チーム鮮魚
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
今年の企業方針。
各社いろいろな課題に対しての方向性が示されている。
特に、鮮魚部門に関しての対策を重点的に実施する企業も多いだろう。
当社も同様。
やはり、鮮魚部門の不振は治らない。
魚介類の相場高。
担当者の販売技術低下。
料理時間の短時間化。
若年層の食生活の変化。
惣菜部門への移行。
その要因は数多くあろう。
しかし何と言っても食生活の変化は止めようが無い。
ある企業では、同様に鮮魚部門の不振が続くが、トップや幹部達も鮮魚部門への数値的な課題の追求を最近はあまり突っ込まなくなったと聞く。
時代の流れには逆らえない。
そのような認識に立脚した部分が大きいのだろう。
だから、売上志向から利益志向へと変化していっているというのだ。
その志向もわからなくは無いが。
鮮魚部門に育てられた自分としては、それでも納得できない部分はある。
“まだまだやるべき事をやっていないだろう!”
そう思う鮮魚出身者は多いのでは無いだろうか。
やるべき事。
販売計画然り、開店品揃え然り、ピーク時の売場の完成度然り、作り立ての訴求然り、売り切り体制の仕組み作り然り、である。
しかしそれを言わせない「深刻な人材不足」。
売場を埋める事で精一杯。
もしかすると、売場も埋まらずに一日を終えるお店も多いかもしれない。
そんな環境下での鮮魚部門の業績不振。
売上低迷だけではなく、粗利率、粗利額の確保も深刻な問題となってきている。
そんな中、今年の当社の店長会での取り組みとして、部門別に店長がチームを組んで自分の出身部門を中心に問題解決、業績改善を図ろうとする仕組みが出来た。
当然、私はチーム鮮魚(笑)。
これは上司の選定だが、自主的に手を挙げさせても鮮魚を自ら選択しただろう(笑)。
それだけ今の鮮魚部門は瀕死の状態。
それは、当社だけの問題では無い。
そう考えると、今のこの時に再び鮮魚部門に関わることは私の使命だと思っている。
先日、第一回目の会合を持った。
私を含めて、計5人の店長が集まった。
経験者4名+鮮魚大好き店長1名(笑)。
決めたのは、最終目標に向かって、2ヶ月ごとに具体策を実行して、その期間のクリアするメジャーとなる数値を何に設定するかを決めた。
何はともあれ「単品量販」。
ここからスタートしよう。
更に、評価数値は買い上げ点数。
売ってなんぼのこの業界。だから、販売点数を当面の評価数値として捉えようということだ。
話し合っていくほどに見えてくる現状の課題。
それらを突き詰めていくと、課題のカテゴリー毎に手をつけても、結局は同じ問題にぶつかっていくのである。
人材不足の中でどう手をつけていくか。
この前提で進めていかないと、絵に描いた餅となる。
現場だって、「分かっちゃいるけどね。」
となってしまうだろう。
ただし、守ってばかりいたら全てを失うことになっていくだろう。
人が集まり、仕事の楽しさを得ながら、仕事への興味を深めていき人材が育つ家庭の中で、単品の売り込みや計画の立案、相場への対応力、更には陳列技術、販売技術を習得しながら商売人としての自信を深めていき、その情報を波及させていく。
全体を把握しながらどうステップを踏むか。
それらを踏まえて、早々に着手していかなければならない課題である。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
鮮魚の人材不足だからこそかわらいさんが現場に赴いて現場を取り仕切る。
そのことでかわらいさんの強みがまた一つ加わっていく。そう捉えれば現実の課題を乗り越えていくその過程が全て強みに切り替わっていくということでしょうか?。
チーム鮮魚。
一緒に取り組みますか(笑)。
投稿: てっちゃん | 2017年3月22日 (水) 00時02分
チーム鮮魚。私も入れて欲しい。当社も深刻な人員不足で原因はわかっていても対策が出来ない状況が続いています。本日も現場の手伝いに行って人数の限界を感じて来ました。チャンスと捉えたいのですが。
投稿: かわらい | 2017年3月21日 (火) 21時39分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
近海で獲れた魚を中心に販売してきた鮮魚部門。しかしその漁獲量が激減してきた現在、必ずしも近海魚にこだわる必要は無くなってきたのかとも思います。
健康を意識しながら冷凍物や養殖物、更には塩干物等も含めたトータルでの鮮魚部門の活かし方を開発していく必要はありますね。
鮮魚=鮮度感=生魚+刺身
この構図に縛られることなく提案していく必要はありますね。
投稿: てっちゃん | 2017年3月11日 (土) 23時34分
KOZOさん、コメントありがとうございます。
結果的にこのように思ってもらえる仕事がしたいですね。
そちらも元々は魚屋さんだったんですね。その強みを活かしたいところですね。
投稿: てっちゃん | 2017年3月11日 (土) 23時27分
魚は世界的に見ても今後見直されると思うのです。しかしながら今後のトレンドが来るまで現場が持ちこたえられるかが課題ですね。鮮魚売場は3Kのイメージがありますから。欧米では商品軸で語るスーパーの従業員のステータスは高いと聞いています。医食同源の理念があり、食を通しての健康の提案の売場が支持されているとか。日本にも何れこの流れはくると思います。消費の二極化。価格軸と商品軸の二極化で私達が目指すのは商品軸。商品を通して質の良いライフスタイルを語れ、結果もっと勉強したいために働きたいと思う人が増えれば理想ですね。鮮魚はその可能性を秘めた部門であると思います。
投稿: dadama | 2017年3月11日 (土) 21時45分
http://mamikaso.com/moving/2062/
ネット上で知ったのですが、上記は埼玉で毎日行列ができるほどの鮮魚店が突然閉店したという記事です。店主の病気が原因のようですが、鮮魚部門は担当者の技術の伝承がやはり1番の課題ということでしょうか。鮮魚店出身のSMの当社もなんとか看板部門としての位置付けではありますが、先行きは不安でいっぱいです。
投稿: KOZO | 2017年3月11日 (土) 18時28分