50年に一度
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
50年に一度。
“とは言ってもここは災害の少ない地域だから”
そう、タカをくくっていた。
しかし、気象庁が発表した「50年に一度」というフレーズは、日本列島に大きな被害をもたらした。
今回の大雨は、東海地方を北上した台風18号と太平洋から接近した台風17号の間に入った関東〜東北地方に発生した「線状降水帯」が、何時間も同じ地域に雨を降らせて、総降水量が300ミリ〜600ミリという月間降水量の2倍にも匹敵する猛烈な雨を集中して降らせたことによるものらしい。
確かに、この地域でも8日から降り始めた雨は、9日一日中強弱合わせた本降りの雨に見舞われ、その夜中に大雨特別警報が出された。
お陰で、iPhone6に新たに入れたヤフー防災速報が夜中に鳴り続けるほどの連続だった。
水害というのは、自分が暮らしている周辺の危険度からは見えない恐ろしさがある。
例えば、地震や火災であれば、自分の周囲の災害度や火の回りから警戒度が見えるが、水害や津波は自分の目の届く範囲以外のところから河川を通じて浸水してくるから、気がつけば取り返しのつかない状況に陥っているという恐ろしさがある。
今回の災害も、鬼怒川下流の茨城県常総地区を中心にした堤防決壊は、そのような上流からの水量の増加がもたらした災害である。
危険が迫っている。
そんな危機感の無いままに水害に見舞われるという状況だったのだろう。
そして、そんな中で常総地区のアピタ石下店では、お客様や従業員約100人が取り残され、一晩を過ごした状況がテレビ画像に映し出されていた。
周囲を水に囲まれ屋上に避難する方々。
この画像を見たときに、3年半前の東日本大震災を思い出した。
この時も、津波を避けて石巻地区のヨークベニマルやイオンの屋上で数日間を過ごしたという状況。
屋上で難を逃れたとは言っても、いつその高さに水が上がってくるかわからない状況である。
そこで救助を待つ人たちの心境を察すると、生きた心地はしなかったろう。
そんな状況の中で、救助を待つ人たちは、2階の100円ショップにある飲料や食料品で一晩凌いだという状況が放映されていた。
普段は、何気ない食品売場やコンビニ店。
しかし、この時ばかりは生きるための食料品が蓄積されている大切な場として、ここに残った約100人の避難者の方々には心強く思えたに違いない。
我々に仕事は、それだけ命に直結する商売なのである。
この画像を見ていて、改めて、その事の重要さを思い起こすのである。
そして、今回の大雨による影響。
これから、農作物に大きな影響が出てくるだろう。
茨城県は農作物の大産地である。
そのほかにも、この大雨は日本全国に大量の雨をもたらした。
これから収穫を迎える、ぶどう、梨、りんご等の果実や、農作物には多大な影響をすでに与えている。
代替え商品への対応。
その他、如何に代替えとしての商品群に切り替えられるか。
それにも対応していかなければならない。
大きな爪痕を残した50年に一度の大雨である。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
こんな辛い経験が組織や人の絆を深めていくのだろうと思います。そして、こんな時に人の人情がものを言う時なのかと思われます。
投稿: てっちゃん | 2015年9月16日 (水) 06時59分
今回の災害で、従業員1名、お取り引き先数社が被災しました。出来る限りのお手伝いが出来ればと思います。そんな中で『被災地に救援物資を届けて下さい』と言う遠方からのお申し出が数件あり、温かみを実感しました。常総市も逞しく復活してくれるでしょう!
投稿: かわらい | 2015年9月15日 (火) 08時48分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
いろいろな条件が重なって発生した「線状降水帯」。
事前の天気予報でも盛んに大雨の予報を出していましたが、いざ実際に発生してみると、あらゆる地域に甚大な被害をもたらす。
しかし、これほどの天災では、我々人間の手では防ぎようがない。出来るのは、その状況に合わせて如何に最善を尽くせるか。そこに我々一人一人の役割が生まれるのだろうと思います。あのショッピングセンターでの一夜からも、感動的なストーリーが生まれていたのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2015年9月14日 (月) 06時16分
kazuさん、コメントありがとうございます。
報道にあった地域だけではなく、いろいろな地域で爪痕を残した今回の大雨。
商売的には、農産物の影響は心配ですね。
投稿: てっちゃん | 2015年9月14日 (月) 06時11分
台風18号は小型という事であまり危機感をもっていませんでしたが油断大敵でしたね。上陸した当地には殆ど被害はなかったのに「線状降水帯」なる聞きなれない気象現象で各地に大きな爪痕を残してしまいました。被災者の方々には心よりお見舞い申し上げます。当社の店舗も被災致しましたが幸いお客様には甚大な被害は無かったようで安堵致しております。同僚として危機的状況を適切な判断を下した店長に敬意を表したいと思います。復興が早急に進み普段の生活に一日でも早く戻られることをお祈り申し上げます。
投稿: dadama | 2015年9月13日 (日) 23時41分
kazuです。
今回の水害で被害に遭われた方々に
お見舞い申し上げます。
どんな災害もあったばかりも大変ですがその後の余韻も深刻な問題に拡散して行きます。
今回も農作物を含め様々な形で
すでに余波が広がっています。
今後も多岐に渡って対策が必要ですね。
投稿: kazu | 2015年9月13日 (日) 23時25分