« 母の日商戦 | トップページ | 第二の人生 »

2017年5月18日 (木)

母の日商戦2

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


昨日に引き続き、「母の日」について。

  なぜ、母の日にこだわるのか?。

それは、母の日というイベントが今後の我々の商売に与える影響が大きいと考えているから。

  なぜか?。

その直前のゴールデンウィークが従来は商売の大きなチャンスだと捉えてきたが、それは単に従来の4月29日の天皇誕生日(現昭和の日)、5月3日の憲法記念日、5月5日の子供の日の3日間が祝日という関係で休日の多い一週間であったことに由来するのだが、現代では当時の昭和天皇がお亡くなりになったにも関わらず、「昭和の日」として祝日を継続し、5月4日がなぜか「みどりの日」として祝日となってしまったために、大型連休が作られた形で存在し始めた結果、子供の日という家庭行事がいつのまにか子供を外に連れ出して楽しませるという現代の家族の姿が出来上がってしまった。
結果として、子供の日は形骸化し、スーパーでの買物行動も長期連休の単なる途中の日として、それほどの盛り上がりを持たない祝日となってしまったからだ。

逆に、母の日は日付ではなく、5月の第二日曜日として曜日固定で設定されているから、連休に組み込まれる日曜日というよりは単独の「お母さんへの感謝デー」として、我々スーパーでの買い周りが大いに期待できるイベントになってきたのである。

  母の日にはどんな食卓が出来上がるのだろうか。

このテーマを追求することで、今後のご馳走や普段の食生活の方向性が見えてくるのではないか。
 
  そう思うのである。

よって、6月8日(木)の「てっちゃん会」第14幕の前座(懇親会前に有志で集まり情報交換会を開催)でも「母の日」商戦の取り組みと動向、そして反省を報告し合う場を設けたいと思っている。

  そして昨日も記したが、刺身の大爆死(泣)。

そう考えると、それ以前のゴールデンウィークで大家族となり、刺身は散々パラ食べ尽くしたのであろうか。

  逆に焼肉よりもステーキの需要は高かったように思う。

しかし、ステーキでも刺身でもなく、主役はお野菜であり、洋デイリーのデザートであり、洋菓子であったような気がするのである。

また、いちごのスカイベリーは仕掛けた分が売れた。

  自分へのご褒美。

そんな傾向であろうか。
また、若い女性のお客様に聞かれた言葉。

  「サフランの粉はどこですか?。」

そのお客様は当店の鮮魚部門で製造したパエリアセットを手に持っていたので、このパエリアを作るのに必要なものなのだろうとは思ったが、「サフラン」は思いつかなかった。

近くを通った若いパートさんに聞いてみた。

  「サフランってわかる?。」

すると、その子はすぐさま案内してくれた。

  ガァ〜〜ン!・・・。

この違いである。

  母の日=お祝い=刺身

この構図から抜け出さないと、鮮魚部門の不振からも脱却できないということなのだろう。

  かと言って、従来からトライしてきた商品でもある。

要は、この時ばかりと普段品揃えしていない商品やメニューを当日だけ提案しても「ダメ」ということなのだろう。

  普段からの品揃え。

ここからイベントに繋がるという商売の原理原則は崩れていないのだろうと思った。




|

« 母の日商戦 | トップページ | 第二の人生 »

商売」カテゴリの記事

コメント

かわらいさん、コメントありがとうございます。
先日の14幕、主婦の立場からのご意見は非常に参考になりましたね。
そこで思うのは、母の日は自分へのご褒美として家族が認めてくれているんですよ、という後押しをすることで、ようやくご褒美の商品へ目が向くということでした。次回のひな祭りや母の日にはそのようなテーマを掲げたいですね。

投稿: てっちゃん | 2017年6月14日 (水) 18時13分

数多くの『お母さん』が働くスーパー。なぜその意見が反映できないのでしょうね?販促の在り方を根本から考え直さねば。

投稿: かわらい | 2017年6月14日 (水) 17時59分

元スーパーの女さん、コメントありがとうございます。
皆さんのコメントは我々スーパーで働く全員への応援歌ですね、本当にありがとうございます(笑)。
大切なのは、どう気持ちを伝えるか。
当社では感謝状のようなものは設置していませんが、他社ではこのような取り組みも積極的ですね。Facebookの仲間たちのアップでも積極的に取り組む企業が増えているようです。

