昨今の販売計画
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしているてっちゃんです。
商売には付き物の販売計画。
計画の無い売場など無い。
鮮魚出身の私ではあるが、日々の販売計画だけはきちっと作っていた。
当然、生の部分は当日しか決められない。
しかし、生以外の塩干品や加工品、冷凍品は事前に計画が立案される。
どこで何をどのようにしていくつ売る。
その計画の精度が、売上もそうだが、在庫やロス、そして粗利を大きく左右させる。
人員不足による弊害は、この販売計画の精度にも現れてくるものだ。
逆にいうと一番初めに精度が落ちていく部分かもしれない。
売場作りは何をおいても優先される。
しかし、その反動が事務的な作業にしわ寄せとして影響していく。
清掃、接客、そして計画。
計画面でも特に数量計画は発注という現実に迫られているからそこそこの精度を保つが、利益計画となると相当精度が落ちてこよう。
今日の販売計画の相乗積はいくらか。
以前であれば、この問いにほとんどの部門チーフは答えられた。
「今日の平均値入れは40%入ってます。」
「今日は強烈な特売なので35%です。」
その事前計画によって、ロス率をマイナスしながら当日の粗利率を想定して夕方の売り切りや追加の意思決定を日々行えた。
要は自信を持って一日の売り込みをかけられたのである。
そして、粗利率予算に対してもほとんどブレずにコンマ数パーセントの世界で荒利率を稼ぎ出すことができたのである。
荒利率の精度が大きくブレるのが現在の特徴。
特に、鮮魚部門のこの特徴が際立ってきているのでは無いだろうか。
販売計画に手が回らない。
特に、荒利計画には更に手が回らない。
だから、本部商品部の売価設定が大きな鍵を握ることになり、ますます店舗側や現場の販売担当者が考えなくなっていく。
かっての時代を経験したベテランなら感が働いた。
精密な計算をしなくても、体で覚えた感で荒利調整を多少のブレとともに矯正できたのであるが、そのベテランもどんどん姿を消していく。
その経験の無い若手に荒利コントロールの感は無い。
だから、大きなブレが発生するのである。
このギャップを矯正するのがパソコンの活用であろう。
以前のパソコンの無い時代に我々は荒利コントロールの販売計画を鉛筆と消しゴムで作成していたのである。
なんと時間のかかる作業をしていたのか。
現代のエクセルを使えば、コピーアンドペーストで簡単に荒利コントロールができ、その原紙を何回も繰り返して使用することができる。
更に言えば、本部一括で作成した販売計画や商品計画に売価や荒利を打ち込んでおけば、販売計画もその原紙を応用して自店の計画に単品毎にコピーして使用できる。
これを使用すれば、簡単に以前よりも精度の高い販売計画、荒利計画が日々や期間毎に作成できるのである。
そして、この繰り返しが現場を強くするのである。
更に、常に販売数量と荒利コントロールの考えが体に染み付いて感として自分の仕事に備わっていくのであろう。
人不足の時代。
ますますパソコン等の販売ツールを現場に積極的に投入する時代なのである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
単品量販とは本来エイヤーから生まれるものだと思っています。そこから自らの販売技術が磨かれていくのかと。
ある意味羨ましい社風ですね。
投稿: てっちゃん | 2017年6月28日 (水) 06時16分
当社は計画と言う言葉が苦手な会社ですね。段ボールの切れ端で全てを済まそうとさせますから(笑)。本来は基本を知っての予測とか感覚判断だとおもうのですが、当社はエイヤーと勢いで仕入れて根性で売り切るのを得手としてきましたから、売価修正とか廃棄に関しての基準が甘いと思います。人の少なくなる中、計画による無理ムラの回避は必須だとおもいますが土壌がないのでモグラ叩きの状態です(笑)。
投稿: dadama | 2017年6月27日 (火) 18時10分
くまモンさん、コメントありがとうございます。
同じ鉛筆&消しゴム世代同士、机の下が消しゴムのカスだらけにまみれていた時代を懐かしがりましょうか😝。
投稿: てっちゃん | 2017年6月26日 (月) 21時24分
パソコン世代と鉛筆&消しゴム世代(笑)是非会社の為に人員不足を補うがごとくパソコンの達人になりませう(笑)
投稿: くまモン | 2017年6月26日 (月) 00時10分