スーパーの基本
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
ゴールデンウィーク商戦。
ご苦労様でした。
しかし、ゴールデンウィークも年々、その傾向が変化しているように思える。
一つは、その期間の長期化だ。
従来は、5月3日〜5日の3連休に土日が重なって4日程度の連休が主だった。
だから、行楽と帰省が顧客行動のメインであり、食品スーパーでもお刺身や大型パックの動きが大きかった。
そこに、子供の日という行事が重なる。
そんな一様の行動パターン。
しかし、現在は「昭和の日」「みどりの日」が加わり、更にその振替休日も確実にプラスに重なる休日となるから、今年の5連休のように確実な大型連休となり、そこに有給休暇を入れ込むと、9連休や10連休も取得可能な状況である。
従来は、短い連休だったから、一様の行動パターンが見られた。
現代は、長期連休となった為、個々の生活パターンに変化した。
連休が長期化するにつれて、その連休の過ごし方も千差万別になっていく。
長期連休だからといって普段の暮らしを維持する。
そんな方々も多くなるだろう。
どの時期に行楽に行き、どの時期に帰省するかが従来ほどに一様にならない時代。
それが現代のゴールデンウィークの商売。
先日、あるFacebook仲間が嘆いた。
「普段の品揃えが出来ていない。」
前線からは退いた彼は、スタンプサービス等で買い物に行ったスーパーで、ご馳走ばかりの品揃えに対して、普段は品揃えされている商品が置いてなくて落胆した旨をアップしていた(笑)。
彼の言い分では、いろいろなサービスは賛成である。
ただし、そのサービスの裏側には、定番の品揃えがしっかりされていて、スーパーの基本である品揃えと品切れの無い売場を当然として、その上でいろいろな普段から飛び越えたご馳走やイベント商品を上乗せした形でお客様を迎えるべきであると説いていた(笑)。
まさに正論であろう。
地域のスーパーとは、まずはそのような存在であろう。
基本7割:応用3割
その原理原則は普遍であると思う。
その基本7割を絶対に崩さずに、集客を図る販促を利用して目立つ応用3割でプラスαの満足をいただくわけであるが、すべてのお客様が店舗へ期待しているのは基本7割の部分である。
だから、我々小売業の従業員は、どこまでいっても基本7割の思想を崩してはいけない。
それは、一時の繁栄ではなく、地域に密着しながらそこのお客様に末長く愛されるという小売の原理原則に立脚しても、基本を地道に継続していく思想が重要なのである。
Facebookでの彼の主張。
思わず共感して「いいね」を押した。
そして、コメントまで入れてしまった。
「清掃」「挨拶」「鮮度」「品切れ」等の基本を繰り返しながら、その基本を通して人材育成を図っていき、そこから派生した応用も含めて、基本の枠組みを広げていきたいものだ。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
年末年始といえども、100%のお客様が年末年始の暮らしをするわけではない。
セブンイレブンの一番の商戦が元旦だというのも、なにかその裏側の存在感かもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2015年5月15日 (金) 06時32分
数年前の年末、常連のお客様に同様のご指摘をいただいたことがあります。おせち関連や刺身などばかりが強調された店内で『寒い寒い』と言われました。(笑)今日のお話の内容とは多少ズレるかもしれませんが次年度からの年末売り場の変化に寄与したお客様の声でした。
投稿: かわらい | 2015年5月14日 (木) 10時55分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
基本と応用。
どこまで基本が出来たなら応用に行けるのか。
そのバランスはありますが、はやり基本が出来ていての応用でなければ応用も一時のあだ花でしか過ぎない。
企業として何を基本として定着させなければならないのか。
その基本の土台を足がかりとして、どんな応用を差別化として上乗せしていくのか。
小売に飛び道具は無いという原理原則はしっかり理解しなければならないのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2015年5月13日 (水) 23時08分
仰る通りの事を今体感しています。色んな事にチャレンジしても基本が出来ていなければチャレンジした所が浮いてしまい結局成果が出ずに終わる。新たな取組みをするには基本がある程度完璧でないと必ず失敗する。新しい事をするための徹底、今更ながら大切であると感じています。
投稿: dadama | 2015年5月13日 (水) 21時13分