コトPOPの本
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
山口茂先生の本が発売された。
「コトPOPを書いたら、あっ、売れちゃった!」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4785504846/tetu0358-22
商業界出版。
もうすでにご存知の方も多いだろう。
コトPOP。
この業界はもはやあまりにも有名になった用語。
モノに対してコト。
商品の品名や売価、産地だけのモノの紹介としてのPOPから、商品を購入したお客様の立場に立った時に、どんな価値や美味しさ、更には食卓の賑わいが得られるのかとう理(ことわり)を記したPOP。
そのコトをお客様に説明して販売するための媒体の作成と設置をテーマにした本である。
まず、冒頭に書かれている内容に共感した。
「もう一人の販売員」
常にその場で販売に携わっているわけにはいかないスーパーでの仕事。
そこに、もう一人の自分の役割としてコトPOPがお客様に商品説明をしてくれる。
自分の個性が表現されたPOP。
その売場を通りかかったお客様が、そのコトPOPを見て思わず共感して、コトPOPに書かれた生活場面を想定して商品を購入する。
まさに、コトPOPの醍醐味であろう。
お客様に一番伝えたいこと。
それは、それを使用した従業員が満足して価値を享受したこと。
その価値をお客様にも共有してほしい。
そんな願いが、コトPOPを製作させ、お客様に商品が持つ価値を伝達し、商品が別の価値を持ってお客様に購入されていく。
コトPOPの作成だけを考えればこのことに尽きるのだが、重要なのはこのコトPOPを組織として活用して、組織強化にも役立つことである。
担当のパートさんのコトPOP作成。
それは、常にそのパートさんがその場に立って有人試食でもして販売できればいいのだろうが、当然そんな時間はない。
よって、そのパートさんが自らの体験とお勧めポイントをそのパートさんの目線でコトPOPに記して頂く。
それが、そのパートさんの分身としてその売場でその商品を常に説明してくれる。
そのことによって、販売が大幅に伸びていく。
コトPOPを書いたパートさんは店長やチーフから褒められて嬉しい。
更に、コトPOPに力が入り相乗効果を生む。
それが一人二人と増えていき、商品に想い入れを入れるパートさんが増加し、店舗が販売に活気を生んでいく。
商品を売り切る力が生まれていくのだ。
コトPOPが組織強化のツールとなっていく。
そんな組織強化の効果がコトPOPにはあると思っているし、店長としてはそこに大きな可能性を感じるのである。
是非、読んでいただきたい本である。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
パートさんを機能的に捉えてしまうとなかなか理解出来ない視点かもしれませんね。
社員 =考える人。
パートさん =働く人。
そんな図式で仕事をするとなかなか逆の立場で捉えられない。
自社にも言えることです。
投稿: てっちゃん | 2015年1月24日 (土) 00時28分
コトPOPが非常に効果的だと思っても、組織として運用するのは難しいですね。当社ではまだまだ広がっていない文化ですが、この本をきっかけに一気に広げたいです。
投稿: かわらい | 2015年1月22日 (木) 21時43分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
商品が売れる喜び。
その基本的な商売の面白さを追求していく過程で、コトPOPの手法も大きな効果を表すということだと思います。
そして、店長が率先してその喜びを表現しなければ、誰もついてこないだろうとも思いますね。
投稿: てっちゃん | 2015年1月22日 (木) 07時28分
今更ですが・・・コトPOPが会社の業績を左右すると断言しても良いと思います。お客様に商品価値をお伝えする過程で必然的に商品知識・陳列・数値に従業員が興味を持つようになり、お客様への情報提供以上に従業員教育や質の向上に大きく貢献する事を実感して参りました。何より私が一番楽しんでおりますが・・・ご周知の通り(笑)。
投稿: dadama | 2015年1月22日 (木) 00時42分