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2016年6月21日 (火)

店舗引き渡し

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


店舗引き渡し。

  いよいよ当社の所有物となる。

所有権は当社のものであるが、それを直接管理するのは店舗の人間。
よって、本日から店舗が夜の施錠を行い、日々の解除〜セットを行うことになる。

  もっと重要なのは各種システムの取り扱い。

この為の説明会が長時間にわたり行われる。
他店と同じシステムであるため、そんなに多くの差異は無いが、それでも古い店舗のお店のシステムとは大きく異なるため、比較的新店に近い店舗を経験していないと意外に手こずる場合も多い。

幸いに、私の場合は3年前に新店を経験し、その後も年数の浅い店舗に所属したためシステム面での不安は無い。

  やはり不安は近隣のお客様との関係。

どんなお客様が近隣に住まい、どんな買い周りをしていただけるのか。
また、しっかり固定のお客様が付いてくれるのか、等々の不安はある。

  それが、新店の一番の不安材料であろう。

既存店でお客様も固定客が多く、顔見知りのお客様も現れてくれると多少は店内での会話も弾み、こちらとしても安堵していくのであろうが、やはり当初の一ヶ月間はどんなお客様からどんな会話を仕掛けられるかという不安でいっぱいである。

店舗引き渡し、とは言っても、未だに店舗の内装工事等は多少続く。
店舗の開け閉めの責任所在が、建築会社から当社へ移ったに過ぎないのだが、それでもこの緊張感はハンパではない。

実は、店舗内には相当以前から入り込んで、その建設現場の流れを見続けてきた。
店内に何も設備が設置されていない状態の店内。

  こんなに店内が広いのかと思った。

そして、徐々に店内に設備や備品が配置されていく。

  それでも未だに実感が湧いてこない。

商品が陳列されていない店内は、流行りゴーストタウンのようだ。
陳列棚のスチールの冷たい感触がむき出しになっており、そこには我々小売業に就業する者の意思を拒絶するような冷徹ささえ感じてしまう。

そこに、ドライグロサリーの商品群が徐々に商品が入荷して陳列されていく。
 
  そこから何かしら息吹が吹き込まれていくのを感じるのである。

そして、生鮮商材が続々と入荷して陳列されていく。

  いよいよ商品が主役であることが実感されてくる。

最後は当日。

  単品量販品がダイナミックに陳列され開店を迎える。

そこにお客様が来店され、店内が賑わっていく。

  器と商品とお客様。

ようやく、店舗という器が商品を得て、お客様を迎えることにより、命が吹き込まれていく。

  私のこの過程が好きだ。

徐々に、店内に血液が流れ始めていく瞬間。
そして、その血液の流れが一周し、店内に一通りの商品が並んでいく。

  しかし、まだまだ血液が流れ始めたに過ぎない。

そこに、人間の意志を感じるのが、最後にギラギラしたこれでもかという単品量販のダイナミックさを感じた時だ。

  “ようやく我々のお店が完成した”

そんな感慨が沸いてくる瞬間。

  新店開店の時のこの瞬間がたまらなく好きだ。

そして、ここから永遠に営業し続けて、地域に貢献していくお店を目指していく。

  その第一歩が店舗引き渡し。

いよいよ秒読みが始まった。







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コメント

かわらいさん、コメントありがとうございます。
カウントダウンが始まると、時の流れも加速度的に流れていきますね。
こうなったら、私も早く開店したいと思い始めています(笑)。

投稿: てっちゃん | 2016年6月28日 (火) 20時58分

又一つ段階を経ていよいよに迫ってきましたね。オープン日が自分のことの様に楽しみです。そろそろ突撃日を決めないと!(笑)

投稿: かわらい | 2016年6月28日 (火) 19時39分

りっちゃんさん、コメントありがとうございます。
ここから歴史がスタートする。
そんな感慨はありますね。それは誰の責任でもない、自分が中心となって人材採用教育、そして立ち上げからの店舗運営をある程度全て任せられるということは、この上ない喜びでもあり不安でもある。
今までは準備段階、ここからが自分達の持ち物として商品や接客面でこの器に命を吹き込んでいく作業が始まっていきます。店舗引き渡しから開店までの店内の劇的な変化を味わうのも楽しいものですよ(笑)。

投稿: てっちゃん | 2016年6月22日 (水) 09時09分

おめでとうございます🎂
頑張って下さい、私は実は新店の経験はありません(泣)
改装は限りなく経験しましたがやはりまっさらな店舗の
建材の香り・ケースの手触り等は格別でしよう
何も無い状態からMAXに作り上げる喜び、羨ましい。

投稿: りっちやん | 2016年6月21日 (火) 18時47分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
流行り感慨深いですね。
自分のお店では無いという肩身の狭さ。
私もですが、部下やパートさん達もいよいよ自分達のお店、私のお店というモチベーションに繋がるでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2016年6月21日 (火) 06時21分

鍵を引き渡され、いよいよ名実ともにてっちゃん店長の誕生ですね。大きな期待と責任を担っての船出、心よりおめでとうございます。

投稿: dadama | 2016年6月21日 (火) 00時20分

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