一枚岩
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
組織がまとまっている様を形容していう言葉。
一枚岩。
企業や店舗の組織構成員が一致団結して、どんな危機的状況にも一人一人が組織から離れることなく組織の為に全力を尽くすこと。
概ね、上記のような意味合いであろう。
我々世代は上記のような言葉や組織論が好きである(笑)。
それが戦後の焼け野原から驚異的に復興を果たした最大の要因かもしれない。
一枚岩の組織力で成長してきた歴史。
それがあるから、一枚岩の組織を作ることが最大の目的となり、組織のリーダーの最大の賞賛も一枚岩の組織や店舗を作ることだという認識であった。
今後もその方向で組織は強くなっていくのだろうか。
そのような問いになると、急に一枚岩が否定されていくのも目に見えている(笑)。
一枚岩を目指すのか。
結果的に一枚岩なのか。
この違いを大きいだろう。
そして、従来の日本が高度成長を遂げたのも、結果的に一枚岩であったからなのである。
決して一枚岩を目的としたのではない。
もしそれが目的化してしまったら、再び悲しい歴史を繰り返すことになるだろう。
結果的な一枚岩。
だからこそ、強い組織には柔軟性があり、一人一人の自由な発想があり、それを活かされる組織風土があり、上司と部下にお互いの信頼関係が築かれるのである。
そしてそれはやはりリーダーの資質に委ねれるのである。
一人一人を活かして組織を強化し、結果として一枚岩の組織として競合他社に負けない売場や売り方を売場に実現させ継続させていく。
構成員の心を継続させていくことも大きな要因であろう。
時代の応じて、お客様の生活スタイルの変化に応じて売場や売り方は変化するが、最適を常に追い求める姿勢と行動がどれだけ維持継続させられるか。
これがリーダーの最大の手腕であろうか。
一枚岩という形容詞をいただければ、それは嬉しいことではあるが、かといってそれを鵜呑みにして喜んでばかりもいられない。
“一枚岩として柔軟性に欠けていないのか”
そのような自問自答もしなければならない。
一枚岩を強要しているのであれば崩壊へのスタートでもある。
自分が常に先頭に立たなければ部下は行動できない組織。
それは、常にその組織にリーダーが健在で常駐していればいいのだが、上司とていずれは人事異動で入れ替わる。
その上司から学んだ部下が成長できるリーダーシップ。
そのリーダーシップを学ぶことが、一枚岩として上司が入れ替わっても組織の価値基準にしたがって行動できる強力な個人の存在を強固にしていくのであろう。
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コメント
レロレロさん、コメントありがとうございます。
組織はそのリーダーで決まってしまう。
当然のことですね。
特に店舗の店長という存在は組織のリーダーとしての資質がその店舗運営や業績に大きな影響を与えるもの。
そしてそれを支える要素もいく通りもありますから、やはりその生き方自体が人を導くものでなければなりませんね。
投稿: てっちゃん | 2017年6月16日 (金) 23時55分
一枚岩…理想と現実のギャップを感じます。上司が松下幸之助のような心ある人格者なら部下は強制しなくともいつの時代も喜んでついてきてくれます。やはり上司の資質にかかるのでしょうか(笑)
投稿: レロレロ | 2017年6月16日 (金) 08時23分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
上を向くのではなく、お客様を向く店長の姿勢が最大の評価となるような人事制度等々が確立されながら、店長自身がお客様を向いた時の良さの事例が素直にスピーディーに情報として共有できる仕組みも同時並行で進められていくことが前提でしょうか。
投稿: てっちゃん | 2017年6月15日 (木) 23時55分
当社も一枚岩を目指さねばならない時なのですが現状はまだ目的となっていますね。トップの意思がストレートに伝わらない。伝わってもどう行動して良いかも判断出来ない。営業数値の全ては現場=店舗にあるのですから店長は現場目線、お客様に近い立場で行動せねばならないと思うのですがまだまだ本部に頼る店長が多い(笑)。当社が一枚岩になれる時は店長が本気で店を守ろうと決意した時なのでしょうね。
投稿: dadama | 2017年6月15日 (木) 19時11分