52週MDの弊害
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
52週MD。
ここ数年取り組んできた販売手法。
取り組み当初の一年間は、継続して反省を残していくことが非常に辛かった。
しかし、一年間継続していくと、次年度からはある程度週ごとの販売テーマと課題、そして昨年の売場が記録として残されているため、事前計画が非常に楽になる。
その後、更に一年二年が経過してくると、店長としてある程度次の週のデータと売場が連動してくるので、体で覚えてしまうようになってくる。
しかし、52週MDの弊害も生まれてくる。
それは、昨年の売場から何も発展しないという弊害。
要は踏襲するだけで挑戦しないという弊害だ。
過去の売場写真は残されているが、その売場が実際にデータとしてどうだったのか?。
だから次年度はどのように変化させ、より競争力のある売場にすべきなのかという反省をしっかり踏まえた上での売場計画に連動しないと、単なる前年の真似でしか過ぎないという弊害である。
カタチ上はイベントに応じた売場展開がなされている。
しかしその実態は、昨年のモノマネ。
自分でも内心、罪の意識を持ちつつも昨年のモノマネであることを承知で流されてしまうことがある。
“進化がねぇ〜なぁ〜”
取り組み当初は、一つ一つゼロからのスタートであり、情報から売場を組み立て部門連動で売場作りをしていく過程で、いろいろな苦労があった。
しかし、ある程度仕組みができてくると、それらの流れが省略され、即売場計画を組み立てられるメリットが出てくる。
そのメリットを更に活かしきれない昨今があった。
52週を何回か繰り返してくると、確かに成功体験、失敗体験を繰り返し、翌年には成功部分の実践のみが残り、失敗部分は切り捨てられる。
更に翌年には、その成功体験部分でも成功失敗の成功部分だけが残っていく。
どんどん縮小均衡になっていく。
まして、街中店舗であまりイベント性の無い店舗だと、その傾向が顕著となる。
“自分の世界が狭くなっていくようだ”
そんな不安にかられる時がある。
それを救ってくれるのが、各企業での取り組みである。
当然、近隣の他社や他店舗の売場をMRして学ぶことも重要である。
雑誌等で直近の売場を見て学ぶことも重要であろう。
現在、Facebook上(てっちゃん会Facebook版)では、都度店舗での取り組みが発信される。
非常にリアルな内容だ。
そして、刺激的な内容でもある。
それは、自社には無い情報であり売場作りであるから。
“こんな視点で商売を捉えればいいのか”
そんな好事例がたくさん発信されている。
先日は、キウイの売場と販売手法。
更には、母の日の生花の販売手法。
とても参考になり、自店の次年度へ向けての課題となった。
52週MDの構築と、さらなる発展。
それは、お客様を楽しませるという側面と自社の販売力を高めるという側面があり、同時進行で自社の販売力を高めていくことが大切である。
そして、そこにいろいろな情報が発信される。
より良い情報を発信したところに、より良い情報は集まるものだ。
そんな環境を有効に活用して、更に52週MDを高めていきたいものだ。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
かっての企業では、多くの失敗を繰り返しましたが、時代に先取りした失敗が今花開いていることを思うと、その時の失敗が長い目で見た本当の失敗なのか。
実は失敗という言葉は長い歴史の中では、無いのではないかと思うこの頃です。
投稿: てっちゃん | 2015年5月13日 (水) 08時48分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
客数も売上も毎年伸ばし続けるという継続が大切なわけで、その意味でも毎年の売場に付加し続けるという進化とそのための挑戦の方向性を具体化させるための52週MDであり続けたいですね。
投稿: てっちゃん | 2015年5月13日 (水) 08時39分
成功事例と失敗事例、確かに積み重ねて打率を上げていきたいところですが、成功と失敗がひっくり返ることさえあるのでやはりその都度で考えていくようにするのがいいのでしょうね。といいつつ最近ではチャレンジが少なくなってしまっているので反省です。
投稿: かわらい | 2015年5月12日 (火) 21時17分
52週MDにしてもデータ検証にしても去年の結果に対して何を付加するかが大切なのでしょうね。52週MDの深耕により支持率・客数が伸びていれば52週MDを更なる精度アップを図れば良いのでしょうが客数が頭打ちならば買上げ率を上げる施策にチャレンジせねばならないのでしょう・・・尤も当社はまず基本の徹底からですが(笑)。そして他社からの刺激・・・私も大いに受けています(笑)。
投稿: dadama | 2015年5月12日 (火) 21時04分