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2016年3月26日 (土)

集団の功罪

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


我々は組織の一員である。

  スーパーマーケットの店長という存在。

店舗の中では、トップリーダーとしての存在。
しかし企業では営業所の一店長という管理職。

組織というのは面白いもので、人間が3人集まれば派閥が出来ると言われる。

  それが人間社会というものなのだろう。

例えば、店舗内の部門。

  部門という組織自体が自部門という仲間意識を強くする。

各部門内での仲間意識が芽生え、この組織を意思疎通させ仲間の絆を強くさせ、協力していこうという意識が働く。

  特に日本人には農耕民族というDNAが宿る。

協力しなければより良い収穫が見込めないから尚更地域内の協力関係を築こうとして組織内での連携を強めようとする意識が働くのかもしれない。

  日本人がチームを組んだ時に強くなる要因でもあろう。

チームといして連携を図りたい。
自分のチームは他よりも連帯したい。

  その延長線上に、他よりも強くなりたい。

そんな意識に変化していく。
組織はそうやって、競争意識が強くなっていく。

  それが人間社会である。

その競争意識が、あるべき姿を目指して組織内で努力し工夫し試行錯誤を繰り返して、いろいろな経験を基に組織能力を高めていく。

  競合が出来ると店舗のレベルが上がる。

そのような店舗もあろう。
それは、その店舗のリーダーが競合の出店を契機に組織運営を競争意欲を高める施策を施し、その結果として販売力が高まったのだろうと思う。

  しかし、それが行き過ぎるとどうだろうか。

向上心と同時に、比較対象としての他組織への干渉も始まっていく。

  自分たちの組織の方が相手よりレベルが高い。

そのような願望が覗いてくる。
それが、意識上の願望であればいいのだが、いずれそれを手段として使い始めるようになる。

  相手の組織へは協力しない。
  相手の力を削ぐ行為をする。
  相手の失敗をチームで喜ぶ。

相対的に、相手や敵の組織力を過小評価して、自分達の組織の能力を高く保ちたいという意識レベルであればいいのだが、いずれそれが相手への行為として発露されてしまったら、組織同士の戦争が発生してしまう。

ここまでいくと極端な例だが、組織のリーダーとして、ある時は組織内を鼓舞して一致団結を先導する役割である店長は店舗を引っ張っていかなければならないが、それが実質的な組織能力の向上へ向かう手法でチーム力を高めていければいいのだが、それが自分なりの限界点を迎えた段階から、相対的なチーム力の維持に自分や組織内が陥っていく方向へ走ってしまう危険性を意識しなければならない。

  要は、競争相手を過小評価して安心するという意識。

組織のリーダーがそこに救いの手を求め始めたら、実質的な組織力の向上は見込めない。

  その一つの組織運営が人事異動でもあるのがろう。

しかし、それではリーダーの能力開発にはならない。
店長の能力開発とは、自分の限界を超えて組織力を高めていくこと手法を実践して結果を残すという経験であり体験である。

  そしてそれが、組織にとってどのような結果をもたらすか。

それには、店舗内の情報や自分の経験値だけの組織運営ではなく、新たな企業の情報や他店舗の情報を組織内で共有し、素直に受け入れるという柔軟性も大切である。

  独自性と共有性。

店舗の店長という存在を如何に組織の最適化に向かわせていけるか。

  永遠の課題であろうか。







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コメント

かわらいさん、コメントありがとうございます。
組織が大きくなるにしたがって、店舗というまとまりから部門という縦割りのコミュニケーションスタイルに変遷していきますね。
某エリアマネージャーが属する企業はそのバランスが絶妙でしょうか(笑)。

投稿: てっちゃん | 2016年3月29日 (火) 07時39分

長い時間をかけて出来上がった部門意識。良くも悪くも強固ですね。いい方向に導くのはまさに店長の大事な仕事ですね。

投稿: かわらい | 2016年3月28日 (月) 23時21分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
やはり基本は「個」の強さでしょうか。
そこを磨かない限りは部門も店舗も支持されないでしょう。その個の強さと企業としての戦略戦術がどう噛み合い世の中の流れに追随できるかなのだろうと思います。

投稿: てっちゃん | 2016年3月27日 (日) 11時35分

当社も各部門の力の総合力が店舗力となっていました。だから部門の販売力は強く結果単品販売の強い企業となったと思います。単品販売力を軸に横串が見え店舗全体のテーマが見える売場が課題でしょうか。個性の強いメンバーをひとつの方向に向ける力量が求められますね。

投稿: dadama | 2016年3月26日 (土) 14時16分

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