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2015年6月19日 (金)

精肉のPC化

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


鮮魚、精肉のPC化が急速に進んでいる。

  人材不足の解消がメインの目的。

そう、今後の更なる人材不足を予見すると、聖域とされた生鮮部門のPC化もやむなしといったところだろうか。

  PC=プロセスセンター。

要は、店舗毎に仕入れから店内加工をして売場に陳列するシステムから、センターで一括調理をして配送されてきた商品を店舗が陳列するだけのシステムに変更すること。

  メリットは店内の人件費を大幅に削減できる。

しかし、デメリットも多い。

  それは、PC化の歴史が物語っている。

この業界も私が入社した当時は多くの企業がプロセスセンターを有していた。
しかし、個店対応と生鮮の販売強化の為に、個店での店内加工へ切り替えてきた経緯がある。

  PCでは顧客ニーズに対応できない。

そんな反省から、店内加工へ切り替える企業が増加した。
そして、そのことが鮮魚精肉の販売金額を増加させる一因となってもきた。

  ロスやチャンスロスといったロス対策も効果的だった。

しかし、ここ数年で様相は一変する。

  人材不足。

特に、鮮魚や精肉といった店内加工の部門の人材が集まらなくなってきた。

  かって、バブル時代に「3K」といって敬遠された部門でもある。

この人材不足の時代に、再度苦境に立たされ始めた。

  その結果が、PC化。

PC化を全て否定はしていない。

  PCを戦略的に活用することは十分に可能だ。

そして、それによって評判を上げている企業も実際にはある。
しかし、これらの2部門は、大衆化とは逆の方向へ向かおうとしている部門でもある。

  特に鮮魚の刺身、切身と精肉の牛肉はその傾向が顕著である。

いずれも、個人による調理技術を要するカテゴリー。
そして、当然それらのカテゴリーは鮮度という大きな壁もある。

  リスクは鮮度とチャンスロスやロスという差別化の領域。

ここで考えなければならないのは、スーパーマーケットという業界においての、鮮魚や精肉というカテゴリーを企業としてどういう方向性で強化していこうとしているのかだろう。

  依然として差別化部門として捉えていくのか。
  SMに割り切ってコスト対策を進めていくのか。

その戦略をしっかり持たないと、PC化に移行した途端に全く競争力を失う結果になってしまうだろう。

そして、差別化を推進していくには、利益を確保してそれなりの賃金を用意しなければ、人材は他の業界へ流れていく結果となってしまう。

  やりがいのあるスーパーの仕事。

いよいよ待ったなしの世界になってきたようだ。









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コメント

かわらいさん、コメントありがとうございます。
御社も精肉はPCだったんですか。
そうは見えなかったなぁ〜。
それだけ、違和感の無い売場だったんだろうと思います。
しかし、商品の魅力と競争力という部分の今後の方向性の中で企業の強みをどう引き出すかという問題は、大きな課題かもしれませんね。

投稿: てっちゃん | 2015年6月22日 (月) 06時37分

当社でも数年前からPC化しています。自分のいた店のみインストアを堅守してきました。良くも悪くもPC化してもインストアの時と同様の販促、お客様への対応をしてきたので売り上げは右肩上がり。しかし、店舗もセンターも粗利や生産性に課題山積です。

投稿: かわらい | 2015年6月21日 (日) 23時00分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
全国的な流れなのでしょうね。
せめて牛肉だけでもインストアで売り込みたいものです。
しかし、豚や鶏で利益を稼いでいたのも事実。
そう考えると、あくまでもインストア=全商品群のセットでとらえないと、精肉の強みを発揮できないというジレンマにもはまっていく。中小はあくまでもインストアにこだわることがベターなのかもしれません。

投稿: てっちゃん | 2015年6月20日 (土) 00時57分

当店も先々月からPCがスタートしましたが、負けず嫌いなので見切りを恐れず発注を仕掛けたところ精肉部門の粗利が6%ダウン。年間で800万の利益損失の可能性が・・・社員やパートの削減の補填を考えても営業益の大きなリスクとなっています。他社もPC化には前向きですから精肉はPCの出来が標準スペックになっていくと思います。標準スペックの肉を如何により美味しくいただくのか…これからは関連販売の有用性がクローズアップされてきますね。

投稿: dadama | 2015年6月20日 (土) 00時36分

りっちゃんさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、原価管理から売価管理的な発想に頭を切り替えていく必要がありますね。
本部からの販売企画が変わらない限り守りの品揃え型売場に終始しますから、ここぞの時の攻めができないと思われます。私もまだ経験が無いのでよくわかりませんが(笑)。

投稿: てっちゃん | 2015年6月20日 (土) 00時19分

PC化は住み分けが大事だと思います。
牛肉や銘柄豚など差別化が必要な部位はインスト
アで量販商品はセンターでという具合に
しかしセンター化は一部日配の仕入技術が必要に
なります、担当者に頭の切り替えが要求されます
ので利益確保、ロス対策は大変だと思います。

投稿: りっちやん | 2015年6月19日 (金) 13時51分

神出鬼没さん、コメントありがとうございます。
間違いなく人材不足になっていく時代。
作業の効率化や作業改善は避けられない方向性でしょう。
何を効率化し何を磨いて武器にするか。
企業内が一致して現場が同じ方向を向いて行かないと企業の強み=現場の強みに一致していかなくなってしまう。
生き残りとは、企業が一体となって強みを生かし、その強みを土台として現場が個店力を発揮するのが理想の姿でしょうか。

投稿: てっちゃん | 2015年6月19日 (金) 06時31分

利益確保のための手法としてどのように
各社それぞれが判断されるのか気になります。

当社は師匠が開けた風穴をどれだけ広げるか(笑)
たまに暴走し通路にバリケードを張ったり
しましたが(^^;;暴発しないよう、キャパの範囲内
でコツコツ対応して参ります。

投稿: 神出鬼没 | 2015年6月19日 (金) 06時10分

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