変化対応できる能力
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
お盆商戦。
事前に計画を立案して展開する。
通常の販売計画が一週間程度前、生鮮であれば2日前から前日というスパンでもあるだろう。
しかし、お盆計画であれば2週間程度前が一般的か。
更に、グロサリーであれば一ヶ月前から送り込み計画を立案する段階であろう。
その計画から実施までのスパンの長さが、ネックになる場合がある。
事前計画は、昨年の反省を元に今年のトレンドを入れ込んでの売場計画であり数量計画になると思われるが、お盆の直前になればなるほどこの計画と現実とのズレが発生し始める。
直近になってトレンドが鮮明に見えてくるからだ。
それは、どうしても2週間前というお盆までの時間的なブランクが、今年の予測を現実のものとして見えてこない部分が多い。
それが、お盆が近づくにつれて、事前計画で立案した商品や数量が直近の商品動向からある程度明確に見えてくるタイムラグがあるからだ。
ここからが、問題でもある。
その事前計画を覆せるか、ということだ。
事前計画を覆して直近の商品動向を取り入れる。
言うは簡単だが、そこには既に発注済みの商品があり、売場作りされた商品が現実のあるということだ。
それを覆して、見えてきたトレンドに乗り移れるのか。
そこに、現場担当者の力量というこ能力が隠されているのではないだろうか。
見えてきたトレンドを優先して売場をガラッと変えられる責任者。
見えてはいても、現実の在庫管理を優先して変えられない責任者。
実は、この差が、商売感の本質であると私は思っている。
見えたトレンドを優先して売りを作る担当者。
しかし、現実問題としての、当初予定商品の売り切りも同時に課題となる。
その両面を自分の頭の中で整理して対応できる能力。
変えたことにより、トレンド商品の売り上げは作れるだろう。
しかし、変えてことにより、従来予定商品の在庫を抱え、その販売と売り切りをどう図るか。
特に、後者の課題を同時に解決できなければ、トレンド商品を最優先で売場変更をすることは出来ない。
この二面性が能力なのだろう。
そして、有能な人材ほど、トレンドに乗りながらも過剰在庫を持たずに常に身軽な状態を維持できている。
特に、生鮮の担当者ほど、この頭の切り替えは得意な筈である。
それが、変化への対応能力が業績作りに直結する生鮮部門の真骨頂でもある。
事前計画が必要とされる場面、お盆、年末、彼岸等々の事前計画を必要とするイベント。
こんな時ほど、変化対応すべきタイミングであろう。
そして、こんな時ほど、上記のようなトレンドを見抜いて変化対応を積極的に仕掛ける経験を持つべきでもある。
それが、必ず自分の商売感を磨き販売力を身につけるチャンスであるから。
今回も、大いにトレンドに事前に気づいた方も多いだろう。
さて、上記のように敢えてトレンドを追えたかどうか。
全ては、自らの販売力の為に。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
そのような成功事例の積み重ねで、自社独自のイベント文化が築かれていくのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2015年8月21日 (金) 06時47分
今年のお盆、昨年度反省からの計画を無視して好成績を上げたのは果物の部門でした。綿密に計画をしておけば逆に変化にも対応出来ることがわかる好事例になりました。
投稿: かわらい | 2015年8月20日 (木) 20時12分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
働く環境が以前ほど厳しく無い時代ですから、個人の能力の格差が開いていく時代でもあります。以前は同じ厳しい環境で格差が生まれませんでしたが、これからは個人の意識の持ちようで個人間の格差がますます発生してくるでしょう。
個人の意識レベルを如何に高めていけるかが企業のレベルアップに直結できるかがキーでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2015年8月19日 (水) 01時04分
計画数値では測れないのが商売感。同じ数量の投入でも担当者の商売感のレベルによって何倍もの売上差が出ますね。この差を無くすのが標準化の目的のひとつであるのですがやはり担当者同士の商売感の切磋琢磨が現場力を上げ企業を強くしていくのではないでしょうか。担当者の向上心を育てる環境が人材育成には欠かせない時代であり商売感の高い担当者が多い程企業は強くなると思います。
投稿: dadama | 2015年8月18日 (火) 20時09分