見えない競争
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
競争の世界が変わろうとしている。
従来は価格競争の時代。
しかし、価格リーダーにとって、そのリーダーとしての価格競争は体力の消耗を加速し、更にお客様の価格リーダー離れも加速しているのが現状である。
今まで、「見えない世界」の記事をいろいろ記してきた。
商売としての基本項目。
店長としての基本項目。
そして、見える世界から見えない世界に入るにしたがって基本中の基本の世界へ入っていく。
組織のリーダーとして部下の心の世界。
何も見えない世界を把握し掌握していくのがリーダーの基本中の基本。
そして、それは今やお客様の買物心理にまで行き着いている。
価格や品質といった見える世界からの移行。
それは、お客様の心の世界に入り込み、その世界での差別化をしていく時代へ突入していくことを表している。
お客様の豊かな暮らしの実現。
多くの企業がこのような企業理念を掲げていると思う。
お客様の豊かな暮らしとは?。
この「豊かな暮らし」の概念が変化してきているのだ。
従来であれば、安価で良質な商品の提供。
これが、「豊かな暮らし」への具体的なアプローチだった。
しかし、豊かな暮らしも徐々に進化してきている現代。
それは、豊かな心へのアプローチへの変化の時代でもあろう。
その商品によって、お客様の心が満たされるという提案。
そこにコトPOPの出番と提案が存在する。
コトPOPがお客様の心の中を差別化する。
見えない世界も、商売の基本から店長の基本へと広がり、そしていよいよお客様の心の差別化へと進んでいく。
お客様の心の差別化という見えない世界。
その見えない世界をどう差別化して取り込んでいくか。
それが、マーチャンダイジングという言葉に意味になっていく時代が到来しているのだろう。
こんな生活をしてみたい。
こんな豊かさを体験してみたい。
この商品でこんな有意義なひと時を過ごしてみたい。
そんなワクワク感を誘発させる商品の提案と説明POPの工夫。
それには販売と消費の両立がポイントとなる。
それは働くパートさん達の能力。
販売者と消費者の両面を持つパートさん達の知恵が、お客様の心の豊かさを引き出す。
そんなコトPOPが商品の価値を引き出す時代。
お客様の見えない心を差別化していくコトPOPの有効性。
それを引き出す、販売と消費の両面を引き受けるパートさん達の力。
そこに働く意欲が隠されているのだろうと思う。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
そのような取り上げ方が話題になりやすいという側面もあるのだろうと思います。
実際にいろいろな取り組みをしている企業の中で、基本を徹底して伸ばしている企業もあれば、心の豊かさを追求して業績をのばしている企業もある。
要は、お客様の為にやり続けていくことが重要かと。
投稿: てっちゃん | 2015年10月20日 (火) 23時58分
最近地方ローカルスーパーの活躍を描くTV番組が多数見受けられます。お客様の『心の豊かさ』を追求しているところが共通点のような気がしますね。かつての当社もそうであったように思います。今こそ原点回帰ですね。
投稿: かわらい | 2015年10月20日 (火) 21時55分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
我々の商売は結局はお客様相手。
お客様を向いた商売を追求していくことが使命であり、そこに結果が付いてくるのだろうと思います。
そこに自社や自店の成長していく仕組みが確立できるかどうか、だと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2015年10月18日 (日) 06時26分
チェーンストア理論の根底であるマスメリットの優位性が薄れてきた昨今、徹底したオペレーションの効率化で価格軸に進むのか、人間力や働き甲斐から商品価値を伝えるのか。究極的には商品価値を伝えなくても商品そのものにお客様が価値を見出すストアブランディングが出来れば最高なのですが。当社の場合マスメリット=NBリベート政策で成長してきてしまったので方向転換にはリスクと時間がかかりそうです。価格ではDS.Dgsには敵いませんから地域商品の発掘やDSでは取り扱いにくい埋もれる商品をコト訴求により表舞台に引っ張り出す事が当面の課題であると感じています。
投稿: dadama | 2015年10月17日 (土) 23時36分