一年の我慢
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、ある競合店の店長と話す機会があった。
「いやぁ〜、帰りたいですよ。」
しみじみと語った。
単身赴任の彼が言った。
近隣に競合店が出店し、彼のお店が影響を受けている。
そして、上層部から叱咤激励が飛ぶ。
「数値をなんとかしろ!。」
彼が言うには、競合が出店する以前よりもしっかりした売場維持と鮮度管理をしているという。
しかし、数値が付いてこない。
よくある話ではある。
こんな時の店長職は本当にブルーである。
いろんなことが、店長に集中砲火されてくる(笑)。
店長は従来にも増して、いろいろな対策を実施するが、ほとんどは空振りに終わり数値効果が見えてこない。
「何をなっているんだ!」
そんな努力を本部スタッフは知らずに叱咤する。
店長は益々、ブルーに落ち込む。
“俺の手腕が足りないのか?”
しかし、私から言わせれば、数値が行かない時は行かないものだ。
何をやっても、当面の数値は大きくは改善しない。
数値とは、そういうものだ。
決して後ろ向きの話をしているつもりは無い。
企業の幹部の方が見たら、激怒するかもしれない。
しかし、こんなことで店長だけが悩んではいけない。
この期間は、いろんなことをやりながら、店舗内で売場とお客様の葛藤が発生しているからだ。
いろいろな対策は、即数値に反映されるわけでは無い。
特に特売以外の対策はタイムラグが発生する。
品揃えを変えた、鮮度を良くした、接客を良くした、店舗レイアウトを変えた等々の対策を講じても、それがお客様に知れ売上に反映されるのには数ヶ月のタイムラグが発生する。
その葛藤の時間がこの時期だからである。
だから、いろいろな対策が数値に反映されるのは3ヶ月以降からだろう。
その期間に、実にいろいろな叱咤を受けるのだが、それに対していかに賢く防御するか。
賢い店長はその防護の仕方も賢い。
いわゆる、「やっているフリ」を上手く振舞うこと。
時には悩み、時にはハツラツと、時には激怒しながら、やっているフリをどう演出するか。
そして、もっと大切なのは、そんなこんなで過ぎ去る一年のあっという間の早いこと。
一年経てば、数値は黙っていても回復してくる。
さらに、悩みもがきながら実施してきた対策の効果がメキメキと現れてくるのだ。
対策効果は一年経過後に思いっきり現れてくるものだ。
そこまで、どう店舗内の実力を育みながら持ちこたえるか。
ぜひ、前出の店長にも実行してほしいことである。
| 固定リンク
「心のあるべき姿」カテゴリの記事
- 挑戦者の発信(2021.01.22)
- 空師(2020.12.12)
- 気がつけばアウトロー?(2020.11.04)
- フェイストゥフェイス(2020.10.10)
コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
いろいろな状況に合わせていろいろな人格を演出できる能力を持ち合わせてることは羨ましい限りです(笑)。
投稿: てっちゃん | 2015年6月 7日 (日) 00時41分
競合が出た時の数字の厳しさはある意味店長だけの苦しみかもしれませんね。やっている振りは上手かったかも⁈(笑)
投稿: かわらい | 2015年6月 6日 (土) 22時04分
りっちゃんさん、コメントありがとうございます。
売場も年々進化させていかなければ数値改善はしていかないということでしょうね。
そういう意味では、昨年の自分との戦いでもありますね。
投稿: てっちゃん | 2015年6月 5日 (金) 07時45分
お客様は新しいものが好きですから
いくら良い売場を造って維持しても
数字はついて来ませんよね
敵失を待つかお客様が飽きるのを
待つかですね、
とにかくレッドオーシャンだけは
避けたい(笑)
投稿: りっちやん | 2015年6月 4日 (木) 22時50分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
ぜひ、次世代に強烈な印象を残しながら存在感を演出していきたいですね。
より多くの、というよりは少人数でもいいから確実にという意識なのでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2015年6月 4日 (木) 21時13分
神出鬼没さん、コメントありがとうございます。
今日のコメントは逆にこちらが勉強させられるようなメリハリのある内容ですね(笑)。
ありがとうございます。
投稿: てっちゃん | 2015年6月 4日 (木) 21時09分
私も最期はひと花咲かせたいと願いつつも結果は簡単には出ませんね。七転八倒の繰り返し(笑)。基本を大切に慌てず焦らず・・・但し残された時間には限りがあるのでスピードオーバーは仕方ないかも(笑)。次世代に残せる物を少しでも多くしたいですね。結果を恐れず(笑)。
投稿: dadama | 2015年6月 4日 (木) 20時20分
何事も諦めてはいけませんね。
魔法の言葉を駆使して、
向き不向きより前向きに。
心のあるべき姿をしっかりと持って
3か月、1年後を見据え、
今はしっかりと種を植え、
苗を育てる時なのかもしれませんね。
投稿: 神出鬼没 | 2015年6月 4日 (木) 06時49分