変化するお盆商戦
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
皆さま、お盆商戦ご苦労様でした。
今年はどんな商戦でしたでしょうか?。
昨年から導入された「山の日」。
8月11日という日付が肯定の祝日に。
従来のお盆休みは、13日から16日。
13日がお盆の迎え火であるから、13日を中心に前後1日がお盆のピークという固定の日あわせで計画すればよかった。
しかし8月11日の祝日でこの流れが大きく変わろうとしている。
今年は11日が金曜日。
11日〜16日の5連休。
これが今年の一般的なお盆休み。
そうするとどんな変化が起こるのか。
10日から11日が帰省のピークとなった。
従来の帰省のピークはほぼ12日。
帰省が早まり、11日夜から12日をゆっくりと実家で過ごす。
そして、13日は早々にお墓参りをして、その夜にUターンして帰宅する。
残りの休日は各家族毎にそれぞれの行動へ。
お盆準備用品は10日から動き始めた。
11日からの本格的な売り場作りでは遅かったのだ。
それが如実に現れたのが果実のお供えセット。
そして、生花の動きも先取りで消費された。
お墓参り関連の商材は前半戦で勝負があった感だ。
逆に、15日〜16日の送り火の需要は大幅に減少してしまった。
今年の天候も、12日〜13日が比較的雨の少ない天候だったことも、前半に集中した要因であろうか。
お盆商戦前半の12日〜13日。
ここで好調な売上を記録できれば、お盆商戦はほぼ成功と言えたかもしれない。
しかしそれ以降に落とし穴が。
雨という悪天候もあったろう。
しかし、11日からの帰省のラッシュという先取りの買い物行動は、14日〜15日のご馳走という刺身や寿司という消費動向の減退を生んだ。
ここが稼ぎどころの鮮魚精肉惣菜にダメージを与えた。
お盆期間の数値評価をどこからどこで切るかで評価も違うだろうが、私は毎年11日〜15日でお盆期間の数値評価をしている。
この期間だと微妙な数値だ。
特に都市部の店舗での後半の数値は厳しかったようだ。
それだけ、割り切りの早い今年のお盆商戦だったのであろう。
昨年の反省から、今年は青果に更に力を入れて臨んだお盆商戦。
果実と野菜、そして生花は大いにチャンスあり。
今年の流れや昨年の反応から、今年は更に伸び率が高まるだろうと思っていた。
生花は入口を入って正面の特設売場で展開。
正面の果実は桃からぶどうへ変更して展開。
野菜では地場野菜のレイアウト変更で展開。
それぞれに効果を発揮していたが、前半から好調に推移した生花はテナントさんが製造が間に合わなくなってしまうほどの需要拡大。
12日も13日も欠品してしまうほどの好調ぶり。
いかにお墓参りが前半に集中したかがわかる。
このタイミングで品揃えし続けられたお店は、相当に花の売り上げを伸ばしただろう。
しかし、ご馳走の刺身や寿司類はどうか。
やはりこちらも今年のトレンドなのだろうか。
完全に牛肉に食われた格好だ。
今年は刺身の需要が極端に減退したのではないだろうか。
その分、精肉は絶好調。
刺身や寿司中心のチラシ構成も今後見直していかなければならないと感じる、今年のお盆商戦であった。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
本部と現場のそれぞれの車の両輪のバランス。
大切ですね。でもやっぱり現場で意志を持った商品やカテゴリーの爆発力がなければ異常値は作り出せない。
結局は本部バイヤーが開発した商品を現場は意志を入れているに過ぎないという本質をいかに両者が理解するかが鍵でしょうか。
投稿: てっちゃん | 2017年8月18日 (金) 23時44分
当社も全体的には同じ傾向であったと思います。課題は店舗間格差。店の取組によって大きな差が出てきている事実。本部主導にであれ個店力であれ両輪のバランスが揃わないとお客様からは信頼を得られない。現場を預かる店長が真摯に考え権利と義務を全うしないと厳しい時代である事を痛感しております。
投稿: dadama | 2017年8月18日 (金) 08時48分