客単価
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
売上を構成要素で分解すると、
売上 = 客数 × 客単価
このような構図になる。
客数は来店されるお客様の数。
客単価はお客様一人の購入金額。
よって、売上を上げる努力とは、来店されるお客様の数を増やすことと、お客様に一品でも多く購入していただくことのより具体的な努力に分解される。
客数は店長の仕事。
客単価は部門の努力。
私は、以前はそのように認識していた。
店長が策を練り客数を増やし、増えた客数に対して部門が如何に自分の商品を購入していただくかの努力をしていく。
その結果として部門の売上が拡大して部門間の格差が発生する。
部門チーフはそのことで自分の努力の結果がわかり、明確に評価される。
しかし、お店の客単価は上記のような構図だけでは捉えきれない。
なぜなら、企業によっては店舗の客単価に大きな開きがあるからだ。
それは、雑貨品や衣料品の構成の違いでもある
が、同じ食品スーパーでも大きな差となって表れている。
方や1600円前後、方や2000円オーバー。
この違いは何か?。
もしかするとそれは立地の違いで、単身者が多い地域と世帯の家族数の多い地域での違いによるものもあるだろう。
それでも、同地域の同様のスーパーでも差があるのは何故か?。
ここに企業毎のマーチャンダイジングが大きく関わっている。
商品を価格優先で販売していけば、いずれ客単価は低下傾向に傾く。
何故か?。
価格は必ず追随があるから。
更に、価格に対してはお客様の飽きが必ず来るから。
逆に、価値訴求には一品単価の下落が発生しない。
販売計画によるが、それら価値訴求品とチラシ商品の売場レイアウトの巧みさで一品単価を落とさずに、チラシ商品以外の価値訴求品の購買頻度の高まりで客単価に大きな違いが発生してくるのである。
それが、昨日記した「シズル感」にも連動し、一昨日記した「ターゲットは兼業主婦」にも通ずることになっていく。
価格以外の美味しさ感からの購入。
夕方の短い時間の買い回りに便利。
そういった要素への対応次第で、客単価は全く変わった数値を記録する。
これが、客単価の実態であろう。
MDを見直すということは、結果として店舗の客単価が上がっていくことではないのか。
うちのお店に「美味しさ感」等の価格以外の要素を求めて来店されるお客様の数と頻度を増やし、そのお客様の豊かな暮らしを応援する。
その事で、客単価が拡大し、結果としての売上拡大。
そのためには、客単価は部門の仕事といつまでも言ってはいられない。
店長として便利なお店へのMDへの関与。
このことを、真剣に検討する時期にきているようだ。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
一品一品の商品価値を高めれば、おのずと点数拡大に向かい、客数も増加するという戦略を今年は採用したいと思っております。
投稿: てっちゃん | 2015年1月31日 (土) 23時45分
点数は増加傾向、単価は下落傾向、客単価はほぼ横ばい、当社の現状です。ここ数年、単価は下落しても買上げ点数のアップを方針に掲げてきましたが価値の訴求、提案力を高めていけばおのずと両方の数字が改善出来ますね。
投稿: かわらい | 2015年1月31日 (土) 23時27分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
グロサリーのエンド。
以外にうれていないんですよね(笑)。
このエンドをどういう位置付けで展開するか。
いろいろトライしてみることはいいことですが、これだけエンドがあるわけですから一つのテーマに絞らずにいろいろなテーマを合わせて実施することも大切かと思います。
事件。
またですか(笑)。
投稿: てっちゃん | 2015年1月31日 (土) 00時26分
昨日も記しましたが当店の客単価も2000円台で買上げ点数は約10品。更に分解していくとグロッサリー3品、洋和りーデイリー各1品、精肉1品、青果2品、惣菜・生魚等テナントで2品・・・グロサリーは目的買いが7割と考えるとゴンドラ前のエンド部の商品を買い求めている頻度は私達の思いより相当低い現実。売場を数値で検証し売れていない現実を目のあたりにする事から始めなければならないですし、売込み商品も価値軸での提案による異常値作りにより客単価を上げていく事が大切かなと感じています・・・ちょっと事件が起きまして、また第七幕でご相談を(笑)。
投稿: dadama | 2015年1月30日 (金) 23時05分