6:4:3の法則
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、ニフティニュースを見ていたら、面白い記事が出ていた。
6:4:3 の法則。
なんじゃそりゃ?。
そう思った方も多いだろう。
よくよく読んでいくと、我々の商売に大いに関係してくる陳列技術に関しての記事だった。
陳列技術。
モロ、我々の仕事に直結するテーマである。
我々は、特設は平台等の定番以外の売場に商品を陳列する場合に、どんな法則によって商品陳列しているだろう。
“あまり深く考えていねぇ〜なぁ〜(笑)”
それが実態ではないだろうか。
でも、よくよく考えてみると、陳列する際に、都度いろいろな思惑が頭をよぎりながら陳列をしているのではないだろうか。
“何を一番売りたいか”
“二番目に売りたい商品は何か”
“全体をバランス良く売りきるには”
いろいろな思惑があり、それに応じて商品を陳列しているものだ。
そして、その思惑を頭で整理して、今までの経験を利用してその思惑通りに売りきるにはどのような陳列が最適かを一瞬のうちに判断して陳列している。
その陳列技術を心理学的に明かしたのが今回のテーマ。
そして、その「6:4:3」の原則とは?。
陳列の心理学のことらしい。
仮に、3つの商品が横並びで陳列されていたとする。
人の視線は“Z”の形で移動するから、お客様の目線は左端→真ん中
→右端へと動き、再び真ん中→左端へと戻っていきく。
結果的に、一番売れる商品はどれかといえば、真ん中。
売れる率を真ん中が100とすると、右端は
92で、左端は72になるという。
確かに、商品の陳列を考えた場合、我々は客導線を考える。
お客様が店内を歩く場合の導線。
その導線から単品のSKUを並べたり、売れ筋から並べたりしていく。
例えば、チラシもそうだ。
目の導線の一番初めは左上。
だから一番強調したい商品や価格を左上に配置する。
それは我々の業界の原理原則であろう。
しかし、お客様が購入するという視点で見れば、真ん中であるらしい。
確かに人は左端を見るが、すぐ目に入ったものをすぐには買いづらいものだ。
ほかにもっといいものがあるかもしれない、という心理が働く。
とりあえず
右端まで目を通して、また左端方面へ目線を戻す。目に触れる回数が多い右端と真ん中が、より自分が手を伸ばして取りやすい真ん中が一番売れるという心理的作用なのかもしれない。
家電ショップなどでしばしば見られる手法があるという。
「売りたい商品の“劣化版”をラインアップに紛れこませる」
という販売手法。
A、B、Cの新商品を並べても、お客様は似たり寄ったりの機能とデザインで購入の決断がなかなかできない。
しかし、そこへAの型落ち品など“劣化版”(D)もいっしょに並べると、お客様は、AとDとの比較対象で考え、「ならばAに決めよう」となることが多いという。
比較購買の法則である。
比較しやすい商品同士であれば、比較して明らかにお買い得な商品を購入しようとする心理が働く。
しかし、同じ新商品同士であれば、比較しずらい商品同士しか売場に陳列されていないと、なかなか購入の動機につながらないという心理的事実。
だから敢えて比較しやすい捨て駒を陳列するという技術。
我々もベテランになればなるほど、このような心理面を突いた商品陳列をする場合もある。
そして、「6:4:3」の法則とは。
4000円の商品を売りたいと考えたとき、それよりも少し安価な3000円の商品と、その2倍の6000円の商品を配置すると客は極端性を回避して、“中を取って”4000円の商品を自ら購入する、という心理を利用した商品陳列の技である。
なかなか憎い陳列技術ではある(笑)。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
いろいろ試験的に試してみると、いろいろなことがわかってきますよ。
私は黙ってでも売れる主力品は、敢えて左端で陳列することが多いですね。
投稿: てっちゃん | 2015年8月27日 (木) 00時35分
良く聞く陳列技術ですが、真面目に実践したことはないかもしれません。旬の商品で試してみたいと思います。
投稿: かわらい | 2015年8月26日 (水) 15時16分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
中小ほど、主力カテゴリーでの比較購買というテーマに取り組むべきでしょうか。
旬への取り組みもその方向で進めれば、店舗への支持率は高まると思われますね。
その取り組みが、いずれ商売感として鋭いアンテナの育成になっていくのかと思われます。
投稿: てっちゃん | 2015年8月26日 (水) 06時56分
比較購買の実験をカテゴリーを決めて試して見ましたが松竹梅の竹商品を売り込む為には松梅の品揃えが不可欠であり竹だけの売込みはお客様から見ると押し売り的売場になり売上は伸びないですね。梅商品と竹商品の比較購買により梅商品から竹商品にシフトして頂く事で数量は変わらなくとも単価があがり、カテゴリーの伸びが期待出来る事が見えてきました。品揃えの深みは競合との差別化にも有効であると思います。全てのカテゴリーでの品揃えは売場的にも困難ですがあのカテゴリーの品揃えはあそこに行けば一番あるというカテゴリーを持つ事は店の支持率をあげると思います。
投稿: dadama | 2015年8月25日 (火) 18時31分