デリカの方向性
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
昨日は、鮮魚と惣菜の連携。
鮮魚を如何に即食として提案するか。
そして、今日はデリカの方向性。
デリカと惣菜の違い。
基本的には言葉の意味は同じ調理済食品であるが、今回は区分けしたい。
惣菜 〜 出来立て揚げたて作りたての食品。
デリカ 〜 レンジ等で温め直して食べる食品。
そんな風に区分けをすると、デリカとは家庭でお湯を入れて食べたり、レンジで温め直して食べる商品であり、メーカーが作る冷凍食品とは異なる。
そして、全て加工されて味付けも完了し、なんの手を加える事もなくそのまま加熱等で即食できる商品。
中には冷凍になって保存された商品もあろう。
冷凍食品と言っても、現在の冷凍技術の高まりから決して侮れない。
むしろ、素材の鮮度が維持できるため安定した味を追求できることがメリットとも言える。
そんな商品群がどんどん開発されてきている。
それらの商品と惣菜との連携とレイアウト配置。
一昨日の素材とメニューの提案ゾーンは、青果から始まり精肉と調味料の組み合わせのメニュー素材ゾーン。
そして、昨日は鮮魚と惣菜をドッキングした鮮度感とライブ感の即食ゾーン。
更に本日は、即食と冷食、半調理を融合したミールソリュージョンゾーン。
ミールソリュージョン。
たしか15年ほど前に流行した流通専門用語。
その早すぎた導入が、それから15年後にようやく現実のものに到達してきた。
時代が流行に追いついた時。
それがミールソリュージョンの現実ではないのだろうか。
そして、その時から取り組んできた企業ほど、そのタイミングを待ちわびてきたはずだ。
だから手ぐすね引いて待っていた。
それが今到来したということ。
だから、あの時いち早く取り組んだ企業ほど、ここぞとばかりに当時トライした項目と成功失敗の体験を具現化している。
惣菜とは、出来立て作りたて揚げたて握りたてに拘らなくてはいけない。
でも、デリカはミールソリュージョンという視点で、保存も効くがそのまま家庭の家電製品の利用でいつでも美味しく食べられる商品群として位置付けする。
そんな明確なコンセプトとMDを引っさげて、積極的な企業が新店やリニューアル店舗でどんどんトライし始めている。
そして当時のミールソリュージョン以上に進化している。
方向性が明確になってきたからだろう。
惣菜の出来立てとは方向性を変えて、冷凍でもチルドでも簡単に食べられる状態に加工された商品の開発。
しかし、値頃や品質にもこだわる。
そして、それらをくくるカテゴリーに鮮魚を導入してレイアウトの核化を図る。
青果〜精肉という元々強い素材のコーナー化。
鮮魚〜惣菜という簡便と鮮度感のコーナー化。
惣菜〜デリカという即食細分化のコーナー化。
そんな店舗レイアウトに軸足を置いた店舗運営と競争の時代に突入していくのだろうと思われる。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
完全に惣菜部門の存在が独立していく時代であり、他者との差が明確になっていく時代でもありますね。
従来の小型スーパーから脱却するためには、惣菜をどう位置付けていくかを根本的に見直す必要はあると思います。
投稿: てっちゃん | 2015年1月11日 (日) 00時40分
どんどん進化して行く他社の惣菜コーナーを見てため息ばかり。(笑)惣菜、デリカの区分けで考えると当社はやはりまずは惣菜の強化ですかね。
投稿: かわらい | 2015年1月10日 (土) 21時46分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
SMの領域。
いやがうえにも生鮮に絞られていくのでしょうね。
そして、その生鮮と組み合わせた食品。
更には、お酒を軸にした食材。
楽しく食事する、美味しく感動的に食事をする材料の提供を一つの軸にしていかざるを得ないのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2015年1月 9日 (金) 00時31分
最近コンビニをちょくちょく除くのですがレトルト食品で結構なフルコースが出来てしまう。ワインも豊富な品揃えですし、クラフトビールにも本腰を入れると言う記事も昨日出ておりました。DS、CVSが進化しどんどんSMの領域を侵略して行く。SMは何を武器にしてお客様に支持を得ていくのか、当社のように鮮魚、惣菜部門をテナント化した店舗はなかなか厳しい時代になるのかなと感じています。限られた武器を如何に使いこなすか?試行錯誤の日々が続きます(笑)。
投稿: dadama | 2015年1月 8日 (木) 18時53分