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2017年10月27日 (金)

売場の役割

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


売場の役割。

  部門の縦割りで区分けはされている。

しかし、現場では意外にその縦割りの意味や流れを理解して売場作りをしている担当者は少ないのではないのだろうか。

  その延長線の中でのフリースペースの活かし方。

フリースペースと言っても、生鮮部門のように冷蔵ケースでのフリースペースもあろうし、グロサリー部門のように全く何もないフリースペースあろうし、冷蔵ケースの脇とか入り口のガラス面の裏側とか、客動線で邪魔にならないスペースとか、いろいろなフリースペースが考えられる。

店舗レイアウト上でも、フリースペースとして位置づけられている場所もあれば、担当者や店長が客動線を考慮してフリースペースとして活かす場所もあろう。

  フリーという意味通りに全くの自由な場所となる。

そして、このフリースペースの配置によって、店舗全体が四季折々の変化をもたらすか地味な様相を呈するかが分かれるのである。

  そこは担当者のセンス次第である。

そして、それも店長以下によって大いに左右される部分であろう。

  極力そのスペースを確保する企業。
  極力そのスペースを排除する企業。

そこに、企業ごとの事情の違いもあろう。

  フリースペースが多ければ多いほど変化を創造できる。
  フリースペースが少なければ少ないほど売場は安定する。

そのメリットデメリットを考慮した上での判断であろうか。

  フリースペースとは逆に定番の売場がある。

いつも同じ商品が確実に品揃えされている定番の売場。

  定番の売場が安定しているという基本。

その基本がしっかりしているから、普段の買い物をするお客様が安心して日々のメニューを目的にそのお店に来店する。

  このことが我々の最大の使命であろうか。

しかしお客様は定番の品揃えにだけ期待してそのお店に来店するのではない。

  フリースペースで購入する頻度は非常に高い。

それは、客動線の上で目立つ場所にフリースペースが存在するわけであるから、どうしてもお客様の目に止まるという確率が高まるのである。

そして、そのことを最大限に利用してお客様に買い物の楽しさを提供すればするほど、そのフリースペースに期待を持って来店される頻度も高まっていくであろう。

そのフリースペースが、それぞれに目的を持って商品展開されるのであれば、それは定番の強みと共にお客様にとっては大きな魅力となろう。

  フリースペース毎に目的のある売場作り。

これが定着してくると、定番の強み以外の強みがお客様にとっての大きな魅力となっていく。

  フリースペース毎の目的の創造。

それも我々お店の幹部の大きな仕事であろう。
その目的がお客様に何も言わずに共有されてきたら、そのお店の強みがまた一つ加わることになる。

  その強みが加わるごとにお店は進化していくのである。






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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
店舗の店長が唯一自分の采配で作れる売場。その数が多いか少ないかでそのお店の店長の位置付けが決まるのだろうと思います。
各社の方と意見交換してもその部分では企業の違いはないのだろうと思いますね。

投稿: てっちゃん | 2017年10月30日 (月) 09時41分

フリースペースの存在=個店の権利が認められている。フリースペースの売上・利益の最大化こそ個店力であり店長の手腕の見せ所であるのだと思います。やはりもう一度自分の力を試してみたいですね(笑)。

投稿: dadama | 2017年10月29日 (日) 17時10分

ただのバイトさん、コメントありがとうございます。
ますます、ただのバイトが信じられない(笑)。
売り方の方程式が通用しない。
しかし商売とは奥深いもの。その奥深さを追求すればするほどこの方程式は原理原則として自分の奥底に積み上がっていくものです。
是非、正社員としてその方程式に触れていただきたいと願います。

投稿: てっちゃん | 2017年10月29日 (日) 07時11分

ただのバイト様
スーパーに買い物に来てくれるお客様(男女問わず)ほとんどの方がメニューなど考えず ただ なに食べよう で来店されてると言われます
そこでやっぱり重要なのがメニュー提案 そしてそれの見える化 それがコトであったり 大陳であったりすると思うのです どれだけのお客様のコト線に触れることができるのか? ①から既に始まってます 具現化できるのは現場のバイトさんやパートさんしかいません
ちょっとした商品の見え方 積み方で売れ行きも変わります これこそ現場力
常にどこまでお客様目線できるかは 立場の差は関係ないと思います
現場の方の意識!お互いがんばりましょう!

投稿: dondon-ki | 2017年10月29日 (日) 00時13分

バイトの僕が最初に叩き込まれたのは「物を売るとは?」ということでした。

①足を運ぶ→②視界に入る→③興味を持つ・手に取る→④カゴに入れる

この買い手の基本的な流れをしっかり頭に入れること、そして僕らの売り場の作り方により、②と③の段階で今まで埋もれていた商品を引き出すことが可能だと。

しかし…

“自己責任”という言葉が闊歩している昨今、何かあった時のためにお金を貯め込まなければならない時代です。特に就職等で苦労した世代は本当に必要最低限の消費しかしない。
売り場の配置やレイアウト等でどうにもならない意識の変化を感じるのです。
逆にこの方程式がまだ通用する地域というのは、色々な意味でとても幸せなことです。

物が売れない時代に物を売るための、見せ方ではない何かとは?
これを追求していかなければならない。

そもそもスーパーで食料品を買うということは?

①レシピ・メニューの収集・記憶→②献立を考える→③材料を買う→④調理する

食卓に料理が並ぶまでの段階で、僕らが関与しているのは③だけです。一番最初の物を売るための4段階はこの③の箇所の中だけに過ぎない。
しかし、この③以外の前後の3つを全部面倒を見ているお店は最近絶好調なんじゃないでしょうか?
あの某クッキングサポートはある意味フリースペースなんでしょうね。しかも生鮮部門のど真ん中に配置されている。誰もが通るようなど真ん中の美味しい場所に売り上げに貢献する商品ではなくサービスを配置する。
しかしこれが定番売り場の買い回りをよくさせている。とても衝撃でした。

というか単純に、一緒に働いている主婦のパートさんたちのいつもの口癖が本質ですよ。

「今日の夕飯、何にしようかなぁ~」

それと僕は本当にただのバイトです。社員を目指して日々勉強中です。
最初にコメントした時に、ただのバイト「にしては」というお返事を頂きましたが、埋もれている商品があるように、埋もれている人材は結構いると思いますよ(笑)

おこがましく失礼しました。

投稿: ただのバイト | 2017年10月28日 (土) 11時37分

dondon-kiさん、コメントありがとうございます。
一般のスーパーが定番の品揃えで感動を呼ぶことはできませんが、フリースペースでの展開で感動を呼ぶことは可能。
その可能性を日々追求することも店長の役割だろうと思います。そして一回二回の問題ではなく、そのことの積み重ねがリピーターを少しずつ増やしていくのかと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2017年10月28日 (土) 06時31分

フリーの催事スペースはお店の特色を出せる唯一の場所 そこで何をやるかでお店のポジションも決まってきます 売り出しの時は廉価品を並べますが基本は地域 季節にあったお客様に食べて頂きたい売り込み商品を展開するように心がけています 先日も師匠から紹介されたこだわりの豆腐 あの雨のひどかった日曜でも10万近く販売でき お客様からのリクエストも…
あのお店は安心 あのお店にいけばきっとある あのお店にいけば旨いものがある とお客様の期待感 信頼関係を作れるのもフリースペースの醍醐味だと思います

投稿: dondon-ki | 2017年10月27日 (金) 13時32分

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