通じない常識
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
店舗運営のマネジメント手法が大きく転換を迎えようとしている。
いわゆる、残業問題。
かっての業界の常識では、在店時間を全て残業申請に記載することなど許されなかった。
「働いた時間は自分の未来への投資だ。」
「残業は自分の仕事の未熟さの現れだ。」
「無償で働く無欲さがサラリーマンだ。」
そんなこの業界の常識があった。
しかし、この業界の常識が大きく変わろうとしている。
いや、逆にいうと、このような悪しき常識を我々が自らの手で変えていかなければならないのだ。
それが、この業界の未来を開いていく条件でもある。
その前提が確立された上での、働きがいや仕事の楽しさの追求と言えるのである。
そして、そのような風潮は、そこで働くパートさん達までも蔓延しているのが現状ではないのだろうか。
タイムカードを押さずにサービス残業をするのが当然。
そんな常識が今でも蔓延っているのであれば、それは即改善していかなければならない。
それが通用する世代もあったかもしれない。
我々世代以上の年代になると、仕事は仕事と割り切れない人間関係の世代でもある。
仕事 = 人生。
そんな関係性を備える世代である。
だから、そこには仕事を時間で割り切れない世代に頼ってきた業界の常識があったのであろう。
その世代が徐々にリタイアしていくにつれてマネジメントも変遷していくのである。
それを良き時代と勘違いしているから人材不足に陥ってしまうのかもしれない。
どこかでそれらを断ち切る潔さが必要なのである。
その瞬間から、新たな人材確保の時代が到来するのだろう。
しかし、その常識で育った世代からすると、一種の寂しさも同居しているのである。
時間を忘れて仕事に没頭する瞬間。
こんな瞬間を何度も経験することで、仕事のつながりやその奥に潜む因果応報の世界を見ることができるのである。
この因果応報に触れる瞬間。
そこに仕事の本質があるのも事実である。
そして、上司の仕事としてその瞬間を共有することも重要な使命であった。
その瞬間を共有できるのであろうか。
その自信は、無い。
しかし、それを労働時間内で共有しなければならない。
そこをマネジメントする立場の人間として真剣に身に付けていかないと、企業の未来は無い。
人材不足。
それは頭数の問題だけではなく、一人一人の競争力の問題にもすり替わっていくのである。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
もはや、営業日数を増やすこと、営業時間を増やすこと、品揃えを増やすことが必ずしも売上を拡大させるという方程式には至らないのですね。
どうせなら営業効果の無い元旦や深夜の営業を断念することも一手法の時代が来たのでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2017年1月26日 (木) 09時29分
組合が発足し残業問題の改善を志すも、人材が揃わない中での新店の出店によってさらに状況は悪化。今何気なく見ているテレビで「過剰サービス見直し」というテーマでの番組をやっていました。ある大手百貨店では正月営業を後ろ倒ししても売り上げはほぼ前年と同様とのこと。社員のモチベーションアップによるところが大きいそうです。今までの商売の常識にメスを入れる時かもしれませんね。
投稿: かわらい | 2017年1月25日 (水) 22時20分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
厳しい中にも楽しさや明るさ、優しさ。
誰もが理想とする店舗運営。
そういう意味では、dadamaさんは数少ない成功者と言えるのではないでしょうか。
鬼積みも大切ですが(笑)、理想とする店舗運営のノウハウを如何に根付かせるかの横への波及をすべきではと思うのですが。
投稿: てっちゃん | 2017年1月25日 (水) 00時06分
時間を忘れ仕事に没頭する事が美徳とされた時代は過去の遺物とする覚悟は必要ですね。LSPは必要不可欠なのですがメンバーがポジティブに受け入れる雰囲気作り、他部署の応援をストレスなく職場環境の構築が管理職には求められますね。厳しい中にも楽しさや明るさ、優しさを感じる職場作りに心がけたいものです(笑)。
投稿: dadama | 2017年1月24日 (火) 19時28分