投稿: てっちゃん | 2017年5月22日 (月) 06時28分

ただのバイトさんのコメント、素晴らしいと思います。

アイデアが素晴らしいのはもとより、もっとすごいのは、実行に移したところだと思います。

そういう環境で働けるただのバイトさんがちょっとうらやましくも思えます。

私も一パートではありましたが、母の日やその他のイベントごとに出される各社のチラシを比較して思うのは、どこもかしこも似たような感じだということでした。

そして、私も、このイベントでこれを勧める??ご自身の奥様に聞いてみては?と思うことが多々ありました。
(具体的な事例が思い出せなくて申し訳ありません)


今はスーパーで買い物をする側ではありますが、ちょっと新風が吹いてほしいなと思うこの頃です。

コンビニに負けないでほしい(笑)


投稿: 元スーパーの女 | 2017年5月21日 (日) 19時32分

りっちゃんさん、コメントありがとうございます。
私はカレーの提案でいつも失敗していたような(笑)。
結構、人それぞれに母の日の展開を独自に実施していたのですね。

投稿: てっちゃん | 2017年5月19日 (金) 23時25分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
ゴールデンウィークとは明らかに違う商品購入であり来店時間。
開店から閉店まで引きも少なく客数自体もゴールデンウィークの比では無かった。チャンスを更に効率的にするにはどこに重点を置くべきなのか。そこの仮説が母の日を成功させるポイントだろうと思うのですが、未だによく見えませんね(笑)。

投稿: てっちゃん | 2017年5月19日 (金) 23時23分

私は母の日の売場の仕掛けは昔からカレー、一本で(笑)
お子様が作れて大好きなメニューであり
「お母さん今日は休んでて」と言ってもらう為
ルーを中心に青果・精肉・鮮魚のアイテムを陳列していました?
しかしサラダもカレーとコラボしますし、パエリア等
今時のメニューも大事ですね。

投稿: りっちゃん | 2017年5月19日 (金) 16時16分

初投稿のただのバイトさんのコメントが的を得てると思います。売り手側の母の日シーンが時代のニーズどずれている。例えば刺身・ステーキ・寿司にしても母や奥様を一緒に祝う事が多いでしょうから容量も個食ではなく、クリスマスのようなパーティ提案が求められているのではないでしょうか。それとおしゃれ感。一番不得手な分野ですが(笑)。

投稿: dadama | 2017年5月19日 (金) 06時52分

ただのバイトさん、コメントありがとうございます。
→家族の愛情に変わるご馳走などない。
なるほど、おっしゃる通りですね(笑)。
コメントを読んでいると、とても「ただのバイト」にしては深い洞察からのロメインレタスの提案と母の日の食卓を想定した仮説と検証。
ぜひこの業界で力を貸してください(笑)。

投稿: てっちゃん | 2017年5月18日 (木) 07時44分

初めまして。スーパーの食品売り場で働くただの末端のバイトですが、このブログのファンで毎日更新を楽しみにしております。
店長の皆様がコメントする中で、おこがましいですが、コメントさせてください。

母の日にご馳走とは言いますが、本当に世の中のお母さんが望んでいるご馳走ってなんでしょうか?
刺身とかステーキとか、違うんじゃないですかね。
お母さんのために、いつもは台所で料理なんかしないお父さんと子供たちが、慣れない手つきで作る、でも気持ちがこもった一皿なんじゃないでしょうか?
いつもは作る側のお母さんが作ってもらう側になる、それが最高のプレゼントなんですよ。
どんなに高級なものでも、旦那や子供たちの手が加わったそれには敵わない。
でも普段調理なんかしないパパと子供にいきなり手の込んだご馳走を作らせるなんか無理です。
そうしたところから、ちょっとした手間をかけるだけでお母さんのためのご馳走になるものは何かと考えて出した答えの1つが“パパと僕が作るシーザーサラダ”でした。
サラダなら基本的には野菜などの材料を切ってドレッシングをかけて混ぜるだけ、でもしっかり手が加わる。
サラダの中で、ちょっと贅沢な気分になるのはやっぱり濃厚な味のシーザーサラダだろう、
と。
青果部門では入口に、ドレッシングや粉チーズと一緒にロメインレタスを大量陳列しました。シーザーサラダの調理の見本と、簡単な作り方を添えて。

レタスやグリーンリーフ、サニーレタスに隠れて日陰者だったロメインレタスが、あんなに飛ぶように売れたのは初めてでしたね。

家族の愛情に変わるご馳走などないんですよ。

投稿: ただのバイト | 2017年5月18日 (木) 00時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 母の日商戦2:

« 母の日商戦 | トップページ | 第二の人生 »