客数の伸び悩み
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
お盆商戦が終わって一週間。
お盆商戦の反省をしてみて思ったこと。
“客数が伸びてないなぁ〜”
思ったほど客数が伸びていない。
単に客単価が多少上がっただけのこと。
従来は客数の伸びを最優先させてきた。
各社とも、まずはお客様の数をどう獲得するか。
ここに様々な競争原理を働かせてきた。
そうやって、スーパー各社は客数獲得に向けての熾烈な競争を繰り返して、企業としてチェーンストアとしての販売力を競い合ってきた。
だから、売上拡大 = 客数拡大
の構図があっての業績改善という手法が一番喜ばしい結果ではあった。
しかし、今回のお盆商戦はその構図が当てはまらない。
“決して喜べない状況”
今回の反省から、まずはそんな実態が見えてきた。
しかし急激な人口減がこれからの日本に到来する。
客数獲得作戦に対してのコスト対効果を考えると、客単価を上げるという戦略にも力を入れるべき時代になっていくのではないだろうか。
そんな時代、だからこそ客数獲得することで圧倒的な地域一番店を目指す戦略は大いに評価できるが、かたや今回のお盆のように、客単価を上げていく業績改善手法も重要になっていくだろう。
客単価を上げる。
要は、一人当たりのお客様の買い物金額を高めていくこと。
本来、スーパーマーケットという業態は、八百屋、魚屋、肉屋、乾物屋等の小売が一つの店舗内で営業するというワンストップショッピング性の高いお店としてスタートしている。
だから、客単価を高められる要素は高い。
そして、それを目指して高機能化しながらいろいろなサービスを付加して進化してきたわけだ。
しかしここにきてワンストップショッピングが崩れている。
それは、カテゴリーキラーと称される業態の進出と競合店の乱立によりそれほど遠くない距離に存在する競合店同士の日替わり競争。
「買い回り」という現象の増加。
それをどう食い止めるか。
それには家庭内食に対しての利便性が必須であろう。
家庭内で調理することの増加を如何に図り、買い物をしたりメニューを考えたり、新しい食べ方提案や健康増進への関心を寄せる提案があったり。
ついつい手を出したくなる売場作り。
要は、もう一品、というお客様心理をどう掻き立てるのか。
そう考えると、スーパーの陳列レイアウトはあまりにも部門毎の縦割りに縛られすぎている。
それは、管理面での理由から。
発注、品出し、値下げ、売り切りを如何に効率良くこなせるかという理由である。
それを、買い物の利便性という視点で見直さなければならない。
それは従来のオペレーションを見直すということ。
そこにメスを入れなければ、いつまでも販売サイド優先のレイアウトからは抜け出せないだろう。
しかし、それは生産性とは逆行する流れでもある。
いままで確立してきた、「効率」を分解することでもあるからだ。
更には、一品単価をどう高められるか。
これも客単価アップへの道筋である。
それま、またどこかの機会で記していきたいと思います。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
客数に課題を求める企業、単価に課題を求める企業、いろいろな課題が企業毎に違うのですね。
ただし、客数が増加している店舗は業績改善の引き出しはより豊富にありますから、如何に先手必勝でチャレンジできますね。
投稿: てっちゃん | 2015年8月27日 (木) 00時43分
かわらいさん、コメントありがとうございます。
客数の減、買い上げ単価の減、買い上げ点数の減、いずれも真摯に捉えなければなりませんね。
投稿: てっちゃん | 2015年8月27日 (木) 00時37分
当店も客数はなかなか持ち上がらないですね。チラシ効果も薄れて来ている=価格ではあてにされていない(笑)。幸い客数は落ちてはいないので今来店されているお客様をいかにつなぎとめ買って頂くかが今為すべき事でしょうか。まずは基本の徹底。さらには関連販売による客単価アップ。手法は菓子は衝動買いが起きやすいカテゴリーなので、コト訴求による買い上げ率アップ。米、パン等主食に関連する副食材訴求による単価アップを仕掛けています。まだ試行錯誤中ですが事を動かさねば結果は変えれないのでまずは試せることは試してみようとおもいます。そこからの客数アップは本来の店舗力となるのでしょうね。
投稿: dadama | 2015年8月26日 (水) 20時23分
当社でも同様の傾向でしたね。お客様の数は何とか昨年同様をキープ出来たものの、買い上げ点数が下落。深刻に捉えねばなりません。相場高による客単価アップでは後に何も残りませんからね。
投稿: かわらい | 2015年8月26日 (水) 15時29分