若年世代を取り込む
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
昨年11月。
競合店が改装リニューアルオープンした。
わずか5日間の休業でこれほどの改装をしてしまうのかと思うほどの大改装だった。
特に強調したのは惣菜の強みの発揮。
更に、生鮮の青果から鮮魚へかけての客動線の幅の拡張。
惣菜から精肉へのコンコースも拡張させて、惣菜や即食商品、簡便商品の品揃えの充実を図った。
また、酒コーナーではワインを前面に押し出したレイアウトで、ワインの需要の高まりを捉えたレイアウトに変更。
また、その流れでデイリー商材の品揃えを平ケースを中心に見通しの良いラインを展開し直した。
ここまで変えるか?。
まるで別店舗になったような錯覚を感じるほどの大改装を行った。
結果としてどのような客層の変化をもたらしたか。
まずは、若年世代の客層を大きく取り込むことができたようだ。
これは、午後からの来店客層を見ると明確だ。
従来であれば、それら即食品が各コーナーの中に埋没していた商品群が、惣菜前のコーナーに集中させて品揃えすることによって、それら商品が明確に存在価値を得たことにあるだろう。
そのわかりやすさが、午後から夕方にかけての働く女性や更には男性達にとっても簡単にレンジで調理することによって弁当だけではないおかずや主食を摂れる売場になったことによって、飽きのこないお手軽所食材を買える売場として認識されたことが大きいと言える。
わかりやすさ。
特に、午後のピーク時に来店されるお客様は働きながら家庭の食材を作る主婦層や独身単身者がメインであるから、どうしても買い物時間に限度がある。
だから、即食品の品揃えがわかりやすいことが価値なのである。
逆に、午前中のお客様は意外に変化が無い。
午前中のお客様はどちらかというと固定客。
だから、競合店の出店や改装でも極端な変化は無いが、午後以降の買い回りをされるお客様や働く主婦層は流動的な場合が多い。
よって、やはりターゲットは午後からの来店客層である。
この時間帯に来店されるお客様を固定的な客層として捕まえられる店舗設計い重点を置くことが今後の方向性になっていくであろう。
この企業は、このような店舗設計のリニューアルを過去から実施してきて、同様の効果を上げているという。
そして、そのような実績と今回の仮説の実現から、更に次回の改装店舗へ強みを引き継がれていく。
店舗運営の基本4項目は維持継続しながらも、店舗設計という分野では、今後のお客様に追随していくという変化に対応しなければ、徐々にお客様の動向から乖離していく結果となるのであろう。
そんな危機感を感じる今回の競合店のリニューアルである。
| 固定リンク
コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
今現在のお客様をしっかりリピーターとして固定させることが一番の課題ですが、今後の自社や自店のことを考えると、新規顧客の取り込みも必死だろうと思われます。
投稿: てっちゃん | 2016年1月28日 (木) 09時22分
若年世代の取り込み。掛け声はあるものの現実は何もできていないのが現状でしょうか。そう簡単には大きな改装はできませんが、お客様の実態の把握をして丁寧に対応をしていきたいですね。
投稿: かわらい | 2016年1月27日 (水) 19時04分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
自社だけの商売であれば、基本の徹底を推進することが最大のお客様対策になるのでしょうが、そこの競合店という存在が関わってくると、お客様の争奪戦になってくる。どの客層を取り込むかという戦略が重要になってきますね。
投稿: てっちゃん | 2016年1月23日 (土) 11時09分
改装からは話が逸れますが競合各社のチラシを見ると開店に特売が集中する。よって午前はお客様の争奪戦。しかしながら午前中には来店出来ない方も少なくないはず。しかも売上の消化率から見ても夕方までで50%未満。当店は実験的に夕方の特売比率を消化率と同じ50%まで上げてみました。結果夕方の客数、特に共働きや小さなお子様の見える30代から40代のお客様が増えました。商品構成を変える改装は短期的には難しいものの客層を変える手法は考えようによってはまだまだ埋もれているのかも知れません。
投稿: dadama | 2016年1月22日 (金) 22時39分