企業訪問
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、当社のシステム変更に伴い、他社への情報交換会があった。
他社のシステムの状況の調査である。
当社バイヤー数人と私とで、他社へ伺い情報システム、特に発注システムに関しての機器やその内容の簡単な説明を受けに行ってきた。
私は、単に口利きだから本来はバイヤー達が今後の自社のシステム構築にあたり、どのような考え方で今後の自社の未来を委ねる情報システムを構築していくかの情報収集が目的であった。
そこで、他社の発注システムでの発注業務や修正業務を聞いてきたのだが、そこには企業毎の店舗運営に関する考え方の違いが明確に現れていたのである。
表面上の売場レイアウトや品揃え等はあまり変わらない。
しかし、その売場を構築するための商品発注の業務システムには大きな違いが存在していた。
そこには、個店経営を標榜する企業の、その内面を見たような気がする。
個店経営。
言うは易しだが、実際にどこまで個店経営をしようとしているのかは、企業それぞれであろう。
それは、その内面の情報システムや発注システムの大きく反映されているような気がした。
その企業の発注システムというのは、まず最初に店舗で陳列台帳を作ることから始まるし、それを入力しなければ発注業務が進められないシステムになっている。
“陳列台帳って本部が作成するんじゃないの?”
ほとんどの企業の方は、そう思われている筈だ。
しかし、その訪問した企業のシステムは、個店で台帳を作成し入力する。
そこから、棚割毎の発注システムや数量入力画面が現れる。
自店の棚割毎に発注入力商品が現れる。
だから、発注効率は非常に高い。
しかし、自店で棚割を作るという作業が初めに現れる。
当然、当社では個店が棚割を作成するという行為は有り得ない。
その段階から、企業の差が明確に現れた。
聞いているバイヤー達も驚きの連続である。
ある程度の雛形は本部で作成して店舗へ送るが、すべての店舗が同じ尺数やスペースレイアウトを持つとは限らない。
むしろ、すべての店舗がすべて違うのはこの業界の店舗レイアウトであろう。
それを、本部一括で作成されるほど、店舗では無理に合わせざるを得ない売場になっていく。
だから初めから店舗で棚割を作成する。
それを長年実践している企業だから、パートさん達も当たり前に自分の発注担当の棚割を作成してしまう。
店舗の売場を発注担当のパートさんが自分で棚割作成する。
この原点から始まり、自分で作った棚割を、売上実績に応じて再度自ら変更していき、お客様に合った売場へ日々転換していく。
このことが正に個店経営の原点ではないだろうか。
個店経営とはいうものの、その原点は個店の発注担当者までが自分で売場を作ってその店主を務める発想まで掘り下げないと、個店経営の本質を追求できないのである。
それを、発注システムの流れを勉強しに行った企業先で、強烈な右フックを頂いた感覚で(笑)、教えられた気がした。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
本部の役割は7割の方向性。
店舗の役割は3割の微調整。
この企業は、3割の微調整を前面に出して全てのシステムを構築しようとしています。だからどこまでいっても強いと思われます。
投稿: てっちゃん | 2015年5月23日 (土) 00時22分
システムは省力化には威力を発揮しても入力するデータが異なれば答えも千差万別と言う事ですね。個人的にはシステムは商売感を磨く補助システムであるべきであり現場の担当者が売り方、VP等のスキルアップのPDCAに活用するのが良いのではと思います。売場の殺気?は人間力でしか成せないですから(笑)。
投稿: dadama | 2015年5月22日 (金) 21時57分