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2016年3月19日 (土)

定年の概念

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日は、他社との交流を記した。

  そこで話題になった事例があった。

採用の問題。
どの企業も店舗での採用の問題に関しては、人材不足が深刻化している現状である。
そんな嘆きの中で、今回新規出店した店舗での募集要項に、凄いことを書いて募集したという。

  「75歳まで採用致します!」

通常は企業定年60歳に設定して60歳から、せいぜい65歳までの方を新店の出店にあたり採用しようとするが、この企業と店舗ではなんと75歳までに引き伸ばして大々的に募集したという。

  まずここで他社や他店との認識の違いに驚かされた。

「75歳まで枠を広げるのはいいけど、大丈夫なの?」

概ねの方は、一般常識の中で考えてそうのような不安を口にするだろう。
しかし、これもこのような場で本音の話が聞けるもの嬉しいことである。

  「72歳の男性が店で一番元気なんです(笑)。」

このような言葉が返ってきた。
更に、

  「この枠の応募者は全員採用しました(笑)。」

なんと、何人の応募があったのかはわからないが、応募者全員を採用したと自信を持って答えてくれた。
おそらく、数名の方を採用したのだろう。

  その中でも72歳の男性の方の元気ハツラツさはピカイチだという。

そのような年代なのだろう。
更に、その年代にまで行くと、個人差が大きくなっていくのだろう。
従来は、定年という概念と採用する我々もその枠にとらわれてしまって、個人差の部分での活躍領域を見落としていたのかもしれない。

確かに、この企業で働く高齢者の方を良く見かける。

  てっちゃん会にも60歳以上の副店長が参加されたことがあった。

企業側が堂々と75歳宣言するという応募枠に対して、流石にそこに迫る年齢の方が応募してくるということは、自分なりにもそれなりに自信があってのことなのだろう。

  応募に恥じない自分への自信。

この堂々たる募集要項にて、応募者の方も再度自分への問いかけがあったのかもしれない。

仕事の内容としては、散乱したカートの回収や商品陳列等の単純作業になるとは思われるが、それでも店内でお客様との接触も多いだろう。
そのような時の接客場面では、逆に若年世代よりも気の利いた対応が出来るのではないだろうか。

  人生経験を積んだ対人関係での余裕。

そのようなものが感じられるのである。
逆に、最近増加しているお年寄りのクレーマーに対しても同年代としての対応が可能であり、クレーマーも減少していく可能性さえある。

そして、65歳を超えても働きたいという願望があるということは、それだけ元気に生き続けていきたいという意思の表れでもあり、その気持ちを大切にしてあげることで、企業貢献も大きいのではないか。

更には、このような形で雇用を促進するということ自体も、大きな地域貢献であると考える。

今回の会合で一番の収穫は、このような雇用促進をしている競合店の存在であった。










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コメント

KOZOさん、コメントありがとうございます。
イマドキの求人事情の現実がここにあるようですね。
60歳以上の方達も、以前は同じ業界で定年を迎えた方達なのだろうと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2016年3月21日 (月) 06時49分

弊社が採用している某求人誌には、40・50・60歳代の活躍ページとうのがあり、精肉部門に60歳代2名を採用しました。

投稿: KOZO | 2016年3月20日 (日) 17時16分

かわらいさん、コメントありがとうございます。
そうなんです。日本を引っ張ってきたこの年代は老いを知らない世代なのでしょうね。逆にこの年代に学ぶ必要があるのかもしれません。

投稿: てっちゃん | 2016年3月20日 (日) 00時16分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
御社も75歳までの勤務延長ですか。
全国的にその流れに向かっているのでしょうね。先手必勝だと思います。

投稿: てっちゃん | 2016年3月20日 (日) 00時14分

このような思い切った施策も必要になってきましたね。当社でも数年前からシルバー人材センターにお世話になっておりますが、やはり驚く程元気な方がいらっしゃいます。年齢の壁が完全になくなる日も近いのでは?

投稿: かわらい | 2016年3月19日 (土) 20時39分

当社も雇用制度の見直しが行われ75歳まで働けるようにはなりましたが70代の直接雇用による新規採用はまだありません。しかしながらシルバー人材センターを通し複数名の方が頑張ってくれています。作業内容は雇用形態の区分から指示が出来ない単純作業に限られていますがとても元気に働いています。若年就労人口が減り高齢者に頼らならざる得ない時代、シニア労働力の確保に会社を上げて取組む時代になったのでしょうね。人材確保は業界を問わず待ったなしの時代ですから先手必勝であると思います。

投稿: dadama | 2016年3月19日 (土) 16時05分

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