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2016年10月 2日 (日)

留職

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


今日は日曜。

  芸能ネタの日(笑)。

しかし、ネタ切れ(笑)。

  よって、テレビ報道ネタ。

先日のガイアの夜明け。

  留職。

当初私は、留職という意味を、現職にとどまると認識していた。
だから、留職とは企業側が従業員の流出を防止するために、如何に自社内にとどめるかを検討し、従業員対策としての施策なのだと勘違いしてこの番組を見ていたのである。

  しかし番組を見て早々にその誤解が溶けた。

留職。

  それは、留学と同様の意味での留職だった。

学生として海外の学校に一定期間入学するのと同様に、日本企業の従業員のままに海外の企業や公共施設に一定期間ボランティアとして参加して、自分の仕事のスタンスを学び直す目的で出向する制度のようだ。

番組では、日立製作所のシステムエンジニアが、自分の現在の仕事に充実感を得られずに企業が提案する留職に参加すべく自ら手を挙げ、海外に留職することを決めたところからスタートした。

  東南アジアの医療施設への参加。

そこは、交通事情が未整備で、またナビ等のシステムも未整備な地域であり、医療チームが患者のところへ出向くのに道を迷ったりしてなかなかたどり着けない現状があった。

そこで、日立の従業員は自らの仕事で培ってきた技術を活かして、この地域のナビを作成し、更にそのナビと患者の位置情報とカルテを連動して地図上に患者リストを作成してシステム化をした。

  それを3ヶ月の間に完成させて留職が終わる。

この番組の場合は3ヶ月という期間だったが、これがいろいろな留職があるようだ。

自分の今の仕事のやりがいを見出せず、海外のインフラが未整備な地域での留職により、自分の仕事の本来のやりがいを見い出すというのが、この留職の目的らしい。

また、この番組では二つ目のテーマとして異業種の従業員同士が5名程度のチームを組み、ある目的を半年程度の時間をかけてチームで追いかけ、課題の改善手法を見出して結果の報告をするというストーリーであった。

  異業種交流。

自社内での仕事であれば、同じ価値観の人間どうしが集まって仕事をするから、あ・うんの呼吸で仕事ができる。

  だから、効率よく仕事ができる。

しかし、違う価値観の人間が揃う異業種交流では、全く違う価値観の人間どうしの集まりであるから、はじめっから時間をかけて一つ一つの課題を検討していくことになる。

  効率は非常に悪い。

しかし、その非効率な中に、課題の本質が見えてくるのだろう。

  今まではあ・うんの呼吸で当たり前に思っていた言葉の意味。

しかし、異業種交流の中で見えてくるのは、自分が思い込んでいた言葉の意味が、他企業から見れば自分の常識では通じないという現実。

  仕事の意味を白紙から見直して本来の姿を見い出す。

それが、異業種交流の意義。

  更に、異業種同士の交流から如何にリーダーシップを学ぶか。

いわば、言葉の通じない人間同士の繋がりの中で、如何に個人個人がリーダーシップを発揮できるか。

  この経験は大きい。

対応力を身につけるチャンスであるから。

  思えば、てっちゃん会という繋がりも同様である。

同業ではあるが、企業毎にスーパーを運営するシステムは異なる。

  言葉が通じない部分が多い。

そんな各々の企業に勤めながら、他企業の同業者との付き合いをしている。

  そこからの学びが面白いのだ。

それは、その企業が目指すあるべき姿の違いからくる着眼点の違いであろう。

  その企業内では当たり前の優先順位。

しかしそれは、他企業から見れば優先順位が低かったり無かったり(笑)。

  その違いからの意見交換が非常に意義があるのだ。

企業や個人毎に何を優先して店舗運営の価値観を決めるのか。
それは、他企業の人間と付き合わなければ見えてこない。

  違う血に触れる。

これも大切な経験ではなかろうか。

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コメント

かわらいさん、コメントありがとうございます。
異業種交流。
てっちゃん会も同業者だけではなく、その周辺企業の方も多く参加されているので、そういく意味では異業種になるのでしょうか。
更に、同業他社でも企業のDNAが違うのでまるで異業種のような意見の違いを見るときもありますね。その違いに触れる時が新鮮な瞬間ですね(笑)。

投稿: てっちゃん | 2016年10月 8日 (土) 09時08分

今まさに社内で留職中です。(笑)
てっちゃん会は他社ですが同業の方が多いので言葉も通じます。大学卒業以来現在の会社一筋の私にとっても異業種の経験は出来ることならしてみたいですね。組合での異業種交流、是非話を聞かせて下さい!

投稿: かわらい | 2016年10月 7日 (金) 21時57分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
世の中に無駄なものは無い、と考えると、人事異動で迎える職場はいつも留職であったような気がしますね。全てが新鮮であったような気がします。
更に言えば、チェーンストアのスーパーマーケットはチェーンストアであるが故に人事異動が付き物。それもダイナミックに他県へ異動してしまうのが常であり、その地域地域で迎える人との交流はまさに留職でしたね。地域が違えば考え方や流儀が違い、優先順位が違う。そんな方たちとの交流から生まれる臨機応変さは後々自分の適応能力を磨いてくれたような気はします。やはり環境の変化を受け入れる柔軟さを身につけたいものですね。

投稿: てっちゃん | 2016年10月 2日 (日) 23時40分

AKBが下火になって芸能ネタが減ると私の休日も減り(笑)。私も見てました。無駄と思える事も後に考えて見れば一回り大きくなった自分があるのでしょうか。私もこの歳で未知の世界に放り出されましたが限られた時間でもひと回り成長出来るだろうと自分を信じて頑張って参ります・・・欲を言えば今の職務が「留職」で最後の一年位は現場で検証してみたいものです(笑)。

投稿: dadama | 2016年10月 2日 (日) 22時53分

kazuさん、コメントありがとうございます。
りゅうしょく。
留学ならぬ留職。
このままパソコンで打ち込んでも留職は出てきませんでしたから、やはり皆さん初めて聞く言葉なのだろうと思います。
私は逆に「異業種交流」に参加してみたかったですね。
過去に一度、労働組合の異業種交流に参加したのですが、非常に面白かった記憶があります。自分の武者修行に最適な場でしたね。

投稿: てっちゃん | 2016年10月 2日 (日) 22時38分

kazuです。

留職(リュウショク)と読むんでしょうか?私は始めて聞く言葉でした。
留学と同じ意味で「職」が付くとイメージが沸きやすいのですがその様な考えは全く思いもよりませんでした。
社内でも他企業の事例を学んだり、交流する場面を経験してきましたが自分なりに勉強できてきたと思っています。しかし「留職」となると全くの別物なのでしょうね。
その職場の本質まで学べそうな気がします。
万が一そう言った機会に遭遇できたなら是非「留職」を経験してみたいものです。

投稿: kazu | 2016年10月 2日 (日) 10時40分

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