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2017年11月 4日 (土)

POPの教科書

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


売場で商品を紹介する媒体。

  コトPOP。

この業界で仕事をしていれば、商品の品名や売価を伝える「モノPOP」に対して、商品の価値や効果、そしてその商品の良さを伝えたい販売員の分身としての「コトPOP」の存在を知らない人はいないだろう。

そしてその「コトPOP」の教科書が書籍として発売された。

「コトPOPの教科書」。 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799106538/tetu0358-22
 
  著者は山口茂先生。コトPOPの第一人者。

以前にも、このブログで山口先生の著書を紹介させていただいた。

「コトPOPの本」
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/pop-786a.html

そして「POP1年生から」
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2017/05/pop-2ad1.html

  今回が三作目の本となる。

第一作目の「コトPOPを書いたら、あっ!売れちゃった」は、まさにコトPOPとはなんぞやというテーマであったような気がする。

  コトPOPはもう一人の販売員。

このフレーズが強烈に印象に残っている(笑)。
スーパーの内部の作業に追われて、いつも売場で販売に携わるマネキンさんと違い、従業員は常に商品の品出しや発注に追われ、売場に立つ時間はほとんどないと思った方が良い。

  それでもこの商品の良さを伝えたい。

そんな販売員の想いを載せたPOPをコトPOPという。
そんなテーマで、コトPOPとはなんぞや、というところから入り込めた本であったと記憶する。

二作目の「POP一年生」は、なんとPOP教室の生徒さんのコトPOPを習得して絶大な効果を発揮できるコトPOPerに成長するまでの過程を本人の言葉と説明で案内した本であった。

  生徒さんの言葉で導入しやすい設定でもあった。

しかし、ページ数は280ページにも及ぶ。
POP一年生とは言え、その内容は濃く、いろいろな場面で参考になる本であり、どんな業界の方でも具体的に利用できる内容であったと思う。

そして今回の「POPの教科書」。
基本的には山口先生のコトPOPの基本的なイロハが左側で説明され右側で具体的にPOPを使って説明している点がわかりやすい。

そして、今回は食品スーパーで勤務されている方のコトPOPを多数引用されている点が、食品スーパーで勤務する方を対象に書いているこのブログの読者の方にも非常に身近なPOPとして活用できるのではないだろうか。

第二作の「POP一年生」の登場された方も、今回の「POPの教科書」に登場された方も、「てっちゃん会」の仲間である。

だからてっちゃん会に登場するコトPOPのレベルは非常に高い(笑)。
今回の第三作に登場する方は、15幕の勉強会に参加されており他のメンバーの方とも親しい間柄である。

そんな彼女らを活かして輝かせるのが山口先生でもある。

  「楽しくなきゃスーパーじゃない」

今回の本の巻頭に登場するコトPOP。
まさに、これは我々食品スーパーで働く従業員を元気にしてくれる本ではないか。

そして、売場でもう一人の従業員としての役割を果たすことになる「コトPOP」に命を吹き込めるコトPOPerこそが、自ら輝きを発揮できる従業員として成長していくことができるのだろうと思う。

今回の本の中には、ダンボールを使用したコトPOPも紹介されており、私的には非常に興味を注がれる媒体であった。

  ダンボールを使用したPOP。

市場感の強いスーパーでは今でもダンボールに黒のマジックで商品と価格を書いているところもある。

  これが安さ感や市場感の演出になれば。

高質化してきたスーパーの外装、内装であるが、青果部門だけは市場感を大切にしていきたいと思っている。

  





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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
てっちゃん会の女性メンバー。
売場を見て、売り込む商品を自分で発見し、そこにコトPOPを即興で作成して異常値を叩き出す。
人の心に染み入る言葉を生み出す能力、すなわちコミュニケーション能力を身につける上でも重要な手段だと思いますね。

投稿: てっちゃん | 2017年11月 4日 (土) 22時09分

dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
何れにしても、売れる仕組みとしての答えがここにある。
答えがわかっていて、それでもやるかやらないかはその企業や本人次第。
やれる環境、やれない環境も企業によってはあるでしょう。
どのみちを企業として商売人として歩むのかの選択がこれから訪れるのではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2017年11月 4日 (土) 21時58分

ディスカウンターやドラッグの台頭で相応の価格対抗をせざる得ない中、売れて儲かる商品の拡販が営業利益確保に欠かせない存在ですね。3-3-3の法則においても3倍の利益商品を売るには3倍のフェイスと3倍のコト力が求められコト力は現場の生の声がお客様に共感するのだと思います。現実てっちゃん会の事例報告でも1000円超の商品がコトPOP1枚で回転した事例もありました。本部も利益確保商材の投入をするのですが現場が共感してお客様に伝えないと価格だけのPOPとなり結果見切りの山となる。
価格競争の時代だからこそ、作と演の相互信頼が求められ現場の売る気を高めていかねばなりませんね。
てっちゃん会の女性メンバーの活躍は嬉しい限りです。

投稿: dadama | 2017年11月 4日 (土) 20時29分

一部の店舗を除いて!弊社においてはまだまだコトPOPの重要性は軽んぜられモノPOPで価値も伝えずただ積んでいるだけの売場が大半だと思います
『商品の価値をしっかり伝える』売って儲ける為だけでなく このことがそのお店の価格に対する信用性も高め 店舗の信用信頼アップ、企業価値の向上にも繋がると考えます
それが出来ない企業はディスカウンターとして商品出すことしか考えないお客様不在の売場になってなってしまうでしょうね(汗)

投稿: dondon-ki | 2017年11月 4日 (土) 13時44分

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