メニューをテーマとしたレイアウト
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
店舗のレイアウト。
青果から始まり鮮魚、精肉と続くレイアウト。
このレイアウトは一般的なスーパーマーケットの中でも一番多いレイアウトパターンだと思われる。
なぜこの部門配置になっているのだろう。
かっては、いろいろなスーパーやGMS、百貨店がいろいろなレイアウトにチャレンジした時代があったらしい。
しかし、チャレンジしたものの、その後が続かず、次の新店からはまた元のレイアウトに戻ってしまう。
そんな繰り返しの末に、青果〜鮮魚〜精肉、と続くレイアウトに落ち着いているというところだろう。
季節感を打ち出し常備野菜を価格訴求する青果部門。
青果に続いて鮮度感と季節感を打ち出す鮮魚部門。
メインディッシュとしてストアを牽引する精肉部門。
単身者や独身者そして働く主婦に嬉しい惣菜部門。
そんな流れがお客様にとっても常識的な買いやすいレイアウトであったのだろう。
しかし今後はどうなのだろうか?。
食に対する人々の捉え方や暮らし方が徐々にではあるが変化し、スーパーマーケットが発祥した当時とは比べ物にならないほどに変化してしまっている。
メイン食材が完全に肉に偏ってしまっている。
買い物時間や調理時間がどんどん短縮されている。
家庭でのキッチンもリビングと共有化されている。
高齢化社会により従来からの食事も継続していく。
そんな環境の中で、我々の食品スーパーの部門レイアウトはどのような方向へ進んでいくのだろうか。
最近の各企業の新店のレイアウトに一つの共通点が見出されるようになってきた。
青果の次に精肉を配置するパターンが増えた。
更に鮮魚の寿司と惣菜の寿司を連動し始めた。
従来の青果〜鮮魚〜精肉、というパターンから、
最近は青果〜精肉〜鮮魚、というパターンが増加している。
鮮魚から精肉へのメインディッシュの転換。
このことを先取りしたレイアウトを所有する店舗が以前から存在はしていたが、最近は積極的にこのレイアウトを敷く店舗が増加している。
もはや、完全に鮮魚から精肉へとシフトしてしまった、鮮魚と精肉のバランス。
それを考慮すると、店舗内での精肉のレイアウト上の変更を実施し、より強い配置での商売をすることがお客様にとってもありがたいことなのだろう。
更に、青果との連動でも精肉との連携の方が結びつけやすい。
そして、食品部門との連携も取りやすいと思われる。
野菜と肉と簡便調味料との相性。
ここ数年の中で進化してきた簡便性調味料のアイテム。
そのアイテムの多くは、野菜と肉との相性の良い商品である。
そう考えると、野菜〜精肉〜調味料の集合的レイアウトが今の家庭内食によりマッチしたレイアウトと言える。
内食のメニューの括り。
その括りに適したレイアウトが上記の流れとして定着していくのではないだろうか。
従来から、店舗入り口は青果部門を配置してきた。
だから、青果はお店の顔だった。
それは、果実という季節感の豊富なカテゴリーと野菜という常備性の高い野菜をトップの配置することで、お客様の季節感の認識と常備性野菜の購入を早期に実施していただきたい狙いがある。
次に、野菜と連動したカテゴリの配置。
そう考えると、やっぱり今後は精肉となる。
それは、店舗の利益貢献にもつながることにもなる。
関連で購入される商品は利益商材。
それを誘発するにも、精肉の積極的展開は必須であろう。
それでは、鮮魚はどうなるのか?。
それは、また後日。
| 固定リンク
「商売」カテゴリの記事
- 販促の停止と効果検証(2021.01.16)
- 伸び代を増やす(2021.01.18)
- 二度目の緊急事態宣言から(2021.01.15)
- 年始商戦を終えて(2021.01.07)
- 一年で一番長い日(2020.12.30)
コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
150坪店舗が好調。
それは、その店舗の店長やら担当者の個人的な力量ではないでしょうか。
傾向的にそれが法則化されているのであれば、根本的に見直す項目が発生すると思います。
投稿: てっちゃん | 2015年1月 8日 (木) 00時42分
かおるさん、コメントありがとうございます。
→メニュー提案におけるID-POS分析の活用。
店舗ではまだまだ導入されているところは少ないのではないでしょうか。
また導入されてもどう読むか?。
この辺りのデータ活用法は簡単明瞭にそして行動しやすい手法の開発が同時進行で進めていかないと無用の長物になりかねないと思います。
単なる関連販売は店舗でのアイデアに任せるとしても、店舗レイアウト上での組み替えは戦略として構築していく時代に突入したと思われます。
投稿: てっちゃん | 2015年1月 8日 (木) 00時40分
今、当社で最も好調な店舗は約150坪の一番狭い店です。必然的に品揃えもコンパクト、レイアウトも変則になります。尺数の効率もあべこべですが業績は良い。(笑)勉強が足りません。
投稿: かわらい | 2015年1月 7日 (水) 22時42分
かおるです。
このあたりの関連販売やメニュー提案におけるID-POS分析の活用などは店舗現場ではどうなのでしょうか?
読めないところは選択幅で補うのがいいのかも知れませんが、より時短、より便利に踏み込むには提案とニーズの合致精度アップ。もう一押しは、演出だったりPOPだったりなのかなと思いました。
投稿: かおる | 2015年1月 7日 (水) 20時53分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
クックドゥやうちのごはんを関連販売。
まさに、この延長線をどうレイアウト上に配置できるか。
ますます時間短縮を余儀なくされる働く主婦の方に、便利なお店をコンセプトに据える為には、貪欲に思考していく必要があると思われます。
投稿: てっちゃん | 2015年1月 6日 (火) 22時29分
個人的見解ですが青果の後方にクックドゥやうちのごはんを関連販売すると爆発的に売れました。しかしながら単品のメニュー提案的な販売は難しい・・・お客様に対して選択幅を持たせる売場は受け入れられやすいのですがセルフ販売でのメニュー提案的な売場は相当な思いと仕掛けをせねば売上には結びつかないのかと感じています。買う気にさせる一押しの追求も本年の課題かも(笑)。
投稿: dadama | 2015年1月 6日 (火) 21時39分