説得と納得
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
店長とチーフ。
店内ではありふれた関係。
そして、店内では上司と部下。
店内では?。
そう、店内では店長とチーフは上司と部下の関係。
しかし、より深い商品での結びつきは、どちらかというと本部バイヤーとチーフ、もしくは本部スーパーバイザーとチーフとの関係の方が上司と部下に相応しい関係であるとも言える。
商品という縦割りではチーフの上司はバイヤーかスーパーバイザー。
そう言っても過言ではないのではないか。
しかし、店内ではチーフの上司は店長。
そこに、チーフという立場の難しさがあるのかもしれない。
マネジメント面では店長を上司として師事し、
商品展開においてはバイヤーを上司と師事す。
そのように割り切っているチーフもいるかもしれない。
それが実態であろう。
平穏無事な時代ならそれでもよかろう。
しかし、一旦競合店がオープンしたり、リニューアルしたりして店舗の数値を大きく左右するような事態に陥れば、個店の店長のリーダーシップが問われることになる。
店長として個店をどう運営するか。
それは、接客とかサービスとかのマネジメント面から、競合店との戦いの中で発生する商品面や単品販売面に到るまで、個店として統一性を保ちながら一個の店舗としての対応が問われるのである。
要は一個の生命体として有機的にどう対応していくか。
これはもう、店長しか決められない問題である。
そして、どう戦うかを決めたら、それを手足となって動いて部門運営を現場で実際に売場作りをするチーフの協力なしには実現できないことである。
そこに、店長とチーフという上司と部下の関係が成り立つのである。
そして、通常とは異なる競合対策としての、店長の意向を部下に伝え、店長がイメージする売場運営をチーフが実現できるかどうかという問題は、店長のコミュニケーションの能力で大きく開きが出るのではないだろうか。
そこで大切なのが、説得と納得の世界である。
自店と競合店との関係から、自店の強みと弱みを把握し、強みを活かし弱みを克服する対策。
その対策をどのような手順で実行に移し、どのような効果を発揮し、どんな段階に競争を持って行こうとしているのか。
その一連の流れを明確にすること。
要は、それらの行為によって、どんな未来が開けてくるのか。
それを上司が明確に示すこと。
それを上司と部下、店長とチーフで共有することによって、上司の説得と部下の納得が成立するのである。
説得と納得の成立。
これによって、店長の店舗運営へのチーフの参加がより積極的に促されるのである。
未来が見える。
このことがお互いにとって、如何に重要なことか。
未来を語る。
やはりこのことが人間の意志を強くするのではないだろうか。
| 固定リンク
「マネジメント」カテゴリの記事
- 組織運営能力の評価基準(2023.09.22)
- 年上部下と年下上司(2023.09.20)
- 事例の共有スピード(2023.09.16)
- MDプロセスの最終課題(2023.09.11)
- 販売業務の課題(2023.09.09)
コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
部下の納得。
部下に甘い顔をすることではありませんが、部下の心にスィッチを入れることはどういうことかをもっと上司が関わらなければならないかと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2016年12月26日 (月) 11時30分
確かに当社でも店長↔︎チーフの関係よりもバイヤー↔︎チーフの関係の方が強い傾向にあります。どちらの関係にしても、部下の納得が得られなければ売り場にも商品にも魂はこもりませんね。
投稿: かわらい | 2016年12月25日 (日) 22時38分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
店長として、部下と納得の世界までどうたどり着くか。
説得と理解は上司と部下の関係で容易に辿り着くますが、納得の世界には容易に辿り着かない。
そこに納得の難しさが孕んでいるのでしょう。
しかし、部下は納得しなければ続けられない。続かないと思ったら、納得の部分でズレが生じてきていると思うしかないですね。
投稿: てっちゃん | 2016年12月17日 (土) 00時14分
一日遅れてすみません。
昨日は前任店舗の競合店に私服で侵入し商品展開、持量、SKU等をじっくりと見て参りました。本日前任の店に出向き副店長と競合との戦い方を話し合ってきました・・・一応本部の人間ですが(笑)。競合環境は店舗毎に違い、更に地域のシェア率(一番店、二番店)によっても違う。本部の画一的なMDでは店舗力の最大化は難しいと思います。担当者は本部の上司と長く付き合っているのですから偶々異動になった店舗の店長の想いを受け入れるにはかなりの度胸もいる事でしょう。店長は熱意を持って担当者とコミュニケーションを通じ信頼関係を構築せねばなりませんし、数値結果に対しても責任を持たねばなりませんね。どんなMDであれ作と演、更には現場間の信頼関係が無ければこれからの店舗力=売上は上がっていかないのではないでしょうか。
投稿: dadama | 2016年12月15日 (木) 18時20分