長文失礼しました

投稿: k、k | 2017年12月22日 (金) 20時34分

dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
荒利は結果ではなく導き出すもの。
その為に事前の販売計画に荒利計画も盛り込むことによって、あとは売るだけの世界に持っていけるもの。
表面上は結果オーライの表情を見せていますが、裏側の計算づくめの基礎作りも大切ですね。

投稿: てっちゃん | 2017年12月21日 (木) 09時46分

売れるが勝ち やはり現場は売れる事が大事で=お客様の指示を得たという事でないでしょうか 荒利は お客様のご満足料 指示を得ない事には ご満足料も頂けません ともすると 粗利率を追求して利益率は高いけど売れない商品を本部投入という形で入れてくるbuyer 確かに帳票上では粗利率はアップしますが 売れない その責任を店舗の売り方の責任にする悪徳buyerも弊社には多数存在します(涙) 現場のチーフも怒られたくないという意識から何も言わない体質 事なかれ主義
我々は組織に属するサラリーマンですが やはり最後は直接お客様と相対する1人の商人 お客様の利益と店舗の利益のバランスを取りながら商いを恒久的な営なんでいくことが一番大切なんだという意識を持たないといけないと思います また、それを1人々のメンバーに伝えていくのが店長の重要な役目と考えます

投稿: dondon-ki | 2017年12月20日 (水) 22時50分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
当社も当日の売上げ達成以上に基本の徹底を重視します。
その結果として日々の安定したオペレーションに支えられた売り場とお客様の支持が生まれるという思想。
しかし、そこに競合店との競争力が生まれると更に業績の早期改善が図られていくのですが、そのバランスの問題でしょうか。

投稿: てっちゃん | 2017年12月20日 (水) 18時28分

机上の計算は予算達成の具体的施策として必須ですがお客様に買って頂いてこその売上。買って頂くまでの過程・・・陳列方法、ボリウム、鮮度感。また店舗の清潔感、身だしなみ、天候など様々な要因が重なり合ってお客様は購買判断をされる。感性レベルによって売上がブレる事は事実ですしそのブレを是とするか非とするか。例えば雨の日の売上マイナスをどのように取り戻すのか?個人的には現場に柔軟な判断力が無いと下振れした時の施策は困難だと思いますが本部主導のオペレーションではどのようにリスク回避をするのか知りたいですね。私も会社も「感ピューター」育ちなので(笑)。

投稿: dadama | 2017年12月20日 (水) 12時55分

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