因果関係を学ばせる
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
部下教育。
いろいろな教育プログラムがある。
全社的主導で職位別や年代別教育もあろうし、個店の店長が主導での現場でのOJTもあろう。
問題は、以前と違って時間的な制限が大きくなってきたことだろう。
以前は1日の中でも開店前から閉店までの流れが見えた。
しかし、店舗の営業時間の長時間化等の理由もあり、個人の在店時間と営業時間が大幅にズレてきて、その日の売場作りが最終の時間帯までどう変化しながら売れていくのかという流れが見れなくなってきているという事実。
時間帯別に商品の流れを把握する。
これは商売の基本であるが、残業問題等からその一部分しか携われなくなってきている。
商売の因果関係が把握しづらくなってきているのだ。
だから、その因果関係を理解するのに時間を要するようになってきているのである。
以前は一年で経験できた項目が3年ほど掛かる時代。
現場のOJTで一番大切なのは、仕事の因果関係を身につけることが一番の効果だと思っている。
現場で売れる仕組みを実体験から理解する。
これが本人をして成長していく一番の要素となるのだが、それにはそれ相応の時間が掛かるのである。
その時間が更に長期化しているように思うのだ。
売れる仕組みを理解していくという過程が、この業界で成長していくということの大きな要素であることは否めない。
その成長への大き要因を、この環境下で如何に短時間で担当者が身に付けていけるか。
それが部下教育の最大のポイントになっていくのではないか。
例えば店長の事例で言うと、最低でも3年間は同じ店舗で売れる仕組みの因果関係を理解する必要があると従来から記してきたが、同様な人事政策が部門責任者や担当者でも対応していく必要があろう。
同じ店舗や同じ部門で、売れる仕組みとその因果関係の体験を積ませる。
または、売れる仕組みの体験を積ませる教育の仕組み化を実施していくことが必要であろう。
問題は、部門責任者の時点でその部門を全て把握しているかという問題である。
部門責任者が全ての把握者ではない。
だったら店長がそうかといえばまだまだであり、バイヤーはどうかといえばまだまだであろう。
要は、売れる仕組みとはこの業界の基本であり応用でもあるから、この追求をし続けていくことがこの業界で成長していくということなのである。
だから色々な職位による体験が必要となってくる。
部門責任者の体験、バイヤーの体験、店長の体験、そのような体験から、小売という世界を色々な角度から見て売れる仕組みを体験していく。
売れる仕組みを全ての角度から見ていく経験。
このことが、その人材をより早期に売れる仕組みを理解させる早道になっていくのだろうと思うのである。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
働かせ方の変化から教育の変化。
組合活動からもいろいろなヒントが見つかりそうですね。
投稿: てっちゃん | 2015年12月 4日 (金) 07時36分
開店から閉店までの流れ、確かに若手に経験させるのが難しくなってきましたね。組合を作り、アンケートを取った結果浮き彫りになってきた働き方の理想。やる気、根性ではなく仕組で仕事を覚えてもらうしかないですね。
投稿: かわらい | 2015年12月 3日 (木) 22時38分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
主婦層を中心とするパートさん達のスーパーの仕事に就くメリットとデメリット。時間的な制限はあるものの、その立場からのマルチな能力は男性社員が持ち合わせない情報を有する部分だと思います。
正社員とパートさん達の役割をどうミックスするかが鍵かと思います。
投稿: てっちゃん | 2015年11月29日 (日) 00時36分
当社は本部上位職層を目指す人材には現場職を数年間体験させています。
本部のポストに限りもあり店長の本部経験者は少数ですが幅広い知識やコネクションを持っている方は羨ましいです。特にバイヤー経験のある方はピンポイント的商品仕入に長けてますね。
現場教育においては社員から特勤者の比率が高まる中、常駐社員の存在する部門が少なくなり52週MDと標準化は必須なのでしょうがその精度がまだ低いのが現状。特勤者のレベルアップと戦力化が大きな課題です。特勤者=主婦(が多い)=お客様の視点で見ると意外と大きな力を秘めているのだと感じています。
投稿: dadama | 2015年11月28日 (土) 23時22分