シズル感
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
シズル感のある売場。
我々の業界ではよく使われる言葉。
ネットでシズル感を調べてみると、
食欲や購買意欲を刺激するような食品の活きの良さや瑞々しさと言った「おいしそうな感じ」のこと、とでている。
更に、五感を刺激するような感覚のことで、そこから転じて、現場の「臨場感」を表す際に使われることもある。
しかしそれを具現化するのは難しい。
それは、その言葉を受け取る側が千差万別であるかだ。
そこには、言葉やイメージが先走っているから、具体的なマニュアルがあるわけでもなくシズル感というイメージを受け取る個人の感性で売場に表現しているに過ぎなく、企業としても個店としても統一された指針が無いのが現状であろう。
企業によっては本当に銃器や備品まで含めて焼きたてのジューシーな焼肉をイメージしたり、それこそ集荷場からこぼれ落ちるようなりんごやグレープフルーツをイメージした売場を演出している企業もあるだろうし、シズル感とは言え卸業者からそのままのコンテナでそのまま売場に陳列している企業もあるだろう。
美味しさと鮮度がお客様に伝わること。
これが生鮮のシズル感だと私は考える。
それを、商品を第一にお客様に訴えることである。
鮮度の良さがお客様に見える。
美味しさがお客様に伝わる。
そのような商品化や陳列技術で徹底して、魅せていく販売技術のことと捉えている。
例えば、中身が見えること。
果実等は、単品量販している商品を輪切りにして中身を見せることは重要である。
それが美味しさ感や鮮度感に繋がることになる。
例えば、動きのある陳列。
こぼれ落ちるような陳列や、スピード感のある陳列で売場に動きを感じさせるような陳列技術はそれ自体でそこにお客様を釘付けにしてしまう。
例えば、立体的な陳列と売場。
商品には立体的な形をしている。
同時に売場にも立体感を与えることで人間の五感が反応する。
例えば、美味しそうな調理技術。
なんと言っても一番重要なのは、美味しさ感の溢れる商品化技術だろう。
“これを食べてみたい”
“これは美味しそう”
そんな風に思える商品一品一品。
その為には、食材の一つ一つの美味しい食べ方やその為の商品化を知らなければならない。
そして、敢えて価格にこだわらず、その商品の一番美味しい商品化をし、それが伝わる陳列技術を習得する。
これらが直ぐに売上に結びつくとは限らないが、このことの繰り返しでお客様の心は必ず掴んでいくもの。
それが、ここ一番のイベント時に発揮されるのである。
“あそこに行けば美味しい食材が必ずある”
それには、常日頃からシズル感のある商品をシズル感のある陳列で展開し、シズル感のある売場というイメージをお客様に叩き込んでおく必要があるだろう。
そして、常日頃からそのような価値観を従業員が持って仕事をする必要があるだろう。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
全社で徹底するという企業としての意思。
個店経営とはいえ、企業の横串をどう刺すかも大切な組織強化につながっていくと思います。
投稿: てっちゃん | 2015年1月31日 (土) 23時28分
シズル感、てっちゃんの店の果物売り場は充実にでているのでは?(笑)チーフの意識によって変化する売り場、会社として『ここだけはこだわっていこう!』と言うものを作りたいです。
投稿: かわらい | 2015年1月31日 (土) 22時47分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
結果として単品を売る力に集約されるのだろうと思います。
そのために、いろいろな言い回しを使いますが、最終的には単品を売る力に結実する。
その過程で、シズル感や「殺気」溢れるやエキサイティング等の言葉にイメージされる展開手法を用いているのではないでしょうか。
それをどう仕組み化できるか。
この仕組み化こそが企業の力になっていくのでしょう。
投稿: てっちゃん | 2015年1月30日 (金) 00時32分
シズル感の言葉に対する理解度はあまりないのですがイメージとしてはよく解ります。購買動機に結びつく販売手法。感性や技が必要とされMD書の写真では表せない私流で言えば「殺気」溢れる売場(笑)。立体感はボリウム感でもあり所謂3-3-3の法則にも相通ずるのでしょう。当店のお客様の買上げ点数は約10品。更には目的買いと衝動買いの商品の存在。定番の売上と平場の売上構成を考えると、定番は欠品の撲滅、平場はシズル感を持たせた立体感のある単品量販で衝動買いをさせる場面作りが売上の積み上げに求められるのでしょうね。平場の販売力が店の強さに結びつきますしそこには感性という担当者による個のリスクも生じるので気をつけねばならないと思います。
投稿: dadama | 2015年1月29日 (木) 23時53分