出し切る
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日のブログでも記したリオ・オリンピック。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/post-5861.html
日本勢の活躍が連日報じられている。
体操の内村航平は、念願だった団体を制した後も、個人総合でも大逆転の末の金メダル。
最後の鉄棒の攻防はまさに圧巻であった。
内村航平とウクライナのオレグ・ベルニャエフ選手との非常にレベルの高い一騎打ちは見てる者をも熱く取り込んで、最終種目の鉄棒へと移った。
流石、王者の演技。
先に演技を行った内村の演技は、「最後のあの局面で、どうしたらあの完璧な演技ができるのだろうか?」と思わせるほどの見事な演技。
それでも約1点ほどの点差がある。
しかし、その完璧な演技が直後に演技をするベルニャエフ選手へ大きなプレッシャーを掛けた。
そのプレッシャーが最後の着地に現れたのだろうか。
それでも流石にこの点数差は無理かと思われたが、本当に微妙な点数差(0.099)での勝利。
その後の公式記者会見で、あるインタビュアーが内村航平に投げかけた言葉も少しはわかるかなとも思ったが(笑)、その質問に対して敗れたベルニャエフ選手のコメントも素晴らしかった。
戦った選手達が一番よく知っているんだぁ〜。
そう思わせるベルニャエフ選手の本当にタイムリーな返答に、彼の名は内村と共に我々日本人に深く刻み込まれることになるだろう。
「もう、すべて出し切りました(笑)!」
金メダル獲得後のインタビューで彼は言った。
「私は幸せ者です。」
4年に一回のオリンピックという舞台で、自分が持てる力を全て出し切れるということは、やはり並大抵の実力ではないのだろう。
人間は勝利が見えれば見えるほど平常心を失うもの。
逆転してやろうとすれば欲が高まり邪心が入るもの。
これらから解放されるには、平常心で臨まねばならない。
しかし、スポーツをやってきて大きな試合を経験したものにはわかるのだが、大きな試合になればなるほど、上記のような邪心が入り込み、自分の心の中に「魔物」が巣食っていく。
それを内村選手はロンドンで学んだ。
オリンピックに「魔物」が棲むのではなく、自分の心の内に「魔物」が巣食って成長していく。
彼はそれを冷静に認識して、冷静に今回のオリンピックではメンタルコントロールしてきたのだろう。
その「心・技・体」のいずれにおいても、ライバルたちと歴然とした差があり、そのことを今回死闘を演じたベルニャエフ選手は一番よく知っていたのだろうと思う。
そして、今回のオリンピックは、自分の力を出し切って活躍している選手が多い。
それだけ、日本人が大舞台でのメンタル面の強さが身についてきたということかもしれない。
これから、日本が誇る世界最強の女子レスリング陣が登場する。
ぜひ、平常心で己の魔物と戦ってほしいものだ。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
バドミントンもそうですが、最後の最後での逆転をもたらす精神力。かっての本番に弱い日本チームの姿は完全に消えましたね。
投稿: てっちゃん | 2016年8月20日 (土) 05時55分
大きな期待に応える精神力。確かにてっちゃんの言うとおり今大会の日本人アスリート達には頼もしさがありますね。女子レスリングはやはり期待通りの金メダルラッシュ。吉田沙保里だけは残念でしたね。
投稿: かわらい | 2016年8月19日 (金) 20時09分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
今日の女子レスリングも、3人とも最後の数秒での大逆転。凄すぎますね。
是非、dadamaさんも奇跡の大逆転を期待しております(笑)。
投稿: てっちゃん | 2016年8月19日 (金) 00時00分
いやはや素晴らしい演技でしたね。実力を出し切る。心技体全てを完璧な状態で臨む。私も有終の美を飾れるようまだまた精進せねばなりませんね・・・極悪を控えねば(笑)。
投稿: dadama | 2016年8月18日 (木) 13時03分