ターゲットを兼業主婦へ
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
我々食品スーパーは誰を相手に商売しているのだろうか?。
基本的には主婦の方。
この方達を抜きにして我々の商売は語れない。
我々のお店はコンビニでもなければドラッグでもないしましてや百貨店でもない。
普段の食材を販売する食品スーパーマーケットである。
とは言っても、青果、鮮魚、精肉、日配、食品、惣菜、ベーカリー等の全ての部門の寄せ集めのような縦割りの強い売場レイアウトにて明確に区分けされている。
そしてそのようなレイアウトはスーパーの創世期からほとんど変わっていないと思われる。
そんなレイアウトで育ってきた主婦たちは、今日の献立に合わせて、各売場から献立に使う食材をそれぞれ購入していく。
大根は野菜売場。
ぶりは鮮魚売場。
醤油は食品売場。
これでぶり大根に使用する食材が全て揃う。
この献立に使用するそれぞれの食材がどの売場で売られているかという前知識があって初めて手際よく購入されることが前提ではある。
しかし今や我々のターゲットは専業主婦ではない。
そういう風に書くと、ターゲットが全く変わってしまったかのようであるが、そうではなくて、専業主婦オンリーの従来からのマーチャンダイジングを根底から見直し、共に働く兼業主婦に軸足を置かない限り、商売自体も変わらないし従来からの組織体系も変わらない。
そして、それらの兼業主婦に一番近い店舗のパート管理と待遇もなんの変化も無いだろう。
チラシの効果は認めつつも、それとて徐々に当初の効果は薄れてきている。
チラシで開店前から並ぶお客様の減少は、兼業主婦が午後4時ごろから買い物に来られる場面を想定すると想像に難くない。
すでに限定数量付きの特売は頭にない。
あるのは、1日を通してのお買い得品。
それも絶対に切れることのない商品群。
だから、冷凍食品半額や玉子お得デーは夜まで強い。
それらの商品群は切れることがないから。
そして、それら夕方まで強い商品を持つ日は、夕方まで生鮮も強い。
夕方=作りたて効果。
この作りたて効果が発揮されやすいのも、1日を通して欠品の無い商品群を持つ日であるから安心して兼業主婦の方が買い物に来られる。
そこで作りたての生鮮食材やデリカ商品も購入されていく。
時間帯別ボリュームが夕方まで続く。
これが、鮮魚の刺身やデリカ商材を強めていく。
このことは、お店としての強みを十分に発揮できる環境になることを意味する。
ターゲットを見直す。
誰に対しての商売なのか?。
そして、新たなターゲットに対して何が便利で何が不便なのか?。
そこからマーチャンダイジングがスタートするのである。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
若いお客様の取り込みも考慮していかないと将来的には厳しい現実が待っていると思います。
若年層の夫婦のアンケートを見ても、奥さんが専業主婦になってほしくない男性が7割ほどいるようですから、世の中は急速に変化しているようです。
投稿: てっちゃん | 2015年1月31日 (土) 23時23分
働く主婦の方の買い物時間、夕方6時過ぎの方も多数いらっしゃいますが対応は不十分。近年は夏場の猛暑もあり夕方遅くの時間の商売は特に大切になっていますね。当社ではデリカのシステムが旧態依然として夕方の時間帯は完全に他社に遅れをとっています。ターゲットと言えば当社はこれからどんどん減っていくであろう専業主婦?
投稿: かわらい | 2015年1月31日 (土) 22時22分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
この件に関しては、企業間格差が大きいと思います。
従来からのMD固める企業、新たなMDを取り入れる企業様々です。
成功失敗はともかく、先手を打っている企業ほど学んでいることも確か。
そして、そのためには商品開発が必須であることも確か。
そしてそれらを育てていくのが店舗の役割。まずは開発された商品群を逐一チェックしていきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2015年1月29日 (木) 07時30分
主婦の社会的地位の変化、意外と売手側の方が遅れていますね。昨日も述べましたが社会構造の変化を鑑みた中長期的なMDが必要となってきているのだと思います。特に生鮮・デリカのニーズが高まる中、企業理念としてお客様にお伝えする時代が来るのでしょう。価格・健康・美味しさ・・・グロッサリーは差別化し難い部門なので生鮮・デリカの差別化・独自化が企業理念に求められていくと思います。
投稿: dadama | 2015年1月28日 (水) 21時17分