今更のいちご
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
苺(いちご)。
年末から2月までの果実の主力品である。
特に、クリスマス商戦や1月5日の苺の日、1月15日のいい苺の日等のこよみのイベントもあり、どうしても早め早めの打ち出しに終始してしまう。
しかし、実はいちごは今が売り時。
上記のように、クリスマスケーキ用としてハウス栽培の技術が発達した故に寒い最中に最大ピークのように出荷され、売場を彩り量販されるが、どうしても寒さのピークでもある1月〜2月にかけては美味しく食べようにも寒さのせいで美味しさ感は少ない。
そして、露地物が出回り旬を迎える4月〜5月にかけてが最高の美味しい時期となる。
気温的にも桜の開花という季節感となり、気温も20度前後を記録する時期となり、いちごを食べても冷たいというより甘さを感じる時期となる。
そして、露地物は本当に甘くて美味しい。
本来の苺の旬は、4月〜5月にかけてなのだ。
しかし、痛みも早い。
だからスーパーでの量販期は2月とされている。
売っていて安心だからだ。
クレームが少ない時期もある。
これが、4月〜5月ともなれば、20度以上の気温によって痛みも早い。
だから、一般的なスーパーはこの時期に苺の量販はしたがらない。
それでも、食べれば一番美味しい時期。
そこに、苺の醍醐味がある。
鮮度落ちというリスクを背負っての苺の単品量販。
それは、なかなかやれるものではない。
そこを押して仕掛ける担当者もいない。
青果部門の政策がそこに無いからである。
一歩間違えれば大赤字。
だれもそんなリスクを背負って苺を仕掛けるバイヤーや本部スタッフも少ない。
それでも、それを押してチャレンジするお店があったとしたら、それはプロである。
一年で一番美味しい時期に仕掛ける。
大きなリスクがあろうとも、敢えてそれを仕掛けて、お客様に喜ばれる。
これぞ、小売の醍醐味であろう。
私が担当者によく言う言葉。
「苺はケツの毛まで売り続けろ」。
要は、最後の最後まで地道に相場に応じて仕掛け続けろ、という意味。
一年で一番美味しい時期に、しっかりと売り続けることが重要であり、お客様の支持を得られるからだ。
そして、今がその時期。
商売には必ずリスクが付いて回る。
そのリスクを避けるか、迎え撃つか。
そこに地域に支持される小売の存在価値があるのだろう。
| 固定リンク
コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
ドキドキワクワクの商売。
この時期の「苺」、初夏の「さくらんぼ」と「生梅」。
楽しい時期が近づきましたね(笑)。
投稿: てっちゃん | 2015年4月17日 (金) 08時27分
かおるさん、コメントありがとうございます。
やはり、農家さんの商品が一番の旬をあらわしているのでしょうか。
スーパーと地場産直との融合をもっとすすめなければならないのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2015年4月17日 (金) 08時25分
悪酔いしたのか昨夜コメントしたのにアップされておらず失礼致しました。
今の時期のいちごは私も大好きでした。毎日売切り勝負の時期。上手くはまれば大儲け。ギャンブル的緊張感、商売もドキドキワクワクが大切かと(笑)。
投稿: dadama | 2015年4月16日 (木) 21時26分
かおるです。
私の店は所謂、農家さんの直売スタイルなので今が旬の苺がまだまだ持ち込まれます。
お客様もよく買われています。
スーパーの取り扱いが減る分、直売に求めにこられるのかもしれませんが、仰るように食べてうまいのはこの時期。完熟の採れたてを産直で提供する。
狭小商圏内流通だから、ぎりぎりまで畑で熟れたものが並ぶ。
ローカルの存在価値の見せ所ですね。
投稿: かおる | 2015年4月16日 (木) 20時53分
かわらいさん、コメントありがとうございます。
社長直々の部門ですからね。
長年培われた経験がしっかり伝承されているのでしょうね。この積み重ねを消さないようにしていきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2015年4月15日 (水) 23時59分
この時期のイチゴ、一番最後まで旬の後どりをする当社の得意分野です。当日売りきりが原則ですがやはりリスクは伴います。バイヤー、チーフの腕が問われますね。
投稿: かわらい | 2015年4月15日 (水) 23時07分