守りから攻めへ
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
以前から取り組んでいる、鮮魚の業績対策。
8月以降からは利益対策がメイン。
先日のブログでも記したが、その利益も3ヶ月の取り組みで安定した荒利率が確保できるレベルになってきた。
要因は利益という結果を店舗責任としたこと。
これは別に商品部側が決めたことではなく、自店の荒利を改善するために店舗側が主導権を握って販売面の要素を決定するという視点に立ったことである。
この視点に立ってお店がリスクを持つという視点。
その一環が、刺身売場の縮小や鍋材や丸魚のレイアウト変更。
それらによって、刺身のロス削減、鍋材の売上拡大、また本部主導で進めている塩干の冷凍販売による日付管理の変更等が、お客様の支持を拡大させたということだろう。
結果としての売上・荒利の改善。
特に、荒利の改善は目覚ましい。
要は利益の取れるカテゴリーでの売上拡大。
ロス対策をメインに持ってくるとどうしても縮小均衡に陥ってしまうもの。
だから、刺身売場を縮小してロス対策を行うと同時に、どこで売上を高めるかという積極的な視点にならなければならない。
全てのカテゴリーでロスを改善する。
それは、絶対的に縮小均衡に陥るリスクだけしか残らない。
特に売上の絶対金額の低い店舗がすべきことであろう。
そして、12月を迎える。
次へのステップは再び売上志向に転換すべき時。
12月である。
中盤以降は、イベントが続く。
特に刺身やご馳走というカテゴリーが主役となる。
その主役をいつまでも沈ませておくわけにはいかない。
再び刺身の強化。
刺身に関しては「時間帯別」のMDが絶対に必要だ。
開店時に大切な品揃え。
日中の売場で重要な事。
夕方以降の勝負と逃げ。
ここの見極めという基本ができていないと、いたずらに勝負したところのロスが増大するばかりだ。
朝のマグロとお昼以降のお造り。
開店時はマグロのサクの需要が高い。
価格で推せる商品群でもある。
だから、開店時はマグロのサクを価格で押しながら、最後は売り切る。
特別に特売に入っていない限りはこの流れ。
そして、お昼以降はお造り。
刺身で唯一伸びている主力カテゴリー。
しかし、手間もかかる。
人材難の時代にはますます手を染めたくないカテゴリーかもしれない。
ここで差別化できれば効果は高い。
そして、夕方以降の値下げのタイミングになると、比較的低い値下げ率で売り切ることができるカテゴリーでもある。
さらに年末はお造りが主力となる。
そこに合わせて強化していくことが重要であろう。
しかしそれも荒利の安定という前提があるから。
そのために、8月のお盆後から荒利対策を取ってきたわけだ。
そして、12月からの売上志向への再びの転換。
間に合ったと言うべきか(笑)。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
次へつなげる商売。
永遠に続く我々の商売では、日々の商売に加えて次へつながる商売も重要。
そう考えると、年末という年間で最大のイベントに向けて今どんな手を打っておくべきなのか。これもベテランになるほど手慣れてくるものですね。そういう連続が52週MDへつながるのではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2017年12月10日 (日) 00時19分
dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
青果を価格だけで押そうとすると、キャベツ1円戦争に巻き込まれてしまう。それで誰が喜ぶのか?。自分たちが楽しんで喜んで商売をしない限りは絶対にお客様にも伝わらないという現実を理解するべきでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2017年12月10日 (日) 00時16分
当社もカイゼン手法で時間帯別持ち量設定をしてロス削減対策に取り組んだのですが、鬼積みDNA(笑)から脱却出来ない事もありロス額より売上額の低下で頓挫した状態がでしょうか。売上拡大を基本に多少のロス率は覚悟で粗利額を乗せる事を暗黙に認めています。その流れから当社は年末には強いイメージがあるのだと思います。時代の流れからは決してスマートではないのですが私的には当社の強みと感じております。
投稿: dadama | 2017年12月 9日 (土) 20時46分
お客様のニーズにあった売場の拡縮とメリハリが大切という事ですね その結果ご満足料である利益がついてくる 先日も申し上げたとおり効率化の名のもとに売場を運営すると結局失うのはお客様 当店の先日までいた青果の担当者も売価と発注のアップダウンが激しすぎて結局買上点数減で売上と利益も前年割れでした 店長としては青果 鮮魚 精肉 グロッサリーのどの部門で客数と売上をとり どの部門で利益を上げるかも含めて総合的にジャッジしていかなければいけないということですよね
投稿: dondon-ki | 2017年12月 9日 (土) 13時49分