高値の秋刀魚
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
秋刀魚が未だに高値で推移している。
今回の大雨の影響ではない。
9月のこの時期だから、例年であれば、100円前後の価格に下がってくるタイミングである。
そして、こぞって量販タイム。
それが今年は、そこまでの安値にならない。
今週などは200円前後の高値である。
一説に言われているのは、中国、台湾の公海でのさんま漁。
秋刀魚は回遊魚である。
黒潮に乗って太平洋を北上し、北海道の北東、択捉島あたりから親潮に乗って南下して、北海道から東北、そして銚子沖まで回遊してくる魚である。
その流れの中で、黒潮から親潮へ切り替わる寸前のところの公海で、台湾船や中国船が日本近海を南下し丸々と脂が乗る以前に水揚げしてしまうらしい。
そこで、大量に漁獲されてしまうから、日本近海で操業する日本船は従来の3分の2程度の漁獲高であり、大型の秋刀魚が少ないらしい。
これはあくまでの推測であり、科学的に証明されれば、堂々と台湾、中国相手に外交ルートから交渉できるのだが、未だに証明されていないのが現状のようだ。
よって、公海でのこのような外国船による操業が続けば、この相場は大きく下がることは無いだろう。
これが、磐城沖や銚子沖に漁が降ってくればまた話は別なのかもしれないが、資源確保の為にも、早急に科学的証明を証してほしいものだ。
高値の秋刀魚が続けば、多少なりとも単価アップになり、鮮魚の売上にも貢献するのでろうが(逆の有り得るが)、丸々と太った秋刀魚が減少するのはイタダケない。
脂が乗った秋刀魚は日本の秋の象徴である。
この、秋の味覚が減少していくのは、残念でならない。
これは、我々商売人達が季節感を失っていく象徴でもあろう。
脂秋刀魚を売るという季節の行為。
この行為が徐々に減少していくという販売面での寂しさ。
これは何としても、阻止しなければならない。
資源保護の観点からも操業の自粛が望まれる。
そして今年は、販売している秋刀魚のサイズも一回り小さい。
例年であれば、4k25尾がスーパーでのサイズ。
しかし今年は、4k27尾が標準サイズである。
小ぶりになっている。
30尾サイズを販売しているスーパーもあるという。
これを見ても、ワンサイズ下になっているのが現状だ。
4kで25尾と27尾の差。
見た目には大きな差は感じられないが、開いたり半身にしたり、また口にいれば食べてみると、その脂身の腹回りの部分は大きな差を感じる。
そんな贅沢が、少しずつ侵食されていくのが寂しい限りである。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
そちらでも秋刀魚は絶対的に主力品でしょうから、如何に太った秋刀魚の提案が重要なのでしょうね。
23尾サイズは、最近見たこと無いですね。1尾500円で買えるのかな?。
投稿: てっちゃん | 2015年9月17日 (木) 20時26分
りっちゃんさん、コメントありがとうござます。
→でも脂ののった秋刀魚に大根おろしとカボス
そのままコトPOPで差別化として提案すれば、絶対に売れると思います。
投稿: てっちゃん | 2015年9月17日 (木) 20時23分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
海外の料理は多分、生姜煮等で大量に調理をして冷凍にして保存するのだろうと思います。
刺身は日本だけでしょうね(笑)。
投稿: てっちゃん | 2015年9月17日 (木) 20時22分
そういえば、今年は本当に脂ののった美味しいサンマはまだ口にしてませんね。25尾サイズは高級魚になっています。更に3〜4年前までは23尾サイズでしたから年々小さくなっている訳ですね。他の大衆魚やマグロも含めてこの先不安ですね。
投稿: かわらい | 2015年9月17日 (木) 18時58分
鮮魚担当も小さいと嘆いています
近くの競合店は本日は30尾を98円で特売
こちらは25尾を差別化とSKUで販売
でも脂ののった秋刀魚に大根おろしとカボス
これが秋の醍醐味なんですけどね〜😰
投稿: りっちやん | 2015年9月17日 (木) 18時15分
昨日もリアルにさんま談義になりましたね(笑)。さんまは脂が命、大振りの脂の乗ったさんまは格別ですね。中国・台湾で捕獲されたさんまはどのように食すのでしょうか?中華料理のメニューで見た事はありませんし食べたくもないですね(笑)。水煮にして日本へ逆輸出?
投稿: dadama | 2015年9月17日 (木) 18時04分