スタンダードを支える条件
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、社内でのグロサリー研修会があった。
基本的な作業オペレーションの構築が目的。
どうしても1日の作業の流れや、具体的な器具の適切な使用場面での適切な使用方法が各店、各チーフでマチマチだったのを、これを機に統一しようという目的であった。
生鮮部門や惣菜ベーカリー部門は、狭いバックヤード内でチーフの管理下の下に作業が進められていくために、作業はある程度統一させやすいが、グロサリー部門に関しては店内の広い範囲に売場が分散し、更に商品の入荷から移動、仕分け、陳列、収納等が発生し、デイリー商品の陳列作業だけでもその作業を見直すだけで生産性は改善される。
更に、その後の食品や雑貨等の商品が入荷し、パートさん達はそれぞれに役割を持って食品の品出しやデイリー商品の値下げ作業に役割を分散して作業に当たる。
そんな一連の作業や、どんな器具を使用して作業を進めていくかを統一してグロサリーの作業をスタンダードなものに構築していくことを進めていく必要がある。
それによって、誰がどこに異動しても同じオペレーションの下に統一されたマネジメントが確立され、店舗毎の差異を無くしてくことを目的とする。
しかし、なかなか従来からそのことが統一されずに来た。
なぜか?。
あるべき人材が時間帯毎に確保できずにいるからだ。
グロサリーの作業に限らず、どの部門でも1日の作業の流れがある。
開店前、開店後、アイドルタイム、ピークタイム、夜間作業等。
そして、その時間帯毎にそれぞれの目的で作業が発生する。
だから、その時間帯毎にあるべき作業があり、そのあるべき作業を実行するためにそこに人材が投入される。
その為に、時間帯毎に人員を採用するのである。
その理想通りの人員採用が進んでいないのだ。
あるお店は、午前中に人員が集中していたり、あるお店は夜間に集中していたり、またあるお店はどちらもいなかったり。
そこから本来あるべき作業のしわ寄せがどこかに発生してしまう。
そのしわ寄せが、各店毎に異なる為、各店ではその穴埋めをチーフや時には店長が主導して調整することになる。
ここでも全ては人材が揃うことが前提にある。
スタンダードレベルの作業の構築は本部主導。
スタンダードレベルの作業の実行はチーフ主導。
それを可能にする人材採用に関しては店長主導。
店舗の人材採用に関しては全て店長の全責任で行われている。
店舗のパートさん達の募集と採用に関しては、本部でもなくチーフでもない。
店舗の店長が、自らの裁量で募集の行動を起こし、応募者に対しての面接を行い、採用不採用を決定して人員を揃えていくことになる。
パートさんの採用は全て店長次第。
以前からもこのブログで記してきたが、店舗のパートさんの採用に関しては、その全てが店長に任せられているのである。
人員を揃えられるかどうかは店長の最大の職務。
これだけ人材不足になってきているが、その採用に関しての情報共有が意外に為されていないのも意外ではある。
各店長の裁量に任せられているパートさんの人材採用に関して、それぞれが持つノウハウの情報共有が、今後の大きな課題になってくるのではないだろうか。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
スタンダードが無いから、採用難でもなんとかやっていける。そんな言い方も出来ますが、それは企業としての競争力にならない。企業としてのブレない方向性とスタンダードな考え方と具体策。全ては連動していくものです。
投稿: てっちゃん | 2016年8月 7日 (日) 06時33分
スタンダードという言葉を知らずに今までやってきた当社。(笑)部分部分でそれが必要だと感じてから数年、今度は採用難に悩まされております。さらに先を見据えたスタンダードを構築しなければなりませんね。
投稿: かわらい | 2016年8月 6日 (土) 20時15分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
オペレーションほど企業色が出るように思いますね。上辺の売場は見ればわかりますが内部のオペレーションは見えない。
継続する力だけを養えば変化に対応できない。変化ばかり追求すれば継続力が無い。難しいところです(笑)。
投稿: てっちゃん | 2016年8月 5日 (金) 06時11分
当社の最も苦手な分野ですね(笑)。何事も火事場のくそ力で克服しようとする(笑)。個人的にも否定はしません。それが自社の強みだと信じております。但し商売の楽しさ、達成感、相互信頼・・・これらが失われつつあるのも事実。
効率重視の経営に会社も舵を切ろうとしています。時代の流れとは言え今までのDNAを断ち切り新しいDNAを生み出す。当社も大きな転機を向かえようとしています。
投稿: dadama | 2016年8月 4日 (木) 10時35分