意思を伝える
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
本日、ようやく一人の採用者から連絡が入った。
「ようやく出社の目処が立ちました。」
この採用者は、当社の出店前に採用の面接に来て、私と面接をして採用が決まった方だった。
その時は別企業で働く方でもあった。
その時に、私の心を過ぎったのは、「現在続けている仕事を辞められるのだろうか?」という不安だった。
現在仕事を続けている方。
それは、当店への入社の前に、現在の仕事場を辞めるという前提でのことである。
現在の仕事を辞める。
このことが如何に難しいことか。
現在の仕事持ちながら、そこを退職して当店に来るという前提で採用した方で、実際に当店で働いている方は、ほぼ五分五分である。
それほど、現在の仕事場を辞めるということは難しいのだ。
何故か?。
現在の仕事場でも逃したくないから。
だから、退職の話をされた途端に、猛烈に慰留工作が始まるのだ。
退職を先延ばしにされたり、退職届け自体を受け取らなかったり(笑)。
このことからも人手不足は深刻な状況であることがわかる。
特に、有能と見込まれる人材ほど説得工作が激しい。
当然、私もそうするであろう(笑)。
そして、上記の方も現在就業している企業から、そのような説得工作を受けていたらしい。
退職届けを受け取った上司がその上司に話をするという時間稼ぎ。
更には、退職理由を相手の業績不振と決め込み、責任追及に発展。
しかし、就業するという意思と退職するという意思決定はあくまでも本人にあるのだ。
企業側からの退職固辞などありえない話。
ただし、今までお世話になった気働き口であるから、その恩義も考えて約一ヶ月前に事前に退職の通知を出すというモラルも必要だとは思う。
その過程を経ての退職を誰も止める権利は無い。
しかし、今までお世話になった相手であるから、その恩義に突っ込まれるとどうしても踏みとどまるのも女性の心理であろうか。
男にとっては、上記のような事情はわかるがそこで踏み止まる心理は理解出来ないのだが、現実には転職を諦める方も多くいる。
今までお世話になった恩義。
これは女性特有の感情なのかもしれない。
それだけ、今までの恩義や情を大切する特性があるのと、それを振り解いてまで新たな世界に飛び込む勇気も男性とは違う意味があるのだろう。
先ほどの採用者に最後に言った言葉がある。
「すべては自分自身に決定権があるのですよ。」
就職するのも退職するのも決断するのは自分。
そして、その決定権も自分にあるということ。
働く企業側ではないということは明確に伝えた。
五分五分だろうと思っていた。
しかし昨日、入社の意図を伝えてきてくれた。
絶対に後悔させたくない、と誓うのだった。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
せっかく前企業を退職して当社に就いていただいたからには、絶対に後悔はさせたくない。だから、そのことをチーフ、担当者と共有してやりがいを持てる仕事を共に実践していきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2016年7月21日 (木) 00時23分
このような方、貴重ですね。当社の場合、周りにあるのはパワーのある大手企業。様々な理由でそれらの企業を辞めて当社を選んでいただいた方たちを大事にしていきたいですね。
投稿: かわらい | 2016年7月20日 (水) 21時27分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
一つの原理原則の手法だけで組織を動かせるほど単純ではなくなっているのでしょうが、あまり難しく考えると効果も見えなくなってしまうものです。
組織としては標準化、効率化を求めつつも、店長としてリーダーとしてはウェットな部分で組織を引っ張っていきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2016年7月16日 (土) 23時48分
人材確保は日を追うごとに厳しさを増しますね。時給も1500円を出す地域も現れ、競合環境は売上に加え人材の引き抜きまで発展しています。
然しながら働き甲斐、特に女性は存在価値を認めてあげるととてつもないパワーを発揮しますから単なる作業者からお客様に喜びを与えらる素晴らしい仕事と誇れるようにしてあげたいですね。
作業標準化、効率化も大切ですが異常とも言える時給アップの時代、マンパワーやモチベーション、信頼関係等人の繋がりがお店を強くする事も心得ねばと感じます。
投稿: dadama | 2016年7月16日 (土) 06時59分