職人のモチベーション
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
開店から数日経ったある日、鮮魚のパートさんが私に言った。
「いぁ〜店長、毎日仕事が楽しくて(笑)。」
本当に、ニコニコとした表情で、帰り際に私に言ってきた。
こんな言葉を聞くと、こちらも嬉しくなってくる。
この方は、もともと父親と共に実家でミニスーパーをやっていたのだが、父親の体調不良によりミニスーパーをたたもうと思って、当社に応募してきた男性である。
父親が青果、本人は鮮魚を受け持ち、細々を続けてきたのだが、父親の体調が思わしくなく店に出られない状況になってきた。
そんな中での当店の出店と採用。
迷った挙句に当店の採用チラシに応募してきて、私と面接をした。
「活きのいい魚を捌きたいんです。」
実家のミニスーパーが徐々にお客様が少なくなっていき、日々の魚を捌く数量も激減してきた。
ミニスーパーをたたむのは致し方ないが、自分の腕を活かして人に貢献したい。
そのような願望だけは捨てられなかったのだという。
そして入社し、開店を迎えた。
立地上、年配のお客様のお魚への需要は比較的高い店舗ではある。
よって、開店当初より鮮魚の調理加工の要望は非常に高かかったのだ。
そこで彼の登場である。
自分の腕を活かして調理加工の要望のお客様に応じて捌いていく。
場面によっては、3人ほどの待ち時間が生じることもしばしばだった。
しかし、彼は嬉々としてそれをこなしていく。
調理加工の要望で、人数待ちが発生してしまう。
このことを、彼は嬉々として受けていたのだという。
調理加工待ちが出るほどにやりがいを感じる。
これもまた、いわゆる職人と呼ばれる人達のモチベーションなのである。
どんなに安くても鮮度が良くても、需要の無い店舗では調理加工の要望も少ない。
ましては、丸魚を購入する方も少ない地域もある。
しかし上記の通り、このお店は加工を要望してでも魚を食べたいと思っているお客様が多いということだ。
そして、それに応えられる従業員が控えているということでもある。
“調理なら俺に任せろ”
そして、加工された魚を購入していったお客様から、後日食した感想を聞かされる。
「あのお魚美味しかったわよ(笑)。」
この瞬間ほど仕事をしていて最高のひと時は無い。
それが、職人の世界である。
自分の腕で捌いた商品に対して、お客様が喜んで頂けたと言う満足感。
この快感は、私も未だに持ち合わせている。
自分の仕事で他人が喜ぶ姿を直に感じる瞬間である。
こらがあるから商売はやめられない。
残念ながら、自分が関わった商売は辞めたが、この企業を通して自分の腕を頼りにお客様に喜んで頂ける。
その場がこのお店に変わったと言うこと。
そして、そんな従業員と共に船出をしたわけである。
今後が楽しみな鮮魚部門である。
| 固定リンク
コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
そのようなやりがいを持てる仕事を一人一人が持てるようにしていきたいですね。
まだまだ乗り越えるべき山は多いですが(笑)。
投稿: てっちゃん | 2016年7月18日 (月) 06時37分
なんとも頼もしいオープニングスタッフですね!そのような人柄の方なら早々に数多くのお客様を虜にしてしまいそうですね。鮮魚出身の店長の元、存分に個性を発揮してもらってください。(笑)
投稿: かわらい | 2016年7月17日 (日) 20時42分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
昨日はありがとうございました。お会いできて開店からのストレスも晴れ、更に超美味しいサングリアまで運んで頂き恐縮です(笑)。
一人一人の従業員がやりがいを持って働いて頂き人生を楽しんで頂ければと思いながら店舗の強みを確立していきたいと思います。
投稿: てっちゃん | 2016年7月13日 (水) 13時13分
人の役に立ちたかったり喜ばせてあげたい気持ちが自分を成長させ、結果自分も幸せになれる。自分が幸せを感じられるのは相手も幸せである事なのでしょうね。店長と言うポジションはメンバーから常に見られる立場。メンバーの働き甲斐を引き出す為には個々のメンバーの個性を上手く引き出す姿勢が必要ですし、これは店長自身の個性も影響しますからどのようなお店にしたいのかの想いをはっきりと持ちメンバーとの信頼関係を築き上げながら攻めれる集団にしたいですね。昨日はその片鱗をしっかりと拝見&拝聴させて頂きましたが(笑)。
投稿: dadama | 2016年7月13日 (水) 10時26分