新入社員のやり甲斐
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
やり甲斐のある仕事。
入社前の学生が抱く就業先への期待。
しかし、いざ入社してみたら、理想とは大きなギャップがあった。
よく聞く話ではある。
学生時代の就活時に、いろいろとネットや先輩や人事担当者の方との懇談等から抱いてきた就業後の自分の姿。
活き活きとやり甲斐を見出して働く自分。
そんな自分の未来に憧れて、自分の一生を賭けてその企業に就職した。
しかし現実はやり甲斐の無い仕事の連続。
毎日現場の清掃作業に明け暮れる日々。
毎日先輩の指示命令に明け暮れる日々。
毎日営業の外回りでお客様対応の日々。
“せっかく経営学を学んだのに役立てられない”
そんな不満を抱く新入社員は多いだろう。
私も入社当初は、同様の不満を抱いてきた。
一時は辞めようとまで考えたものだ。
やり甲斐を見出せなかった。
“一生、俺は魚を切って終わるのか?”
そんな不安が頭の中を駆け回る。
まだまだ、仕事の本質を理解出来ない時代だった。
今では、プロとして一生魚を切ってもいいと思っている。
当時は、到底プロなどと呼べるレベルではない時代である。
人間、中途半端な時代ほど今の仕事をナメてかかるものだ。
“俺はこんな仕事をするためにこの会社に入ったわけではない”
その仕事がどんな意味を持つのかを知るのは、その後数年を経てからなのだが。
私は、掃除ひとつ、挨拶ひとつ出来ない人間に、経営を語る資格は無いと思っている。
それだけ、世の中は基本の上に成り立っているからだ。
要は、全ての土台は人間と言う現実の存在を通して語られる世界なのである。
その人間を支えるのは組織の役割。
その役割の一つ一つの理解があって初めて、組織や経営、業界を語れるのである。
それが多少なりとも理解できるようになるのには、やはり3年を要する。
これは絶対的に必要な経験日数なのであろう。
挨拶ひとつ出来ない人間に・・・。
掃除ひとつ出来ない人間に・・・。
昔からよく使われるたとえ。
まさにその通りである。
いや、そうでない人間もいるかもしれない。
しかし、私は絶対にそのような人間に仕えたいとは思わない。
組織とは、そういうものだ。
人間とは、そういうものだ。
社会とは、そういうものだ。
新入社員のやり甲斐。
今まで、何を学んでこようが、人間は一生学び続けなければならないものであり、それが人間なのである。
学生時代に学んだ学問など、ほんのわずかな知識でしかない。
そんな知識の端くれで一生自分を養えるほどこの世の中、甘いものではない。
その学問もひとつの土台として、社会人となったらその企業の下積みの経験を通しながら仕事の本質を極めていくのである。
その事を通して一番大切な部下の仕事を学ぶのである。
我々は学生時代に、経営トップの学問は学ぶことが出来た。
しかし、末端の部下の心得を学ぶことは出来なかった。
それは、企業に入社して初めて学ぶことができるのである。
その学問も、やはり最低3年は要するのである。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
基本の反復をすっ飛ばしたから今苦労する。
それはある意味正解かもしれませんね。
どれだけ新人の時に下積みがやれたか。
それが今問われているのでしょう。
投稿: てっちゃん | 2016年8月 1日 (月) 22時41分
自分が新入社員の時は?苦しい基本の反復をすっ飛ばしたので楽しかったですね。その代わり今苦しんでおります。(笑)これから入って来る新入社員には両方をバランスよく与えていきたいですね。
投稿: かわらい | 2016年8月 1日 (月) 21時23分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
その業界の仕事の面白み。
そう簡単に見出せるものではないですよね。と言って部下にその一端を見せられないものでもない。
上司が仕事を楽しそうにやっている姿が一番の教育だと思うのですが(笑)。
投稿: てっちゃん | 2016年7月28日 (木) 19時06分
私も過去に何度転職を考えた事か(笑)仕事の面白みを中々見いだせなかったですね。この業界のステータスもあまり高くないですから空威張りもできませんしね。でもある壁を乗り越えると凄く魅力的な職務であると思います。私は会社の柵からお客様目線で仕事が見えるようになってから仕事に変化が出たのではないかと。
会社の指示を待たず自分で動き結果を残す。このサイクルが出来ると仕事に生きがいを感じられるのではないでしょうか。それには自分が動けるだけの知識と勇気が求められ、結果日々の業務の積み重ねが全てにはなるのですが。
投稿: dadama | 2016年7月28日 (木) 07時44分